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  • 2019/08/15
  • 2019/08/14
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

FiNANCiEのCEO田中隆一氏にインタビュー「フィナンシェによって、新時代のファンコミュニティを生み出す」

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「最近話題にもなっている終身雇用に関することなど社会のセーフティーネットが変わりつつあり、特に若い世代では一つの企業に就職すれば一生安泰とは言えない世の中になってきました。

その中で人が人らしく生きていく為には、今までの組織に個人が入るという社会システムだけではなく、それ以外の仕組みが必要になってくるのではないかと考えています。」


-田中隆一氏

―コイン東京 
ありがとうございます。少し話が変わるのですが、FiNANCiEはBancorのシステムを利用していると思うのですが、今回Bancorを採用した理由はどういった部分だったのでしょうか。


―田中さん
Bancorアルゴリズムを採用した理由は明確ですね。
価値として認められる上で重要になるポイントは流動性です。流動性とはどういうことかというと、色んな人が「価値がある」という風に認めて、認めた者同士受け渡しが出来るようになることで初めて『価値』が生まれます。

逆に、どれだけ潜在的な価値を持っていても、一切流通していないのであればそれは価値があるとは言えません。

そういう意味ではカードという形をとって個人間のやり取りとなると、どこかで必ず流動性の問題に突き当たるだろうと確信していたので、今回Bancorのアルゴリズムを採用することにしました。

―コイン東京
Bancorのアルゴリズムを採用することで流動性が担保されるというお話ですが、具体的にはどのように流動性が担保されるのでしょうか。


―田中さん
では、まずBancorの基本的な仕組みからお話させて頂くと、Bancorは交換する価値同士をお互いに供託することができます。FiNANCiEで例えると誰かのカードと日本円のポイントを供託しておき、カードが誰かに買われ在庫が減るごとに需要に応じて価格が自動決定されるというシステムになっています。

この仕組みのどこが流動性の課題を解決しているのかという話ですが、カードとポイントの売買の値段は需要によって変わりますが、運営を相手に行えますので、基本的にはいつでも自由なタイミングで売買を行うことができます。

極端な話ですが、買いたい人や売りたい人が一人でもいれば流動性が発生するということになりますね。

―コイン東京
取引所のように売りたくても買い手がおらず売れない、買いたくても売り手がおらず買えないという状況が起こりえないということですね。

それでは続いての質問ですが、FiNANCiEを構築するうえで一番苦労したことはどのような部分でしょうか。


―田中さん
これはまだ解決策を模索している段階でもあるのですが、フィナンシェの複雑なシステムをどうわかりやすくUX/UIに落とし込んでいくかという部分ですね。

先ほどコイン東京さんにブロックチェーンっぽくなくわかりやすいと仰って頂きましたが、これでもブロックチェーン自体に触れたことのない一般層から見ると少し複雑に感じるのではないかと思います。

オーナー側も、応援する側もブロックチェーンの知識を一切持っていなくても直感的に使い方がわかるような構成にしていければと思っています。

―コイン東京
システムが複雑になりがちなのはDapps業界全体の課題でもありますよね。ちなみにですが田中さんはいつ頃からブロックチェーンの世界に入られていたのですか。経歴も交えて、もしよければ教えてください。


―田中さん
5年前まで東南アジアの決済のアグリゲーションの事業をやっていました。東南アジアといっても様々な国があり、その国々ごとに決済を対応していくというのは非常に大変なことなんですね。それを我々は各国の決済手段を一つに纏めてコンテンツホルダーに普及することを目的としていました。

東南アジアの若い年齢層は、銀行口座すら持っていないという人も多いです。その代わりスマートフォンを持っている人が多いので、携帯電話を用いてのプリペイド決済という手段が浸透しています。
日本でもゲームカードや電子マネーという形で目にすることがあると思うプリペイドカードですが、同じようなものに見えても国が違えばシステムも違ってくる為、国を跨いでの送金での使い勝手は良くありません。

我々はそういった国ごとに変わる送金システムを一つに纏めるという仕組みを2012年頃から模索しています。

東南アジアは決済手数料が30~40%になる所もあり、コンテンツホルダーさんはそれだけで多くの収益を失っているという側面があり、そういった意味でも法定通貨には限界があると思います。

