ICO(イニシャル・コイン・オファリング);
デジタルトークンの最初の割り当てのことで、企業の資金調達手段の一つ。格付け会社「ICO Rating」によると、8月末時点、2018年に計680件のプロジェクトが総額88億5,000万ドルをICOで調達していました。
ICO box社のConal Campbell氏は8月末にTrustnodesにこう語っています。
「ICO資金調達について、先週は2018年に入って最悪の週となった。累計で1480万ドルに過ぎない。ICOを完了した36件のうち、わずか4件の新興企業が、最終的な調達金額に関する情報を公表することを決めた。」
資金調達を非公開にする理由は、プロジェクトが単に最小限の目標額(ソフトキャップ)を調達できなかった事を意味します。
今週のトップであるフォンドコイン(Fondocoin)プロジェクトでさえ、目標額600万ドルのほぼ半分しか調達できなかった。Fondocoinは投資家が仮想通貨を迅速に、安全に、有利に取引することを可能にする中央管理型の取引所です。
しかしながら、先週のICO市場が完全にクラッシュしていたわけではない様です。例えば、Bytemineプロジェクトはトークンプレセール中に約3,850万ドルを調達しました。これはその他の全プロジェクト合計の2.5倍以上の金額です。
先週というのは、8月20日から27日までの期間のこと。イーサリアム(ETH)の価格は約270〜290ドルの低水準にあった時期です。
この状況でイーサリアムを購入したいと思う投資家が少ないのかもしれない。ICOスタートアップがトークンセールを行う一方、過去にICOを終えたプロジェクトらは過去7日間に28,709 ETHを売却している(ICO分析会社Santimentデータ)。さらに昨日、Digix Globalは取引所Geminiに約54,000 ETHを送金した(売却するだろう)。
過去にICOを終えたプロジェクトによって約10億ドル相当のイーサリアム(ETH)が依然として保持されている。1日当たり平均15,000〜20,000枚が売却されています。これはマイナーのために毎日の売却量に上乗せされます。
現在の低価格のために、多少は販売量が減少しているかもしれない。一部のICOは価格をあまり気にしないとも述べている。一方、一部の投資家は現在のETHの価格で参加するICOがチャンスであるとも述べている。
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20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。