COIN TOKYO

  • 2018/11/27
  • 2018/11/27
  • コイン東京編集部 新崎優太

スイス証券取引所SIXで仮想通貨ETPの出来高が金や銀を抑えて首位を記録、仮想通貨ETFへの期待も高まる

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最大の暗号通貨の5つを追跡する上場投資商品(ETP)は、暗号市場が下落し続ける中でも、株式トレーダーの間で目を引いた様です。21日にスイス証券取引所(SIX)で取引を開始した「Amun Crypto Basket Index ETP」は、26日にSIXの市場で取引された中で最も取引量が大きい商品となりました。

暗号ETPが26日の取引高ランクで首位に

投資商品の価格は、暗号市場全体の弱気を反映しており、1株あたり12.40ドルと初値13.80に対して15%減となっています。11月中旬以来、デジタル通貨の市場規模は850億ドル(約10兆円)縮小しました。

それでも、1日425,000 CHF(約4,700万円)の出来高は、SIXで、銀、原油、金取引といった商品を上回っています。大量の出来高は通常、特定の金融商品に対する、投資家の熱意の兆候と言えます。TheBlockが取材したアナリストは、Amunが大量のボリュームがデジタル資産を求める投資家の需要を表していると述べました。

〇出典:SIX

Amun Crypto ETPは、ビットコイン(BTC)、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)を含む5つの暗号通貨に基づいたインデックスを追跡するように設計されています。

グリーンウィッチ・アソシエイツ社の市場ストラクチャの専門家リチャード・ジョンソン氏は、「ETPとその基礎となる現物市場との間で裁定取引(アービトラージ)を図るトレーディング企業の存在が、大量の出来高の背景に在った可能性がある」と述べました。これらの企業は、デリバティブの価格設定と、ベースとなる現物市場価格の偏差を利用して利益を得ることができます。暗号市場が激しさを増す中、ヘッジファンドやその他の投資家にとって、市場平均(ベンチマーク)の収益率を上回る様、抑圧されています。いずれにせよ、ジョンソン氏は、「これは別のスマートなアービ機会だ」と語った。

投資企業に精通している別の人物は、投資家の構成は、Amun ETPの投資家は一般と機関で50対50の割合で構成されていると述べ、大型の投資家が市場に関心を寄せる兆候を示していると述べた。

Amun Crypto ETP

フィナンシャルタイムズの記事によると、Amun Crypto ETPの認可された参加者として、BTC、XRP、ETH、BCH、LTCの「アクティブトレーダー(マーケットメーカー)」の役割を、量的取引会社と流動性プロバイダー2社(ジェーン・ストリートとフロー・トレーダース)が担います。

Amun Crypto ETPはその価値に基づいて、ベースとなる暗号通貨を保持するように設計されています。この構造では、認可された参加者(ジェーン・ストリートとフロー・トレーダース)が、その規模が成長した場合はETPに暗号通貨を供給し、縮小した場合に資産を積み下ろしする必要があります。

ジェーン・ストリートとフロー・トレーダーは初期の流動性を提供するために、必要な数量を購入する「シード」と呼ばれるプロセスを通して、Amunの商品を裏付けます。両社は、TheBlockに対して、取引している暗号通貨の実際の量と、AmunのCrypto ETPにどれほどの金額を投資したかを明らかにしませんでした。

また、ETPの価値に対応する量の実際の暗号資産が、資格のあるカストディアンに保管されます。カストディアンはキングダムトラスト(Kingdom Trust)が務める事がトラストノードの取材によって伝えられています。現在、米国の投資家はSIXスイス証券取引所に規制されるETPを売買できません。


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