COIN TOKYO

  • 2018/06/26
  • 2018/06/26
  • コイン東京編集部 新崎優太

匿名グループBitPicoがビットコインキャッシュ(BCH)を脅迫

ɃitPicoという有名な匿名グループが、仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCH)を51%攻撃して複数のフォークを作成するため、何千もの “攻撃ノード”をオンラインにする過程にあると宣言しています。多くの人は杞憂に過ぎないと言います、しかし、ɃitPicoグループにはストレステストの前評判があります。

ライトニングネットワークからビットコインキャッシュへ

2018年3月に起きたビットコインのオフチェーンソリューション“ライトニングネットワーク(LN)”に対する一連のDDoS攻撃は、ɃitPicoグループの背後にいる「開発者、マイナー、クジラ」が仕掛けたものだという噂が流れました。



「ビットコインのライトニングネットワーク(LN)へのDDoS攻撃/テストの噂は本当です。私たちはLNネットワークストレスツールを作成しました。この攻撃は8か国で運用され、384ヵ所から22本の攻撃ベクトルを並行して実行しています。私たちを信用しないように。確認しろ。」

ɃitPicoはこの取組がいわばLNのための“テスト”であって、ネットワークストレスツールを作り上げたのだと攻撃を正当化しました。匿名グループが誕生間もないライトニングネットワークを現実世界にさらし、その強度を計るための厳しい条件を課すのだと。このグループは、「ビットコインへの投資を行っている人間として、ライトニングネットワークが世間に広まらないようにしたい。」と表明しました。

ビットコインの伝道師アンドレアス・アントノプロス氏は、「ライトニングネットワークが単に稼働していて、誰も攻撃しようとしなければ、良いプログラムにはなりません。この無料のテストで、今それを確かめましょう。」と述べました。

他の人々は公然とɃitPicoを皮肉を込めて称賛しました。



「すべての英雄はマントを着用していない!ハッキングが良い事に使用されるのを見て驚くばかりだ。ɃitPicoよビットコインのライトニングネットワークの大量採択(普及)に近づけるためにリスクをとってくれて有難う。」

しかし、さらに数週間が過ぎた後、ɃitPicoはビットコインキャッシュ(BCH)に注目し、6月21日に新たにツイートしました。ɃitPicoは「ビットコインキャッシュを複数のフォークに分割するために必要なインフラを9月までに用意する」と自信を示しました。



「我々はLNストレステストキットをビットコインキャッシュ(BCH)のために改造しています。なぜか?どれほどBCHが中央集権かを決定的にするためです。我々はネットワークを複数のフォークに分割できると100%確信しています。今年9月のビットコインキャッシュチェーンに対する51%の攻撃を楽しみにしてくれ。」

6月23日、ɃitPicoは「攻撃が開始された」と発表した。数週間以内に5,000の「攻撃ノード」が稼動すると予告しました。グループはまた、Bitcoin.comの所有者ロジャー・バー氏とBCHサポーターは、”泣きを見る”と述べました。



「ビットコインキャッシュへの攻撃が開始されました。我々は今後数ヶ月にわたってこれを増幅するよう働き続けます。約6週間で5000本の対BCH攻撃用のノードを持つつもりです。そして、我々はそのチェーンを複数にフォークします。ロジャー・バーは泣くだろう。」

その後、ɃitPicoは最新のストレステストツールが「ボットネット配備」の準備が整ったと語りました。




「BCHストレステストツールは、ボットネット配備の準備が整いました。」

ɃitPicoがライトニングネットワークのDDoS攻撃はまだ慈愛に満ちたものでしたが、ビットコインキャッシュの取り組みに対するこのグループの発言は公然と敵対的です。

彼らの公式発言から、少なくともBCHに対する51%の攻撃を狙っていることは明らかです。このような攻撃は、暗号プロジェクトにとって軽々しいものではありません。



「(いつ?と聞かれて)これは6段階のネットワークテスト操作の第1段階です。今後3ヵ月間は、32MBのブロックを採掘し、遅れによるコンセンサスの失敗によってチェーンの巻き戻しを行うまで、毎週強度を上げます。我々独自のC ++ bitcoin implをビットコインキャッシュ用にリメイクしました。」

ɃitPicoはBCHのゼロ承認トランザクションを攻撃する方法を提案して、BCHの開発者が「ネットワークをダウンさせるのがいかに簡単か」を理解していないと言っています。



ダニエル・バベベフ @DanielBabbev
「BCHコミュニティが安全だと主張する“ゼロ承認トランザクション”を攻撃できるか?
私は、単一の取引を異なる受信者と異なる手数料で複数回発生させるような事を考えています。ゼロ承認サービスは最初の通知に騙されます。」
ɃitPico @bitPico
「私たちはトランザクションを自身で採掘して、私たちの階層がバックするメモリプールから他のゼロ承認を却下できます。私たちは、ビットコインキャッシュ側の人がネットワークをダウンさせるのがどれほど簡単かを理解していないと思います。」

ɃitPicoが設定した6週間の目標期限は、ビットコインキャッシュコミュニティのこれとは無関係な9月1日の「BCHストレステストデー」のちょうど2週間前に当たります。BCHストレステストデーは正義のイベントで、BCHネットワークとそのサービスに関する「BCHコミュニティ主導の」ストレステストです。bitPicoが意図的に予定を組んだかは不明ですが、グループが少なくともキャンペーンを把握しているでしょう。

6月23日土曜日に、ɃitPicoは脅迫を受けているとツイートしましたが、これがBCH攻撃ノードに関連しているかは明らかにされていません。

開発者向けのサイトGitHubでBCHネットワークテストツールキットの第1段階を公開したこのグループは、以前から知られています。昨年、セグウィット2xの議論が沸騰した際、反対するɃitPicoはサポートが崩壊するまでフォークを続けていくつもりだと主張しました。当時、ɃitPicoは「ビットコインのネットワークハッシュレートの30%」を有していると主張していました。

仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCH)開発者の反応

メディアBitsonlineの取材に対して、BCH開発チーム「ビットコインABC」のAmaury Sechet氏と「ビットコイン・アンリミテッド」のAntony Zeger氏から回答を得ました。

Sechet氏はグループの目標が何であるかは「答えにくい」として「彼らは多くのノードを作ってネットワークを分割することを望んでいると思います」と語りました。BitPicoが目的を断言するまで、私たちは理由を推測することしかできません。

Zeger氏はこの脅威を否定しました;
「いいえ、私は何も知らないし、何もないように思われます。しかし誰かに聞いたのですが、ɃitPicoは以前にも別の奇妙な主張をして、結局何も起きていないようです。」

おそらく、ビットコインキャッシュネットワークは、ɃitPicoが本当に計画を実行する場合に備えて、今後6週間を監視するネットワークになりそうです。しかし、Zeger氏のように、杞憂だと考える人もいます。何も起きない方がいいに決まっています。


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