イオスブロックチェーンはBlock.one社によるICOトークン販売で約4300億円以上を調達しました。Block.oneはイオスを劇的な拡張性を持つユーザーフレンドリーなブロックチェーンとして紹介されています。
仮想通貨イオス(EOS)ブロックチェーンの承認アルゴリズムは、委任されたノードによるプルーフオブステーク(dPoS)を採用しています。イオスでは21個のノードがバリデーター(ブロックプロデューサ)として選択されて、様々なタスクを統治するように機能します。
これらのノードは順番に、3秒ごとに迅速にブロックを承認します。理論上は少数のバリデーターだからこそ、迅速に多くのトランザクションを処理できます。これらのバリデーターは多くの責任を負うことになるので、自分たちの仕事の報酬としてEOSトークンを獲得します。ビットコインが採掘者に報酬を与える仕組みと同様です。
このように、バリデーション・ノードになることは金銭的にも非常に望ましいだけでなく、一定量の電力も伴います。そして、それらの地位(または報酬を受け取るバックアップノード)を争うのが195以上の候補組織です。
ブロックプロデューサーに立候補している組織は、既存のAntpoolのような採掘プール、フオビやビットフィネクス等の取引所、ブロックチェーン・キャピタルのような投資ファンド、そして「イオスアジア」のような各地名を冠したイオス愛好家のグループが含まれます。候補者は世界中に広がっていますが、中国が最も関心を示しており、続いて米国企業が続きます
今年3月、イオスの統治システムは簡単に操作可能であると指摘したイーサリアムの創設者であるヴィタリク・ブテリン氏の主張が注目を集めました。ブテリン氏が公開した「Plutocracy is Still Bad(金権政治は常に悪)」というタイトルのブログ記事で、特定のシステムの中では容易にカルテルが形成されるだろうと主張しています。
しかし、これらのノードはイオスの背後にあるBlock.one社が選択するわけではありません。同社は単にソフトウェアを開発したに過ぎず、メインネットのブロックチェーンが開設すると、ブロックチェーンの選択はBlock.oneの手元を離れます。
Block.one社は、このプロジェクトが始まって以来、チェーンを保有するつもりがないと表明してきました。したがって、どこでどのように投票するかの詳細は、同社の管轄外です。
イオスでは、いわゆる間接民主制に代表される「承認投票」を採用して「スーパーノード」を指定します。各ウォレットは最大30のバリデータを「承認」でき、バリデータの中から21の「スーパーノード」が決定されます。投票するユーザーは30個すべてを選ぶ必要はありませんが、未使用の承認は無効とされます。
投票は継続的に行われ、選挙は絶え間なく行われます。バリデータは新しい21ブロックごとに失効する可能性があります。そして、トークンが投票のために保持(ステーク)されると、そのトークンは最低3日間ステークされたままになります。
つまり、投票にはコストがかかります。投票するトークンを保有するユーザーは、価格が急激に変動すると、トークンを売買できないというリスクに直面します。
投票プロセスの目的は、有権者にシステムに関わる情報が提供されることです。イオスネットワーク上に大量の資産があり、それを保護したい場合に最善の方法は、システムの将来を決める投票プロセスに参加することです。しかし、それは人々がシステムの将来をよく考え、投票がそれを確実にするのに役立つと理解し、金銭的利益のためだけに参加しない場合にのみ機能します。
dPoSシステムのもう一つの仕組みは、ウォレットの投票がネットワーク上で保持するイオストークンの数によって重み付けされていることです。トークン所有量の多い人はより多くの発言をすることができます。
Block.oneの製品開発責任者、トーマス・コックス氏は、ブログ記事でこのプロセスについて以下のように書いています:
「EOSのシステムは富裕層により力を与えることを認めています。イオスは金融資産の財産に関するものなので、より多く資産を持つ人がより重んじられなければなりません。イオスは国民国家ではなく銀行口座のようなものです。現実の政府で重要な1人:1票のような思想は、資産に基づくブロックチェーンには存在しません。」
しかし、コミュニティの多くの人々の中で、どれほどの人数が正確に投票方法を把握しているかは不明です。実際にユーザーが100個のイオストークンを賭けてバリデーターに投票したい場合、一体どのように行えばいいのでしょうか?
投票の重要性とユーザーが投票できる問題の種類について、いくつかの記事がありますが、ユーザーに投票方法を正確に教えるものはありません。答えはありますが、それはコードの中にあります。
Block.oneはコマンドによる投票を可能にしていますが、ほとんどのトークン所有者は投票するだけの技術的スキルは持っていません。そして、それはコミュニティの多くにとって理解することは困難です。コードを理解している人は、ネットワーク上で制御を最大限にしたいと考える立場の人たちだけです、つまり潜在的なバリデーターです。
一部のコミュニティメンバーは、この問題を先取りしようとしています。あるグループは立ち上げの準備が整うと期待しているユーザインタフェースの開発費を支払うための資金調達キャンペーンを行っています。そして他方はインターフェースを構築しましたが、それはScatterという単一サービスでの使用に限定されます。
さらに、ユーザーに代わってEOSを保有する最大の仮想通貨取引所の1つであるビットフィネクス(Bitfinex)のRedditでは、ユーザーがイオスで投票できるツールを構築することを約束しました。しかし、そのツールのリリース予定日は5月16日でありながら、現在もツールは公開されておらず、情報更新もされていません。現在、ユーザー教育が大いに必要とされています。人々が集まり、プロセスや投票の重要性に関する情報動画、投稿、チュートリアルの作成が求められています。
6月2日、Block.oneはSCKクリプト社と共同で「イオスのエコシステムの開発を支援」するために約55億円のファンド設立を発表しました。EOSIOブロックチェーンプラットフォーム上に構築されているソーシャルメディアやデータ所有権、データ管理などの分散アプリケーション(DAPP)プロジェクトへの投資を目的とされています。
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