COIN TOKYO

  • 2018/07/03
  • 2018/07/03
  • コイン東京編集部 新崎優太

仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)のカストディサービス開始!既に10社が利用

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米国の仮想通貨取引所コインベースは、先週リリースしたカストディサービスで、既に10社の機関投資家とファミリーオフィスの資産を保管していると明らかにしました。伝統的な資産と同様の方法で仮想通貨を保管するサービス「コインベース・カストディ」は既に利用が開始されています。

コインベースのカストディサービス

カストディサービスとは、投資家の証券を保管し、元利金・配当金の代理受領、運用資産の受渡し決済、運用成績の管理などを提供するサービスです。近年デジタル資産の急激な成長の中で、安全で法規制に準拠したカストディサービスの不足が、機関投資家参入の妨げになっていると指摘されていました。

サンフランシスコに本拠を置くコインベース社のカストディサービスを率いるSam McIngvale氏はブルームバーグの電話インタビューで、同社のカストディサービスは年末までに100件の機関顧客から50億ドルの預け入れを目標としていると述べています。

「コインベース・カストディ」は、多くのヘッジファンドや年金基金による仮想通貨への投資を促すと見られています。大規模な機関投資家は、米国の受託者責任の要件を満たす規制されたカストディを使用する必要があります。そうしたサービスが提供されれば、市場が好転した際に仮想通貨市場に新たな資本が流入する可能性があります。

コインベース社はコンプライアンスを確実にするために、米証券取引委員会(SEC)や金融業規制機構(FINRA)と話し合いを進めてきました。McIngvale氏は、「当社はSECとFINRAの理解を得ており、顧客と契約を結び、預金を許可されています。」と述べています。同社はSEC規制下にあるブローカー・ディーラーとの提携により必須条件を満たしていました。

同社のサービスはビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュでのみ利用可能ですが、より多くの仮想通貨をサポートする予定です。また、独自のコインを発行したスタートアップや取引所へのサービス提供も協議を進めています。現在は米国とヨーロッパで利用可能で、年末までにアジアにも拡大します。

このサービスは収益源の多岐化を図るコインベース社の戦略の一環であり、機関投資家向けにより多くの製品を提供するとMcIngvale氏は述べています。2019年末までにカストディサービスの預金額として現在価格で最大200億ドル規模への拡大を目指しています。コインベース・カストディの最低預入金額は1000万ドルで、10万ドルのセットアップ料金と月額10ベーシスポイント(0.1%)が必要となります。

コインベース社は暗号資産をオフラインで保管するためハッカーの手が及ばないコールドウォレットの提供を開始しています。また、顧客がカストディからホットウォレットに資金を移動して取引できるようにしたいと考えています。最終的に顧客は資産を貸し出してお金を稼ぐこともできるようになる可能性があります。

管理資産10億ドル規模とされるポリチェーン・キャピタル社は、コインベース・カストディの最初の顧客の1社です。同社役員のOlaf Carlson氏は、「次の暗号資産1000億ドルを受け入れるために、コインベースは非常に良いポジションにあります。」と語りました。


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