COIN TOKYO

  • 2018/11/21
  • 2018/11/21
  • コイン東京編集部 新崎優太

主要マイナーがビットコインキャッシュのハッシュ戦争の終了を提案

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20日、Coingeek社CEOのカルヴィン・エアー氏がビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュ戦争の停戦を提案しました。11月のフォークまで数か月間、BCHの最大のマイナーであったCoinGeekは以下のように述べています。

「我々は、すべての取引所がABCのコインをBAB(Bitcoin ABC)、Bitcoin SVのコインをBSV(Bitcoin SV)として上場する事を受け入れる。ABCはリプレイプロテクションを追加し、SVはこれを行わない。...我々はまた、すべてのウォレット、支払いプロセッサー、および他のサービスプロバイダーにも同様の処置を望むと共に、ABC派閥が私たちと協力してこれを進める事を望む。...このために、両者は互いのチェーンを攻撃しないことに同意し、チェーンは市場で別々のプロダクトとして競合するようにする。基本的には、双方がBCHを放棄し、イーブンでスタートする。」

ハッシュ選挙は両サイドに大きな損失

Bitcoin SVを支持するエアー氏は過去に「何ヶ月間も戦争を続ける」と宣言していたが、これを撤回した恰好となる。この提案は、物議を醸したビットコインキャッシュ(BCH)の11月15日のハードフォークに続きます。Bitcoin SVの主導権を握るクレイグ・ライト氏は、ビットコインの "正当"な実装であると主張。対抗するBitcoinABCとビットコインキャッシュ(BCH)ネットワークを賭けて、採掘プールの相当なハッシュパワーを捧げるハッシュ“選挙”を展開しています。

ハッシュ選挙では、「Bitcoin Cash」を定義している「ナカモト・コンセンサス」に基づいて、プルーフオブワーク(PoW)で自軍のチェーンを最長にしようと、両陣営が多大な損失を代償にマイニング作業を行っています。

BCHのハードフォーク直後、Bitcoin ABCがプルーフオブワークの競争を有利に先行しました。その後、複数の暗号通貨取引所でABCに(BCH)ティッカーが割り当てられ、BSVはBCHのフォークコインとして位置づけられています。



ハッシュ選挙は両サイドに大きな損失をもたらしています。BitMexリサーチによると、BSV側で343%、ABC側で58%の損失が見積られています。ビットコインキャッシュ(BCH)の価格は下がり、一時は時価総額でステラ(XLM)に4位の座を譲りました。

エアー氏のメッセージは完全な降伏ではありません。同氏は、ABC側がレンタルされたハッシュ・パワーを使用して "チートだ"という主張を繰り返しています。また、新しいプログラムの実装によって、ABCチェーンがビットコインのバージョンとの互換性を失うと強調しています。

ハッシュ選挙を続ける代わりに、エアー氏は2つのチェーンの平和的共存を示唆しているように思えます。同氏はまた、「当方のキャンプ内に誰も訴訟を起こさないようにする」ことを約束しています。これは、クレイグ・ライト氏の訴訟の脅威に対する配慮と考えられます。

ハッシュ選挙でコインとしての投資価値を急落させたビットコインキャッシュ(BCH)の全支持者にとって、これは救済策になるかもしれない。価格を回復するまでには至らなくとも、これ以上の急落を止めるかもしれません。



「ProfFaustus(クレイグライト)を含む誰も、拡大しないチェーンには関心がありません(ABCのこと)。私の申し出を受け入れるならば、クレイグはABCチェーンから完全に手を引きます。そうでなければ、不正な一時ハッシュが尽きるまで、ハッシュ戦争が続く。」

コインマーケットキャップによると、ビットコインキャッシュ(BCH)の価格は21日朝の時点で、1BCH=240.05ドル(26990.66円)前日比ー30.6%。フォーク時点である11月15日の453.62ドルから40%以上減少しています。時価総額は4,575億円で市場4位にランクしています。


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