2018/08/20
2020/08/27
コイン東京編集部 新崎優太
音楽アーティストとオーディエンスを繋ぐプラットフォーム『Imusify(イムシフィー)』に独占インタビュー!ブロックチェーンで音楽業界の健全化をはかる
この度は、音楽アーティストとオーディエンスを繋ぐプラットフォーム『Imusify(イムシフィー)』の運営に携わるDavid Walters 氏、Marco Aniballi 氏、Luka Pregelj氏の 3名にインタビューを行いました。自らもアーティスト活動をしていたからこそわかる、プレイヤー目線での環境を構築した新たなプラットフォームについて、熱く語って頂きました。
他のプラットフォームとの違いは”お金を稼げる”というところにあると思います。フェイスブックとかサウンドクラウドにも自分の音楽を上げることができるけど、お金は稼ぐことができない。
―コイン東京
コイン東京へようこそ!まずは日本の皆さんに向けて、自己紹介をお願いします。
―デイビットさん
デイビッドです。Imusifyの創設者でCEOをしています。これまでずっとアーティスト活動を続けていたのですが、その仕事だけで食べていこうと思うととても大変でした。生活面での不安を解消する何か良いアイデアはないかと考えたことがImusifyを立ち上げるきっかけになりました。このソリューションはアーティストが副業的な形で収入を手にすることのできるプラットフォームです。
―マルコさん
マルコです。デザイナーで、カナダのトロント出身です。トロントで育ちましたが、東ヨーロッパに移りました。そこでmassifyに出会い、感激を受けたことがきっかけで参画しました。
―ルーカさん
ルーカです。スロベニアで生まれ育ち、若かったころからアントレプレナーシップに興味があって、学校にいた時からいくつかのプロジェクトの手伝いをすることで、実際に会社がどう回っているのかを学びました。その後、とりあえず弁護士になりました。コンサルティング業務を経験した後、大きな弁護士事務所に入りました。そこでは企業弁護士としてM&Aとかの手伝いをしていました。その後会社をやめて、スタートアップを支援する会社を創設し、インターネットでデイビッドと出会いました。
―コイン東京
デイビッドさんとは、インターネットで出会ったのですね。
―ルーカさん
そうです。1年以上前ですね。そこで彼のホワイトペーパーを見て感銘を受けました。というのも私も若かったころ、小さなバンドを組んでいたので、音楽業界の問題点も少し理解していましたし、プロジェクトに魅力を感じたので、リーガルアドバイザーとして参加することにしました。ICOも成功しましたし、その時点で仮想通貨に対する知識も少しずつついてきました。そこでデイビッドに正式にチームに加わらないかと誘われたので、ICOマネージャーとして参加しました。
―コイン東京
デイビットさんはこれまでアーティストとして活動していたとのことですが、バックグラウンドについて詳しいお話を頂けますでしょうか?
―デイビットさん
アーティスト、ミュージシャン、ミュージックプロデューサーを7年していました。その後はビジネスの世界に入って金融の仕事もしていました。今までの経験からミュージックと金融を何とか結び付けることはできないかとずっと思っていました。
―コイン東京
ありがとうございます。具体的にミュージシャンはどうやってそのプラットフォームを使えばよいのでしょうか。
―デイビットさん
プラットフォーム上でプロフィールを作って、自分たちが作った曲をアップロードしてシェアすることでお金を稼ぐのです。他のプラットフォームとの違いは”お金を稼げる”というところにあると思います。フェイスブックとかサウンドクラウドにも自分の音楽を上げることができるけど、お金は稼ぐことができない。視聴者はいいとおもった音楽に「いいね」を押したり、他の人にシェアすることもできるし、いいと思ったアーティストに直接ファンディングすることも可能です。
―ルーカさん
例として、あなたがcarpentersのことが好きだとします。そのcarpentersは自分でバンドを組んで音楽活動をしたいけれど、レコーディングとかに使うお金が不足していて、できない状態でいる。今までだったらこれらに必要なお金はどこかから融資してもらう必要があったけど、このプラットフォームをつかえば、あなたが直接そのcarpentersに融資できるということ。その上、手数料とかも発生しません。
―コイン東京
このプラットフォームは金銭面の問題で活動できないでいるアーティストを救う為にあるのですね。
―デイビットさん
僕たちのこのプロジェクトの根幹にある考えは、食えないアーティストって本当につらいということです。誰しもがもっと平等にチャンスをもらうべきだと思うのです。
―ルーカさん
もしcarpentersが音楽を続けたければ、あなたがサポートしてくれる。これまでの音楽業界だったら、crapentersは仕事を辞めて、どっかのレーベルに行かなければならなかった、でもレーベルは音楽に口を出してくるかもしれない。そういった問題もこのプラットフォームは解決してくれる。
―コイン東京
なるほど。では何故このプラットフォームにブロックチェーンの技術を用いようと考えたのですか?
