COIN TOKYO

  • 2018/09/14
  • 2018/09/14
  • コイン東京編集部 新崎優太

サウジ最大規模のNC銀行がRipple.net(リップルネット)に参加、1年間で中東6機関目

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13日、米国の国際送金スタートアップ企業リップル社は、サウジアラビアのナショナルコマーシャル銀行(NCB)が、国際送金ネットワーク「RippleNet(リップルネット)」に加わった事を発表しました。RippleNetは、急速に成長している銀行、決済プロバイダ、デジタル資産取引所、および企業の国際的な送金ネットワークです。

サウジからの海外送金は年間370億ドル(約400億円)

公式ページによると、1953年に設立されたナショナルコマーシャル銀行(NCB)は、サウジアラビア(KSA)国内で512支店を有し、世界で330万以上の顧客を抱える、中東で最大の金融機関の一つです。

サウジアラビア王国は世界でも最大規模の送金元の国の一つです。世界銀行の送金データによると、2016年のサウジアラビア(KSA)への海外送金(被仕向送金)は3億800万ドル(約340億円)、反対にKSAからの海外送金(仕向送金)は370億ドル(約3兆円)に上ります。比較として、2016年のフィリピンへの海外送金(被仕向送金)は269億ドルです。

KSAで国外に流出する金額がこれほど大きい理由は、100カ国以上に外国人労働者1100万人(2017年末現在)と推定される、世界最大規模の労働市場を抱えているからです。また、リップル社によれば、KSAの「大企業や中小企業はどちらも、大量の支払いを行っている」という、どちらも国内金融機関を主に利用しています。

1年間で中東の6機関がRippleNetに加わる

サウジアラビアのナショナルコマーシャル銀行(NCB)はRippleNetに加わりました。NCBは、RippleNetを通じて世界中の金融機関に接続できるようになります。リップル社のブロックチェーン技術は顧客に、より迅速かつ透明性の高い国際決済サービスを提供します。

NCBはまず、シンガポールをはじめ、北米やアジアの金融機関に接続する予定。その後、さらなるNCBの国際的な顧客に展開し、これまでアクセスできなかった地域へも拡大する見込みだ。

1、関連する動きでは、アラブ首長国連邦(UAE)に本拠を置くRAK銀行(ラース・アル=ハイマ国立銀行)が2017年9月ごろにRippleNetを採用し、インドのAxis Bankに口座を持つ受取人に対する、迅速で安全かつ摩擦のない支払いを可能にしました。

2、この動きに続いて、中東最大の送金会社であるUAEエクスチェンジがリップルのブロックチェーン・プロトコルを採用しています。

3、その後、オマーン国に本拠を置く銀行のBankDhofarが今年4月下旬に、RippleNetに同国初の銀行として、導入することを発表しました。BankDhofarにリップルのツール、および双方向のメッセージのやりとりが可能な機能を導入することによって、国内および国外に送金する際に口座保持者の時間と送金にかかる費用を削減することが可能となっています。

4、また5月には、クウェートの大手銀行といわれるクウェートファイナンスハウス(KFH)がRippleNetに参画しました。これは、KFHが、クウェートで初めて設立されたイスラム系銀行であり、世界の中でも有数の大手銀行であることから、国際送金決済やその他の国際的な金融取引のために、100を超える金融機関がこのツールの背後に存在していることを意図しています。同銀行はRippleNetの使用に大きなチャンスを見出しています。

5、その後、同国のクウェート国立銀行(NBK)もRippleNetに加入し、顧客への即時国際送金決済ツールの使用に加わる銀行となることを表明しました。

RippleNetに参画する地域的な傾向は、上記6機関による動きに顕著に反映されています。リップルのツールは国境を越えた支払いに必要なものとなっています。リップルは中東市場を開拓しており、いずれ中東のほぼ全ての銀行がサービスを導入する日がくるかもしれません。


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