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  • 2018/10/05
  • コイン東京編集部

【IBMリサーチ】ビットコインのプルーフオブワーク(PoW)では、電力をもっと節約できる方法がある

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水曜日、IBMリサーチは新たにレポート「IoTのためのブロックチェーンアーキテクチャー」を発行しました。同社はPoWを含むブロックチェーンの採掘をオーガナイズする方法を発見したと主張しています。IBMリサーチの実験的なプロジェクトは、PoW型ブロックチェーンのセキュリティ維持、採掘エネルギー効率、スケーラビリティの向上を目指しています。

IBMリサーチの着想

ビットコインと他の多くの暗号通貨のブロックチェーンをセキュアに保つ、合意メカニズムであるプルーフオブワーク(PoW)はしばしば、大量のエネルギーを消費すると批判されます。通説では、数学問題を解くために競う特殊な大規模なコンピュータが使用する電力が、小国のそれと匹敵するとされています。

IBMの発見は、PoWの承認作業を効率的にオーガナイズする事で、こうした問題を解消できる可能性がある様です。

さらにこの発見は、IoT(物のインターネット)の分野で新たなユースケースを提示します。コネクテッド・デバイス(1*)内でブロックチェーンノードを実行する可能性を示唆しています。

IoTデバイスの課題

ASICやGPUなどの暗号通貨のPoW専用のマイニングハードウェアと、IoTデバイスは計算能力とエネルギーリソースが大きく異なります。IoTとは広範なカテゴリーであり、ポケットサイズの温度センサーから、インターネットに接続された自動車まですべてを含みます。

したがって、IoTネットワーク内のデバイスの多くは、複雑なPoWの数学問題を解けない場合があります。そのため、IBMリサーチは、PoWをエネルギー効率を高めるため、以下のように指摘しています;

「IoTにおける効率性は、ハードウェアリソースとエネルギーの最適利用と定義できる。そのため、ブロックチェーン上のIoTデバイスは、ブロックチェーンの維持と進展に最適なリソースとエネルギーを活用する必要があります。」

IBMのソシューション

IBMのソリューションは、一つのネットワーク上のすべてのノードがマイニングに従事しているわけではないという事実を利用しています。例えば、ビットコイナーの中には、マイニングの仕事をチェックして、管理するためにフルノードを走らせている人が想定される。

IBMのリサーチャーは、テストネットまたはシミュレートされたブロックチェーン環境でワークしました。ノードを250〜1,000の小さなグループに分けて、どのグループがマイニング作業を行うべきかを、各ノードで使用される電力量と必要なセキュリティに応じて、アルゴリズムで判断します。これが、セキュリティを維持しながら電力を節約するという点で最適な結果を得ていると言います。

IBMリサーチのEmanuele Ragnoli(エマヌエーレ・ラグノリ)博士はコインデスクに以下のように語っています;

「現時点では、マイニング報酬を得るために互いに競い、すべてのノードが同じ作業をしている完全にフラットなピアツーピアシステムのブロックチェーンを検証しています。しかし、皆が同じ種類のワークをする必要はありません。」

Ragnoli氏は、ノードを能力に応じてクラスタリングし、特定の任務を割り当てる賢明なアルゴリズムによって、多様なピアが様々な作業を行える「階層化されたエコシステム」を作りたいと述べました。

「ビットコインで稼働しているように、いくつかのノードは完全なPoWを行います。ブロックチェーンの背後に対する分析により、デバイスがその作業を処理できるかが分かり、特定のタイプのコンセンサスが割り当てられる適切なデバイスのクラスタに、そのデバイスを配置できます。」

これらのノードグループによって維持された「サブブロックチェーン」は、その後、CosmosやPolkadot(2*)などの相互運用技術を使用して接続されます。このパッチワークを考慮して、IBMリサーチは、ラボプロジェクトを「ハイブリッド・IoT・ブロックチェーン(Hybrid IoT Blockchain)」と名付けました。

マシン・エコノミーでの使用

このIBMリサーチの研究は、将来のマシンツーマシン経済を創造するためのイニシアチブの一環です。構想では、デバイスが独自のブロックチェーンウォレットを持ち、お互いにトレードします。

しかし、Ragnoli氏はブロックチェーンのIoTの挑戦の規模について現実的であり、この世界は依然として「大きな飛躍」であると言っています。

「現在のインダストリー4.0や製造業では、数多くの工場が1つのプロダクトを作るために互いに協力し合っています。センサー、マシン、さらにはアルゴリズムや分析でさえ、さまざまな工場や同じ工場内で動作しているデバイスは、相互運用する必要があります。」とRagnoli氏は言います。

これら工場のデバイスを先ほどの“ハイブリッド・モデル”とリンクすることで、IBMは約250のクラスタにノードを配置して、PoWを実行するサブブロックチェーンの7%がスケーリングの点で最高の成果を収めました。PoWの重要なセキュリティを犠牲にすることもありません。

「我々はPoWやCosmosのビジョンなど、共通のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、それらをまとめる方法をアレンジしています。これをデザインする方法は、AIレイヤーによって監督される小さなレゴブロックのようなものです。」

AIとブロックチェーン

当プロジェクトの画期的な点は、ブロックチェーンの決定的な要件をAIのブラックボックスと組み合わせることで、機械学習アルゴリズムがブロックチェーンの形を変更して、セキュリティを損なわずに、電力やレイテンシ(待ち時間)の制限に適応させる事だ。

IoTの場合、AIがシステム上のIoTデバイスとそれらの利用可能なリソースをインプットとして受け取る。そして、システムの全体的なセキュリティ要件を評価。マイニングに割り当てるデバイスの数、PoW難易度、ブロック生成率、ブロックサイズを決定して、必要なセキュリティとスケーラビリティのバランスを取ろうとします。

さらに、IoTデバイスはデータ処理などのアプリケーション固有のタスクを実行しながら、同時にブロックを継続して採掘できるという。

この研究が暗号通貨の世界に影響を及ぼすのだろうか。PoWがより良くオーガナイズされるとしたら、自由市場がより効率的になるかもしれません。

(1*)IoTの分野では「インターネットに接続された」という意味で使用されます。インターネットに接続された機器は「コネクテッドデバイス」、自動車は「コネクテッドカー」、家ならば「コネクテッドホーム」といいます。

(2*)CosmosやPolkadot:クロス・マルチチェーンの技術の一つ。相互運用性のソシューション。


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