そんな中、シンガポールにあるビットコイン自販機を使ってペーパーウォレットを発行し、フィリピンで法定通貨に両替すると瞬時に価値の伝送ができ、手数料もほぼかからないという仕組みを目の当たりにし、仮想通貨に対する可能性を強く感じました。

―コイン東京
決済手数料が30%~40%とはかなり高額ですね。


―田中さん
その後2016年後半から2017年頃ですかね、事業の方針を考えている中で、多くのプロジェクトがICOを実施するようになりました。世界を変えるように感じるプロジェクトもあればただのスキャムにしか見えないものまで、本当に多くのプロジェクトが発表されました。

プロジェクトは海外発のものが多く、国内でプロジェクトに対する情報を集めるには限界があり、ブロックチェーンが持つ価値のインターネットという特徴を世界に浸透させていく手助けをする為に、ICOのスコアリングを行う「ビットインベスターズ」というサービスを開始することになりました。

その後、2017年から2018年にかけて仮想通貨のバブルが崩壊したことで、これまで多かったスキャムのICOがどんどん減って、代わりにアメリカのシリコンバレーにあるような大企業がブロックチェーン業界に参入する機会が増えてきました。

仮想通貨やブロックチェーンの可能性が広がる中、我々も今まで以上にブロックチェーン業界へ参画したいという想いから、gumi社の国光会長とも意気投合してgumi cryptosの設立をお手伝いさせていただきました。

―コイン東京
ありがとうございます。これまで様々なプロジェクトに携わってきたと思うのですが、その中で感じたブロックチェーン業界が抱える課題点や今後の展望などはございますか。


―田中さん
ブロックチェーン技術の誕生からこれまで多くのプロジェクトが発足していきましたが、実利用という意味ではまだまだ発展途上で知見が少ないという印象があります。

また最近は大手も含めて様々な業界が実証実験という形でブロックチェーンを活用し始めていますが、実証実験止まりで次の段階へと進んでいる企業は多くありません。

というのもブロックチェーンが持つ堅牢性や信頼性、コストといった部分を皆さん重要視しているのですが、ブロックチェーンが真の意味で効力を発揮するには仮想通貨・クリプトアセットが必要になるからだと私は思っています。

それは一体何かというと、法定通貨との兌換性があるかどうかという部分になります。プロダクトの中でトークンによる経済圏が出来ていても、法定通貨との兌換性がなければ価値を見失ってしまいます。

更に言うと、プロダクトの初期から参加するメリットというのは突き詰めて言えばアセットの価値が高まることだと思っているので、ブロックチェーンだけではなく、そういったアセットの仕組みをしっかりと落とし込んでいく必要があると思います。
法定通貨の価値も詰まるところは、コミュニティの価値(生産力、信用力)につながっているので、概念として実は同じことだと言えるのだと考えています。

その為には会計や法律の整理を行い、取引所が扱うトークンが制限されている現状を打開する必要があるのではないかと考えています。

―コイン東京
次が最後の質問になるのですが、FiNANCiEが今後目指していくものと、田中さん個人がブロックチェーンを用いてどう世界を変えていきたいのかという、2つをお聞かせいただけますか。


―田中さん
まずFiNANCiEのビジョンですが、やはり我々はグローバルな市場を狙っていきたいと思っています。FiNANCiEのサービスを通して世界中の誰しもが夢を持って、その夢を応援してくれる人と繋がりコミュニティを形成し、最終的には自己実現へと繋げていける世界を目指していきたいですね。

―コイン東京
既にサービスは国外リリースされているのでしょうか。


―田中さん
国外でのローンチはまだですね。
まだどの国で展開していくかという所まで決まってはいませんが、現在興味を持っていただいた様々なパートナーさんと話をしておりますので、国内での展開をしっかりとやり切った後、具体的に決めていければと考えています。

次は私自身が実現していきたいことですが、最近話題にもなっている終身雇用に関することなど社会のセーフティーネットが変わりつつあり、特に若い世代はどこかの組織に所属すれば、一生安泰とは言えない世の中になってきました。

その中で個人が人間らしく生きていく為には、個人が企業という組織に依存している現在の関係から自立していく、そういった仕組みが必要になってくるのではないかと考えています。

我々が提供しているFiNANCiEが目指す部分でもありますが、これから次の世代、次の次の世代へ向けて、個人が一人の人間として輝ける社会が当たり前となれるよう活動していければと思っています。

―コイン東京
本日はありがとうございました!


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