COIN TOKYO

  • 2018/11/21
  • 2018/11/21
  • コイン東京編集部 新崎優太

米コインベース取引所でビットコインキャッシュ(BCH)が依然として凍結

先週、米国の暗号通貨取引所コインベースは、ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークに先立って、分割チェーンの両方をサポートする可能性が高いと発表しました。しかし、同社はネットワークの「安定性」を理由に、依然として投資家のBCH資金をロックし続けているという。

BCHフォークへの取引所の対応

2018年11月15日午後4時40分(UTC)に実施されたビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークへの対応は取引所によって様々です。11月3日に米Coinbase取引所は、「各チェーン上の資金にアクセスできるようにする」とBitcoinSVクライアントへの対応を示唆しました。当時、BCHの価格は2日間で約25%上昇していました。

10日に米国の大手取引所クラーケンは、従来のBCHの拡張計画を追従する「Bitcoin ABC」のみをサポートすると表明。一方で、「フォークの日に資金(資産反映)やトレードにおいて、代替チェーンBitcoin SV(サトシビジョン)をサポートしない。」と明言しました。しかし、11月19日に同社は、ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークで誕生した分割コイン、Bitcoin SV(BSV)のサポートを開始する事を警告付きで発表しています。

コインベースの判断は、投資家を激しい価格変動とネットワークの不確実性から守るという方針に基づいています。しかし、ビットコインキャッシュ(現在、主要取引所ではBCHABCチェーンとされる)のユーザーの間で混乱が生じている様です。

対照的に、バイナンスやポロニエクス等の主要な取引所は、分割コインを付与して2つの分割コインの取引市場を開設させています。他社もそれぞれの方針に基づいて、段階的にBCH関連のサービスを再開させてきていました。

ソーシャルメディアRedditを見ると、コインベースからのコミュニケーションが不十分だとクレームを発するユーザーのスレッドが立てられています。18日、同社は以下のようにツイートしました。



「お客様へ再通知。コインベースはビットコインキャッシュ(BCH)フォークのタイミングを管理していません。そのため、アクセスを再開できるほどネットワークが安全で安定する時期について、具体的な指針を示すことはできません。」

あるRedditユーザーは、「BCHをコインベースに残した事を後悔している。将来繰り返さない。今後同様のケースではバイナンスで保持するようにする。」と述べています。別のユーザーは、米国の取引所Poloniex(ポロニエクス)を推奨しました。

ビットコインキャッシュの価格

一方で、最近の市場の混乱の中で、コインベースのトレーダ―向けのライン「Coinbase Pro」の取引量は堅調に推移している。

〇21日時点のコインベースの取引市場 出典:CoinMarketcap

米国の取引所のなかでCoinbase Proは最も取引量が大きい。21日時点に過去24時間の取引量は541億円、グローバル市場で9位にランクしています。20日、市場規模が20%減少するなかでコインベースの取引高は97%増加。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)がドル(USD)やユーロ(EUR)などのフィアット(法定通貨)に換えられました。

一方で、ビットコインキャッシュ(BCH)のホルダーは、資金をフィアット(法定通貨)に退避できなかった。コインマーケットキャップによると、21日朝の時点で、1BCH=240.05ドル(26990.66円)前日比ー30.6%。フォーク時点11月15日の453.62ドルから40%以上減少しています。


関連記事

仮想通貨の最新情報をお届けします!

人気記事ランキングまとめ

もっと見る