COIN TOKYO

  • 2018/03/22
  • 2018/03/22
  • コイン東京編集部 新崎優太

仮想通貨界隈でよく耳にする『トークンエコノミー』とは?使用例も解説します

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(翻訳:TThree Definitions of Tokenomics written by Dr. Paul J. Ennis, James Waugh & William Weaver)

以下の文章はPaul J. Ennis博士―ダブリン大学カレッジ・オブ・ビジネスのICOアドバイザーおよび講師、James Waugh氏―BlueblockコンサルタンシーのICOアドバイザー兼ディレクター、William Weaver氏―アイルランドのブロックチェーン協会の委員の1人であり、CrytoAMの主催者、の3名の共著を翻訳したものです。

クリプトエコノミーは,仮想通貨とそれらを取り巻く企業の世界、またブロックチェーンを包含し、絶え間のない拡張を続けています。

最近爆発的に普及したのはICOで、この傾向を最も目立つものにしてきたのは、新しいアセットクラス=ERC-20トークンの普及であり、非常に広義的に定義すると、新興企業、組織、プロジェクトにおいて株式の代わりと例えることができます。

簡単な例を想像してみましょう。とあるスタートアップ企業が、イーサリアムブロックチェーン上に存在するロールプレイングゲーム(RPG)を作成したいと決めます。ゲームを開発するための資金を調達し、関連するすべての経費(給与、広告など)を賄うために、ICOを実施することを決定します。

実際にはこの結果として、他の仮想通貨を通じて購入できる特定のトークンが作成されることになり、資本はプロジェクトに再び投下されることになります。

このプロセスはベンチャーキャピタルの必要性を排除し、スタートアップ企業と仮想通貨の投資家との間に直接的な関係性をもたらしました。多くのケースでは、従来の手法であるシードファンディングやプライベートセールが行われていますが、最も多くの資本金を生み出すのは公に売り出した時であるといえます。

これはクリプトエコノミーにおいて、プロジェクトのための自己資金調達メカニズムを、初めて直接的な意味合いで定義した “トークンエコノミー”であるといえます。

この新しいメカニズムがメディアを含めて幅広い関心を集めてきたのは、そのファンディングの規模に完全に依拠しています。例えば現在、テレグラム・オープン・ネットワーク(TON)のICOの調達額は、3回の資金調達ラウンドを経て、25億ドルに達すると伝えられています。

また有名人を広告塔にだすなという警告をだしたSECにとっては大変無念なことではありますが、パリス・ヒルトンやフロイド・メイウェザーなどのセレブリティ達が、そのようなICOを宣伝してきました。

クリプトエコノミーには縁遠かったゴールドマン・サックスでさえ、トークンセールスがベンチャーキャピタルを凌駕しているという報告書を出しています。

機能ごとのトークン

今のところ、世界中の金融規制当局の態度は、比較的寛容であるととらえることができます。

私たちが最近目にしたように、SECは明確な詐欺であれば取り締まるでしょうが、全ての人々に、自身のトークンが安全であれば私たちに登録する必要があると言い、そうでなければ今のところ手放しという状態となっています。

これには定義に深刻な規制上の意味合いがあるため、トークンの本質には制約がないまま、しばしば実用的な決定をもたらす結果となってしまいました。

明示的に有価証券として述べられてはいませんが、そのもののコンプライアンスに完全に従って取引される場合、トークンはそのユーティリティによって定義される傾向があります。これが、その機能によって定義されたトークンといえます。有価証券と見なされるトークンは、「通常の」経済圏に存在している伝統的な証券を反映する金融商品であるといえます。

明白な相関関係は、投資家が業績に基づいてリターンを得ることを望む会社の株式です。このモデルでは、トークンエコノミーが関連する規制機関からのベスト・スタンダードを採用することが理想的ですが、ICOがそれらを無視するのは珍しいことではありません。

金融商品としてのトークンの問題を改善するために、多くのICOは上記のように考えることはできません。最も一般的には、そのユーティリティによってトークンを定義しています。

先ほど出したRPGの例では、トークンを使用してゲームの武器を購入し、キャラクターのパワーを強化することができます。これは相対的に性質上、経済用語であるユーティリティという言葉の使用を含みますが、トークンエコノミーでは、ユーティリティはどちらかといえば“ユースケース”を意味します。

ここでは、ユースケースには2つの意味合いがあると加えたいと思います。
:ICOのエコシステム内におけるユースケース(ユーティリティ)― ゲーム内でのキャラクターの強化など
:組織としてのユースケース ー サービス、開発または給与に対する支払いなど。

以上において、私たちの第2の定義では、ICOプロジェクトにおけるエコシステム内でトークンを展開することだといえます。

経済活動によるトークン

現在の市場ではERC-20トークンを、実装する際のデフォルトスタンダードとしていますがこれがトークンエコノミーを機能させる唯一の方法ではありません。

仮想通貨の最も重要な部分は、プログラママブルなマネー ― トークンがプログラムされたものを実行し、ネットワークがアクティブである限り、その機能を実行し続ける能力を象徴していることです。現在の市場では、ユーティリティトークンとセキュリティトークンの比較が行われていますが、これは市場が整っていることを意味するものではありません。

これらのトークンはどんなソリューションを実装することも可能であり、私たちはトークンエコノミーにおける可能性の始まりを今、目の当たりにしている可能性が高いといえます。

ほぼ同じように、クリプトエコノミーは、価値を移転する手段としてのビットコインの“率直な”手段に基づいて構築されてきましたが、今のところ、トークンエコノミーは、自己資金調達手段に基づいて構築されています。この意味で、私たちのトークンエコノミーの最終的な定義は意図的に開かれており、これは、それは暗号トークン(仮想通貨とは対照的に)の作成を通じて生成されたすべての経済活動一連であり、第一に、それに限りはしませんがERC-20トークンが基準であるといえます。

この最終的な定義は、我々が現在この種の経済活動の初期段階におり、クリプトエコノミーのペース、すなわち急激なスピードでイノベーションが起こることを期待していることを前提としていることができます。

以上において、我々はトークンエコノミーにおける3つの定義を挙げてきましたー(1)クリプトエコノミーにおける自己資金調達手段(2)ICOプロジェクトにおけるエコシステム内でのトークンの展開、および(3)トークンの作成によって生成される全ての経済活動の一連。

私たちはクリプトエコノミーが始まる以前は、リアルタイムで発生するプロセスを概念化しようという努力していた段階にいました。
ビットコインを比較することは実際にはないというサトシの嘆きを思い出すかもしれませんが、それが今現在の私たち自身の定義を見つけることができないということにはつながらないといえます。

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