2018年4月、WITHコインを宣伝する動画広告がインターネット上で頻繁に配信されました。動画は投資家に向けて、5月に取引所に上場される予定のWITHコインを事前に購入するよう呼びかけていました。
ビデオCMは松山光一氏という個人によって配信されました。松山氏は複数のサイトで投資家向けにコインの魅力的なポイントを訴求していましたが、多くが虚偽であったと指摘されています。
東京の集団訴訟ポータルサイト「enjin(エンジン)」の説明によると、松山氏は「ファイナルICOウィズコイン」というプロジェクトで、価格が数千倍に増加する可能性を主張してコインの事前販売を試みていました。プレセールは2018年1月に開始され、WITHコインは1枚あたり0.5円とされました。しかし、1,000万円単位のバルク注文でのみコイン購入を受け入れていた様です。購入者はグループでWITHコインを購入したと見られています。
企業名は非公表ですが、松山氏はシステムエンジニアとしてのキャリアを持つと主張しています。同氏はまた、WITHコインがバイナンスへ上場すると仄めかし、その後HitBTCへと変更したという。また、フィリピンのカジノ「オカダ・マニラ」で取引できると主張していました。同社のホームページ上はWITHコインへの一切の関与を否定しています。
コインがHitBTCに掲載された直後、ICO価格の約10分の1に下落し、購入者は大きな損失を被りました。集団訴訟サイト「enjin」では、「松山氏が虚偽の情報を流してコインを販売したため売買契約は無効であると主張し、販売時点のレートで日本円の全額払い戻しを求めています。
上場後約2週間でWITHコインは0.139円まで下落しました。多くの投資家がユーチューブ動画を見てサイトに誘導されました。現在、660人以上の被害者が20億円以上の損害賠償を求めて集団訴訟プロジェクトのエンジンに集まっています。
証言によると、「WITHコインの運営は顧客に意図的に虚偽の説明をした」と主張しています。ユーチューブ動画も被害を拡大させたと指摘されています。FX情報商材検証レビュー.com(辛口評価&暴露サイト)によると、多くのレビューが販売を支援したという。
「非常に魅力的なコインを紹介します...今なら3円で買うことができるが、後に5円に急騰します...価格は約束されています。」動画で男性はそう主張します。動画を見た投資家はメールマガジンに案内され、実際の取引が行われました。ICOプレセールでは1枚あたり0.5円だったので、3円で販売できれば6倍です。
市場の低い価格を考えるとWITHコインの運営は既にコインを大量に売却したと考えられています。WITHコインは昨年末か2018年2月から存在していましたが、ユーチューブ動画の廃止審は3月頃に開始されたようです。
ホワイトペーパーによると、WITHコインは「カジノに特化した」仮想通貨で、フィリピンのカジノ「オカダ・マニラ」については言及していません。「カジノに簡単に参加できる仮想通貨プラットフォームを実現する」と主張しています。
オカダ・マニラ・ホテルのホームページによれば、「Okada Manilaはビットコインや他の仮想通貨の使用を許可していない...Okada Manilaが仮想通貨を提供するという主張は全て不正確で権限のないものです。」と述べています。
「オカダはアジアでカジノ企業として有名で、その名称を使用することは明らかに詐欺的な計画に正当な印象を付加する意図が考えられます。」東京大学の犯罪ジャーナリストのジェイク・エーデルスタイン氏は、news.Bitcoin.comに語りました。
FX情報商材検証レビュー.comは、WITHコインによって作成されたとされる多くの動画やウェブサイトが、価格の崩壊以来、インターネット上から削除されたと伝えています。
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