大混乱となった米国の大統領選挙ですが、世界の株式市場は好意的な見方をしているようで、大統領選挙日から株式市場は大暴騰相場となっています。
とりわけ大きな上昇率を見せているのがNasdaq指数で、ニューヨークダウやSP500と比較しても大きな上昇率を示しています。
Nasdaq指数(ナスダック指数)とは、GAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)などのハイテク株式で構成される指数のことで、よりクラシカルなニューヨークダウやSP500とは一線を画します。
つまり、株式市場ではハイテク株式がより上昇しているということであり、投資している中心は機関投資家やヘッジファンドとなります。
ハイテク株が大きく上昇している株式市場で、投資主体は機関投資家やヘッジファンドということになりますと、分散投資として投資される安全資産は、従来の金(ゴールド)よりも次世代テクノロジーのビットコインが人気化する傾向があります。
今回のビットコイン相場の大暴騰の要因は、Nasdaq指数投資のリスクヘッジとしての安全資産投資として資金が流れてきたと考えられます。
大統領選挙から始まったNasdaq指数の暴騰相場から、ビットコインもここ数日で大暴騰相場となっています。
9月以降底堅い動きを見せていたビットコインですが、10月9日にボリンジャーバンド+2σラインを超えて上昇トレンドとなり、その後は+1σラインをサポートラインとして上昇しています。
その後、10月21日には強力なレジスタンスラインであった132万円台を上抜き急騰、そして米大統領選挙日から2日後の11月5日には2019年6月の戻り高値150万円台も上抜き急騰し、翌日には165万円まで上昇しています。
Nasdaq指数の上げが止まったこともあり、さすがにビットコインも調整に入り一瞬150万割れとなりますが、その後は+1σラインをサポートラインとしてもみ合っています。
短期的には、この+1σラインがサポートラインとして機能する限りは上昇トレンド継続となります。
次に週足も見てみます。
ビットコインの週足には、面白い動きが見て取れます。
ビットコインの2017年12月の230万円台高値から33週目の2018年7月に戻り高値をつけていますが、ここからビットコインは下落トレンドとなり、2018年12月の35万円台安値まで下落していきます。
この33週という数字は、一目均衡表の基本数値となりますが、2019年の6月高値150万円弱からコロナショック直前の2020年2月高値までもちょうど33週となります。
面白いのは、コロナショックによる安値2020年3月の44万円台から32週目が2020年10月18日の週となるのですが、この週にビットコインは強力なレジスタンスライン132万円台を突破して急騰、そのよく翌週に2019年戻り高値150万円をも突破して165万円まで急騰しているのです。
一目均衡表の時間論では、高値もしくは安値を付ける、あるいは上昇・下落トレンドが発生するという傾向がありますので、この観点から見ると、今回のビットコインの上昇トレンドは強い可能性があります。
150万円越えのビットコインは、強い相場の可能性もありますが、個人投資家からみるととてもではないが高くて買えないというところかもしれません。
少し前に急騰相場を演じた金(ゴールド)相場も2000円越えからは調整入りしています。
金相場調整後には、銀相場や白金相場が急騰したように、仮想通貨相場でも2番手・3番手の相場の可能性は十分ありそうです。
そうなると、何といっても2番手として急浮上してくるのは時価総額5兆円越えのイーサリアムです。
機関投資家やヘッジファンドによる資金流入と考えると、イーサリアムが次に狙われるナンバー1候補でしょう。
少なくとも時価総額1兆円を超えるようなコインでなければ、機関投資家やヘッジファンドによる買いは現時点では期待できないと思われるからです。
イーサリアムのチャートを見てみましょう。
イーサリアムの日足チャートです。
イーサリアムは、コロナショックによる急落後、実はビットコインよりも早くコロナショック前の高値を上抜いており、9月1日につけた51769円は、上昇率からはビットコインを大きく上回っていました。
その後、Nasdaq指数が急落したことから大きく下落し、33000円台まで急落します。
短期筋が一気に逃げたという形に見えますが、その後は高値安値ともに切り上げる形で上昇しており、大統領選挙からの数日ではビットコインほどではないものの急騰しています。
こちらはイーサリアムの週足チャートです。
週足チャートで見ると、9月第1週のローソク足の中での動きとなっており、高値51769円を上抜けるのか、あるいは安値33097円を下抜けるのか、どちらか抜けたほうにトレンドが発生しそうです。
週足ボリンジャーバンドでは、現在+1σラインに絡んだ動きとなっており、ミドルライン(センターライン)がサポートラインとなりそうです。
今後ミドルラインを割り込むようなことがあると、9月第1週の安値33097円を意識した動きとなるでしょうが、そうならない限りは51769円を目指す動きとなります。
米国大統領選挙と同時に始まった株式市場やビットコインの暴騰相場ですから、大統領選挙の結果次第では大きな動きが出る可能性もあります。
2020年11月8日時点では、バイデン候補の当選確実が報道されていますが、裁判に委ねられるようなことになると長期化する恐れもありそうです。
どちらにせよ、米国の金融政策が大きく変わるとも思えませんが、タイミングがあまりにも絶妙であったため、大統領選挙と投資市場の相関性は気になるところです。
ポイントとなるのはNasdaq市場の動きだと思われます。
Nasdaq市場がこのまま上昇していけば、「みんなで渡れば怖くない」ということになりますし、Nasdaq市場が急落するようだと大混乱に陥るかもしれません。
Nasdaq市場とともに注目しておきたいのが新型コロナウイルスの1日の感染者数です。
米国大統領選挙が最大の関心事となっていますが、新型コロナウイルスの1日の感染者数も大変な状況となっており、第3波到来は間違いないというのが現状です。
11月6日、7日と世界の新型コロナウイルスの1日の感染者数は2日連続で60万人を超えており、とりわけ7日には米国が12万人超え、フランスが8万人超えとなっています。
日本も1000人を超えたということで大騒ぎしていますが、どうやらレベルが違うようです。
おそらく、現在の投資市場の背景にはこの新型コロナウイルスの1日の感染者数が下支えになっているように思われます。
感染者数増加➤追加の大規模経済対策の期待➤ドル安➤株高➤安全資産が買われる、という流れです。
この流れが継続すると仮定すると、Nasdaq市場は上昇し続けるでしょうし、ビットコインの調整はそれほど大きくはないでしょう。
そうなると、ビットコインの2番手・3番手として、イーサリアムが狙われることになります。
40代男性。大手証券会社、大手通信会社の経営管理を経てセミリタイヤ。職務経験から、広く事業や経済動向、株式・先物・為替市場に精通。長らく株式トレードを行い、暗号通貨は2017年から。仮想通貨だけでなく、ビジネスや世界マーケットを絡めた視点から大人の分析ができるビジネスマン。
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