―デイビットさん
例えばスポティファイなどで自分の曲がたくさん聞かれたら、ロイヤリティという形で再生回数に応じた報酬が発生するのですが、その報酬が貰えるのは3~12か月後です。その点ブロックチェーンですと何千ものトランザクションを数秒で処理してくれるのです。僕たちのプロジェクトは高速トランザクションとデジタルアイデンティティ、アセットの保護をしっかりしている、これはアーティストの権利を守ることに繫がります。今の音楽業界ではこの権利の問題がある。75%の著作権があるとかどうとかややこしいことを僕たちはシンプルにしたいと考えている。勿論セキュリティも確保している。Imusifyは開発者たちも優秀です、また僕たちの技術はオープンソースなのです。
僕たちはもっとアーティストたちが音楽活動によって利益を生みやすい、peer to peerなプラットフォームを創りたい
―コイン東京
皆さんが進めているプロジェクトは今どの段階まで進んでいるのでしょうか?
―デイビットさん
まだプロトタイプでテスト中だけど、アクセス自体は可能です。僕たちのプロジェクトは40個のプロダクト同士が競い合うコンペで2位という結果を残すほど、プラットフォームもいい感じに仕上がってきています。
―コイン東京
さまざまなアーティストの利用が予想されますね。
―デイビットさん
その通りです。2カ月以内にはもっと使えるようになります。また才能のあるグループは僕たちでスカウトしたいと思っています。
―ルーカさん
才能のある人達をスカウトして、私たちのプロジェクトにマーケティングのサポートとして参加してほしいと思っています。このプラットフォームをもっと広めるために。私たちは会社としてうまく立ち回りたいのではなく、このプラットフォームを通じてコミュニティを作りたいと考えています。だからこそ音楽家で、私たちをサポートしたい人は誰でもウェルカムですね。
―コイン東京
スカウトされた人もメリットが多そうですね。ちなみに今のところどの市場が良いと感じていますか?
―デイビットさん
アメリカやヨーロッパですかね。
―マルコさん
だけどアジア方面も伸ばしていきたいので、中国人と日本人のサポーターを募集中です。
―ルーカさん
日本と中国にはすごく可能性があると思っていますが、人材不足と特に言語の問題が大きい、これが原因で僕たちのプロジェクトがなかなか広まらないのではないかと感じている。だから現地での人材が必要と感じています。
―コイン東京
確かに仰る通りですね。日本は欧米と違って、アーティストの代理人が儲けているので、日本のアーティストは欧米のアーティストと比べるとそんなに稼いでいないんですよ。つまりその代理人の権威が強い。これはあなたたちにとっても少しばかり脅威になりうるかもしれませんね。
―デイビットさん
敵を作ってしまうかもしれませんね(笑)レーベルとかはアーティストの稼いだお金で利益を出していますからね。アーティストのためにプラットフォームを創ろうという所に関しては、レーベルとやっていることは同じですが、僕たちはもっとアーティストたちが音楽活動によって利益を生みやすい、peer to peerなプラットフォームを創りたい。
―ルーカさん
コイン東京さんから「なんでブロックチェーン?」という質問をさっき頂きましたが、ブロックチェーン技術がなければ僕たちが作り上げたいプラットフォームは作れないのです。peer to peerだけのプラットフォームなら作ることができますが、ブロックチェーンがなければマイクロペイメントとかトラストレスな環境を作ることはできない。僕たちにとってブロックチェーンは唯一の手段でした。
―コイン東京
それは確かに、ブロックチェーンだからこそ出来るプロジェクトですね。
―デイビットさん
マイクロペイメントなんかは信用がないとできないですよね。だけどブロックチェーンで管理されたデータベースの上でなら、マイクロペイメントも可能ですよね。
―ルーカさん
僕たちは他の企業みたいに利益を追求するのではなく、より良いコミュニティを提供したいという思いでやっているので、法規制とかの観点からみてもセーフなんじゃないかなと思いますけどね。
―デイビットさん
このプラットフォームに参加する人たちはみんな音楽に情熱がある人たちだけです。普通の企業とは違うと思っています。
―ルーカさん
僕たちのこのソフトは音楽というジャンルの中で、もっと人々に自由を与えることができると信じています。
―コイン東京
音楽に対する熱い想いを感じました。最後の質問になりますが、独自のトークンはありますか?また、Imusifyに興味が出てあなた達とコンタクトが取りたくなった場合、どうすれば良いですか?
―デイビットさん
トークンはあります。8月にリリース予定です。コンタクトは私たちのウェブサイトかテレグラムからお願いします。
―コイン東京
ありがとうございました!
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今の状況について詳しくはこちらでも確認できます。(blockspot.io掲載ページ)