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  • 2018/11/22
  • コイン東京編集部

モバイルファクトリーがブロックチェーン業界の発展のために「Uniqys Lab」を設立!シニアブロックチェーンエンジニアの秦元昭さんにインタビュー

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この度は、株式会社モバイルファクトリーのシニアブロックチェーンエンジニアである秦元昭さんに独占インタビューを行わせて頂きました。
株式会社モバイルファクトリーは、ブロックチェーン技術が抱える課題や、それに対する解決策や成果を多くの人と共有し、業界の成長を促すことを目的とした「Uniqys Lab」を設立しております。
今回のインタビューでは「Uniqys Lab」の設立目的や今後の展望、気になるUniqys Projectについてなど様々なお話を伺うことが出来ました。



「モバイルファクトリーのビジョンの一つとして"モバイルにブロックチェーンを普及させる"ということが挙げられます。みなさんが普段から使っている携帯電話で、簡単にブロックチェーンと触れられるようになって、初めて大きな夢が見られると思うのです。」




―コイン東京
よろしくお願いいたします!まずは自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。


―秦さん
ブロックチェーンエンジニアの秦と申します。去年までは「駅メモ!(ステーションメモリー)」というゲームの運営に携わっており、主にサーバー側を担当していました。2018年に入り、モバイルファクトリーがブロックチェーン事業に本格的に参入することを決めまして、そこでコアなブロックチェーン開発を担当することになりました。

―コイン東京
ありがとうございます。これまではソーシャルゲームの運営に携わっていたとのことですが、秦さんはどのようにブロックチェーンの技術を学んでいったのでしょうか。


―秦さん
最初は「ビットコインとは?」といった本を読むところから始めましたね(笑)
しかし、実際にブロックチェーンを構築する上での情報はあまり得られなかったので、その後は海外の論文などを読みあさりました。

―コイン東京
日本にはあまり情報がないですもんね。秦さんはもともとエンジニアだったと思うのですが、実際にブロックチェーンに関わり始めた際に、これまでとはどのような点で違いを感じましたか。


―秦さん
ブロックチェーン技術は基本的にP2Pなので、複数の人たちがノードを立ち上げている、複数の人たちが参加している状態を想定しなくてはいけません。「向こうでは〇〇をしているはずだから、こっちでは○○の体制をつくる」という感じですね。それで中央サーバーを介するものと比べると、並列処理を行う必要が多くて大変でしたね。

そして、ブロックチェーン技術の場合は数学、暗号学、経済的な要素も覚える必要がありましたので、頭がパンクしそうでしたね(笑) やっとチェーンが完成したと思っても「〇〇なやり方で攻撃される可能性もあるなぁ・・・」と気づき、また作り直すという日々が続きました。

―コイン東京
ありがとうございます。続いて吉田さんの自己紹介をお願い致します。


―吉田さん
私も元々は駅メモ!に携わっており、メインではフロント周りの業務を行っていました。フロントの経験を活かしてCryptOsushi(クリプトおすし)や、先日コイン東京さんにも取り上げて頂いた”終了したゲームのトークン化”の事業に携わっております。


―コイン東京
吉田さんはブロックチェーン技術に携わった際、この業界に対してどのような印象を受けましたか?


―吉田さん
第一印象は「夢が広がる」と感じましたね。
ゲームのトークン化もそうですが、これまで何の価値も持ちえなかった「データ」というものに唯一無二の価値を与えられる可能性に夢を感じました。しかし一方で、ブロックチェーン技術はまだまだ抱えている問題も多いので、それらが解決されると共に、より夢が広がっていくのではないのかと思っています。

―コイン東京
先ほどのお話にも挙がったゲームデータのトークン化に関しての反響はいかがでしたでしょうか?


―吉田さん
反響は非常に良かったですね。レキシトコネクトファンの皆様が喜んでくださったようです。また他のゲーム会社さんからもお問い合わせを頂くことが増えましたね。

―コイン東京
日本で最初に実例を示すことが出来たという点は、大きなポイントになりましたね。
それでは今回のメインテーマとなるUniqys Labについてお話を伺いたいのですが、まず最初にUniqys Labの設立目的についてお話を頂ければと思います。


―秦さん
まずモバイルファクトリーのビジョンの一つとして「モバイルにブロックチェーンを普及させる」ということが挙げられます。みなさんが普段から使っている携帯電話で、簡単にブロックチェーンと触れられるようになって、初めて大きな夢が見られると思うのです。

しかし現状のブロックチェーンには課題点が多くて、そこでブロックチェーン業界の中でよりオープンに活動していきたいと考えていた有志の社員が集まり「Uniqys Lab」を設立しました。

現実的に、この業界が進歩していく為にはモバイルファクトリーだけでなく、多くの企業や開発者さんの力が必要だと思っていることが大きな理由ですね。ブロックチェーン技術が抱えている問題は多く、そこに対する解決策や成果を、身内だけでなくより多くの人達とオープンに共有していきたいです。



「5年後ぐらいにはアプリケーションを開発する際に、AWSを用いるかUniqys Kitを用いるかというような業界のスタンダードになれればと思っています。」



―コイン東京
自社だけではなく「業界全体でこの技術を進歩させていきたい」という考えのもとに生まれたのですね。それでは秦さんが考えるブロックチェーンやDAppsが抱える問題点とは具体的にどういったものでしょうか。


―秦さん
まず大きなものとしてはスケーラビリティの問題ですね。
例えばイーサリアムの場合、ブロックの生成速度は約10秒ですが、自分が送ったトランザクションが承認されるまで10分以上かかることもあります。ゲームで言えば自分が敵に攻撃した際に、10分後にやっとダメージが通るといった感じですね。このままではとても円滑なプレイはできません。
ビットコインのように、そのもの自体に価値を持つものであれば問題ないのかもしれませんが、DAppsを広く普及させる上では必ず解決しなくてはならない問題点です。

