南アフリカのビットコイン価格は継続的に6%のプレミアムが確認されています。アフリカ諸国ではGDPに対する暗号資産の所有率が高いというシティグループ報告もあります。トルコにもプレミアムがあり、これは最近20%下落したトルコリラの不安が起因します。
そして、ブラジルの多くの取引所では、ビットコイン価格に300ドルのプレミアムが観測されています。過去24時間の取引量が約2,500万ドル(市場で53位)の取引所Bitinkaのデータによると、対ブラジルレアル(BRL)市場にプレミアムが見られます。BitinkaはクーコインやHadaxと同規模の取引所です。
ホームページを見ると、ユーロやドルを含む10通貨別の価格が表示されています。1ビットコインは25,832レアル(6,700ドル)、同時期のグローバルな取引所の価格は6,400ドル なので約300ドル、4.5%のプレミアムがあります。
500万人のユーザーを抱える別の取引所FoxbitのBRL市場のビットコイン価格は25,506レアル(6,650ドル)です。対USD市場を見ても6556.25ドルと、グローバル市場の6,400ドルに対して150ドルのプレミアムを示しています。
3つもの取引所NegocieCoinも同様にブラジルレアルに対して300ドルのプレミアムがあるため、おそらく全国的な現象だと考えられます。
トラストノードによると、この要因を中南米の一部を巻き込んだ通貨危機による、ビットコインへの需要の高まりを挙げています。
ベネズエラの10万分の1の通貨切り下げ(デノミ)を始め、アルゼンチンも今夏の初めにインフレ率が25%を越える状況が続いていると報じられました。ロイターの報道によるとブラジルのレアルも今年に入って10%下落しています。
ブラジルのインフレ率は先進国より高いものの、それでも4%強とみられています。ブラジルの近隣諸国がビットコインを買ってプレミアムを引き起こしていると考えるには、アルゼンチンやコロンビア・ペソに対するプレミアムが無いため、疑いがあります。
そのため、こうしたブラジルのプレミアムはブラジル国内でのビットコインの普及の促進、そして近隣諸国の通貨不安の組み合わせによるものだと、トラストノードは推測しています。
「普及の理由の1つは、よく言われるような銀行システムの不足かもしれません。ブラジル人はタンス預金よりも、ビットコインの貯蓄に少なくとも一部を保管している可能性がありそうです。」
ブラジルの規制状況は、比較的中立であるように見えます。今年3月、ブラジルの国営銀行は、公共入札の透明性を高める目的で、イーサリアムのパブリックブロックチェーンを使ってレアルをトークン化しました。
トラストノードはブラジルの既存の技術力と今後の可能性を指摘し、「同国でのプレミアムがビットコインの普及と、西欧よりもわずかに高い金融不安定性のためである」と推測しています。
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20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。
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