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  • 2020/01/24
  • 2020/01/27
  • コイン東京編集部

クリプタクトの斎藤さんに独占インタビュー│元ゴールドマン・サックス運用担当者の目線で見る仮想通貨 投資の今後、現状の課題

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今回はゴールドマン・サックスにて長年ヘッジファンドの運用を担当してきた、クリプタクトの斎藤さんにインタビューを行いました。
投資のプロから見た仮想通貨投資の難しさや、今後の市場の見通しとは?普段から仮想通貨投資を行っている人は必見の内容です。

ーコイン東京
今日はゴールドマン・サックスにおいて、ヘッジファンドの運用担当者として長年キャリアを積まれていたクリプタクトの斎藤さんに、仮想通貨投資をどのように見ていらっしゃるのか聞いてみたいと思います。斎藤さん、こんにちは。


ー斎藤
こんにちは。最も難しい話のうちの1つで緊張しますね笑

ーコイン東京
それはどういう意味でしょうか?


ー斎藤
そうですねー、まず簡単に自己紹介させていただきますと、私はいわゆる上場株やら、為替、債券、デリバティブなど流動性の高い資産の運用や、同時に未上場株やらローン、不動産、不良債権や法的整理のスポンサーシップなど、そもそも値段のついていない、あるいはつかない資産にも投資をしてきました。
新卒でゴールドマンに入社してから12年近くこのようなことをしてきまして、いわゆるプロ投資家の中でもこれほど広範囲に投資をしてきた経験者は少ないとは思います。それでも仮想通貨というものは別格の難しさがあります。

ーコイン東京
仮想通貨は何が違うのでしょうか


ー斎藤
言い出すとキリがないのですが、よく言われるものは仮想通貨にファンダメンタルズがない、という点でしょうか。もう少し言えば、仮想通貨のファンダメンタルズとはテクニカルなのだ、ともいえるのですが、とにかくある通貨を評価するのにスタンダードなモデルが存在しない、あるいは作るのが難しいというところですね。

私は昨年5月に、「ビットコインの理論価格を考える」と題して、法定通貨の流動性や決済金額と比較しながら、ビットコインの理論価格を算出してみました。詳細は当社のレポート(https://grid.cryptact.com/reports/0004.html)にもありますが、これもこういったスタンダードモデル構築に向けた取り組みの1つに過ぎず、決定的な説明要因が難しいです。

モノの値段を決める際のファンダメンタルの1つは、そのモノが生み出すキャッシュフローがあります。不動産なら賃貸収入、株なら配当であったり企業という単位でみれば企業活動が生み出すキャッシュフローですよね。債券なら金利といったところでしょうか。
「誰かが今これをいくらで売買しているから、これくらいの値段なら誰かは買うだろう」というのは、値付けの1つの要素にはなり得ますが、ファンダメンタルと呼べるほどのものではありません。

一方で仮想通貨、もっといえば、そもそも通貨というものが、法定通貨や仮想通貨を問わず理論価格の算出のモデルが実は存在しません。


コイン東京:なるほど。難しい話に突入しそうですが、それでも仮想通貨の価格は日々変動し、ニュースなどにも反応して動くと思います。この辺りの分析や価格見通しというのはどのように考えているのでしょうか。

ー斎藤
仮想通貨という括りで話してしまうと色々種類もあり、必ずしもすべてが分散型でなかったりするのでややこしいのですが、ビットコインを念頭に話してしまうと、結局のところ取引としての需給とニュースフローに振らされている資産に現状はなっていると思います。

本来的にはここで、ビットコインそのものが使用される、つまり「通貨として」であれば、ビットコインを使ってどう物やサービスが取引され、そこに信用という貸し借りが発生し、ビットコイン経済圏が拡大するのかという、いわゆる実需という話があってしかるべきですが、この話で今の価格を語れるほど実需はまだ大きくないのが現状です。
もちろん今の実需の話ではなく、将来の期待を織り込んで今の価格があるのは理解しますが。