そして、手数料の問題もあります。ビットコインやイーサリアムは何かしらの手続きを行うと必ず手数料が発生します。サービス側がDAppsに「手数料を取らないルール」を敷くことは現状でも可能ですが、それだと悪意を持ったユーザーが多くの無意味な手続きを行うことができてしまい、チェーンを詰まらせる可能性もあります。なので、手数料は存在には意味があるのですが、とは言っても「1回の攻撃に5円かかる」というゲームはやりたくないですよね。

―コイン東京
確かに現時点ではDAppsの普及を妨げる要因が多いですね。


―秦さん
ゲームをプレイする為に「イーサリアムを持っていなければならない」という点も、ハードルが高いのではないかと思っています。日本でイーサリアムを手に入れようとすると、取引所に登録して、KYCをして、そしてやっと購入して・・・とやることが多いですよね。

そしてブロックチェーンの仕組上、すべてをオープンにして不正を防ぐようになっているのですが、それだとゲームをやる上では”プライバシー”の問題にもなりかねません。

―コイン東京
ありがとうございます。特に「スケーラビリティ」「手数料」の問題はよく耳にする話ですね。Uniqysプロジェクトではどういった方法を用いて、それらの問題点を解決していくのでしょうか。


―秦さん
スケーラビリティの問題を解決する為にはUniqys Kit(ユニキスキット)を用います。DAppsのプラットフォームなのですが、Uniqys Kitはイーサリアムのサイドチェーンとなることを目指しています。作られたDApps一つ一つに独自のブロックチェーンが与えられる仕組みなので「クリプトキティーズがブレイクしてイーサリアム全体が遅くなっている」といった、他のDAppsによる影響を受けません。またコンセンサスとしても、イーサリアムに用いられているPoWではなくPBFTと呼ばれるものを用いており、承認までの速度を向上させています。

手数料の問題に関しても、DAppsの開発者にそれぞれ独自チェーンが与えられるので、自由に手数料を設定することが出来ます。手数料を0にすることで、先ほど挙げたような攻撃を受けてしまう可能性も生まれますが、トークンを持っている量で手続きを制限するなどして対処することも理論的には可能です。

―コイン東京
ありがとうございます。Uniqys Kitについて更に質問なのですが、実際に開発者がUniqys Kitを用いてDAppsを作ろうとした場合、どのような知識が必要になるのでしょうか。


―秦さん
Uniqys Kitでは、いわゆるSolidityなどの専門的な知識は必要なく、一般的なサーバーの知識さえあれば問題ありませんね。

―コイン東京
アプリ開発者は今までと同じ感覚でDAppsを作ることが出来るのですね。Uniqys Kitを構築するまでにどれぐらいの期間がかかったのでしょうか。


―秦さん
本格的に着手し始めたのが今年の3月で、7月に一度プレビュー版をリリースしたのですが、その時はまだコンセンサスアルゴリズムが実装されていませんでした。11月19日に基本機能が備わったβ版がリリースされたので、そこまで含めて約8ヶ月ほどですね。

―コイン東京
ローンチまで数年単位でかかっているプロダクトの多い中で、もしかしたら国内最速レベルかもしれませんね。ちなみにですが、秦さんが個人的に参考にしていたプロジェクトはございますか。


―秦さん
イーサリアムはもちろんですが、アメリカのTendermintはよく見ていましたね。あとはNEOなどのソースコードもよく読んでいました。

―コイン東京
Uniqys Kitでは、今後どのような活用事例が増えていくことを期待していますか。今後の展望について教えてください。


―秦さん
Uniqys Kitに関してはDApps開発のハードルがかなり下がっていますので、これからDappsを作りたいと考えている人は勿論のこと、これまで普通のゲームを作っていた企業さんにも使っていただけたらなと思っています。

5年後ぐらいにはアプリケーションを開発する際に、AWSを用いるかUniqys Kitを用いるかというような業界のスタンダードになれればと思っています。

その為にも、今後はハッカソンなどを積極的に行い、デベロッパーさんに対しての知名度上げて、コミュニティを広げていければと思っています。

―コイン東京
Uniqys Kitの環境が整ったからこそ、今後は認知度向上のために活動していくということですね。ちなみに根本的な話になってしまうのですが、開発者にとって、通常のアプリではなくDAppsにするメリットはどういった点なのでしょうか?


―秦さん
突き詰めると、アプリ内のデータをユーザーの資産として価値を持たせることが出来るという点が一番のメリットだと思います。通常のアプリであれば運営がサービスを終了してしまうと、ユーザーのデータも全て消えてしまうのですが、ブロックチェーン技術を用いることで、アプリで手に入れたデータは全てユーザーの資産として手元に置いておくことが可能で、サービス終了後も一つの形として残すことが出来るからですね。その資産を今後別のゲームとかで活用できるようにもなるかもしれません。

―コイン東京
ありがとうございます。それでは最後の質問となりますが、これからブロックチェーンを学んでいきたいと思っている人に向けて、何かアドバイスがあればお願いいたします。


―秦さん
まずは気軽にブロックチェーンのコードを書いてみましょうということですね。
現状だとイーサリアム上で何か作ってみるというような、既存のブロックチェーン上で何かを作るという考えを持っている人が多いのですが、ブロックチェーン自体も考えているほど複雑なものではないので、技術の知識を深めるためにも、まずは根本にあるブロックチェーン自体から扱ってみる方が良いと思います。ちょっと営業っぽくなってしまいますが、Uniqys Kitのコードもイーサリアムよりは簡単で理解しやすいと思うので、是非そちらも参考にしてみてくださいね。

―コイン東京
本日はありがとうございました!

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