ーコイン東京
ではいわゆるテクニカル分析のような話に終始するということでしょうか。


ー斎藤
誤解を恐れずにいえばそうでしょうね。ニュースで上下することもありますが、そもそも、あるニュースに対して、本質的にそれがビットコインの価格にいくら影響を与えるのか、先ほどスタンダードなモデルがないといった通り、分析することはできません。そのため、ニュースフロー自体もテクニカルのようなものなんですよね。というか、ビットコインのファンダメンタルズは現状テクニカルのことを意味するという話です。

テクニカルというと、なんだか魔法の分析のようにも聞こえますが、テクニカルに限らず、投資とははっきりいって常に通用する指標なんて存在しないんですよね。たまたま今のタイミングで通用する指標やテクニカル分析があったからといって、1か月後には変わってるかもしれない。

ちなみにファンダメンタルがない仮想通貨は欠陥だ、なんて言うつもりは毛頭ないですよ。そういう人もいますが、そもそも僕から言わせれば法定通貨だって同じですよ。ほとんどの人は法定通貨=国と思っていますが、法定通貨の最大の使用者が国であるだけで、国家財政が本質的価値ではないんですよね。
この意味を理解してもらうには、それだけでも別途企画が必要で、別のメディアさんにはこれに関するコラムも掲載しましたが、ここでは脇道にそれるので割愛しましょう。

ーコイン東京
なるほど。でも仮想通貨投資家の方々はどうやって価格予想していけばいいかいつも悩んでいると思います。何かいい方法があったりしないでしょうか。


ー斎藤
はい。まさにそこを私たちも考えていて、特に分散型という普通の資産クラスと異なる性質がある以上、特定のファンダメンタルを追いかけることの意味が薄いです。
結論からいえばセンチメントがすべてだろうと思います。考えてみると、例えばニュースの話に戻ると、そのニュースに対して価格がどう動くかは、投資家がどう反応するのか、これまでどう見ていたのか、といったまさに需給やポジション、センチメントに振らされます。

一方で、この手の情報は最も入手しにくい情報の1つです。入手しにくいからこそ、起きた時の影響、いいかえればサプライズが常に多く、また誰かが一人勝ちしていてマーケットを動かしているのだ、といった様々な憶測や疑心暗鬼を生み出す要因ともなります。

ーコイン東京
つまりセンチメントをどう的確にとらえていくかということでしょうか。それはどのようにすればいいのでしょうか。


ー斎藤
その通りなのですが、現在それをきっちり正確に捉えていく手法はないと思います。これは仮想通貨に限った話でもなく、株や債券、為替といった伝統的金融商品の世界でも同じことがいえます。
他の投資家が何考えているかなんて、的確にとらえる方法なんてなく、さきほど言った通り最も取得しにくい、しかし投資する上でますます重要性が増している情報の1つです。もっともこのままでいいとは私たちも思っておらず、まさにここに投資家が求めるニーズがあるのではないかと思い、クリプタクトとしてはこの課題解決を目指した新たなサービスを考えております。

ーコイン東京
なるほど。それは投資家の助けになるようなサービスに聞こえますね。詳細はまだお話できないでしょうか。


ー斎藤
タイミングがきたらぜひお話させてください。でも本当に、仮想通貨の投資については、いかにセンチメントを拾ってくるか、といったアプローチでの分析がもっとも意味があると思っており、逆にそれ以外では現状意味があるものが少ないんですよ。
一時的に効果があるメソッドとかはあると思いますけどね。だから、ないなら作ってしまおう、ということで頑張っています。

《会社概要》
株式会社クリプタクトとは
2018年1月設立。創業メンバーの3人はゴールドマン・サックスにて、ヘッジファンドの運用や金融システムの開発を経験。2019年10月にはジャフコ、マネーフォワードなどから計3.3億円の調達を実施。
HP:https://www.cryptact.com
サービスサイト:https://entry.cryptact.com/

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