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  • 2018/12/10
  • 2018/12/10
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

「ビットコインのデス・スパイラルは難易度調整によって起こらない」アンドレアス・アントノプロス氏

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最近、ベストセラー「マスタリング・ビットコイン」の著者で暗号通貨リサーチャー・アンドレアス・M・アントノプロス氏は、ビットコインのデス・スパイラルは起こらないと主張しました。ビットコインのメカニズムに基づいて、マイナーのオペレーションと収益構造を説明しています。

デス・スパイラルの指摘

以前、ビットコインの価格が7,000ドル前後で推移していた時期に、サンタクララ大学ファイナンス学部アトゥヤ・サリン教授は、上昇し続ける採掘コストによってマイナーが事業を停止していると指摘。仮にビットコインのマイニング活動がこのまま無くなれば、最終的にビットコインの価値が崩壊すると述べました。

サリン教授はさらに、弱気な投資家による先物市場でのビットコインのショート(空売り)が加わり、ビットコイン価格の抑制するだろうと主張しました。今や、当時からさらに45%減少しています。12月3日のマーケットウォッチで、サリン氏はまた、「デス・スパイラルに突入し、ビットコインの価値がゼロに近づいていく」と主張しました。

アンドレアス氏の見解

アンドレアス氏は、ビットコイン・ネットワークのハッシュ・パワーを考慮して、デス・スパイラルは起こり得ないと主張します。根拠としてビットコインの採掘難易度の再調整を指摘しました。

ビットコイン(BTC)ネットワーク上で、マイナーは10分ごとにブロックを見つけます。2016ブロック採掘される毎(約2週間)に、BTCネットワークは自動的にビットコインの採掘難易度を再調整します。仮に2週間に、2217ブロック採掘されれば、難易度は10%上がります。逆に2週間で採掘したブロック数が1814の(ペースの)場合、難易度は下げられます。将来的に10分1ブロックの採掘ペースに難易度が調整されます。

同氏によると、ビットコインで起こるデス・スパイラルは、ハッシュパワーの急激な低下により、2016ブロックにかかる期間が延々と長くなる状況を指します。仮に既存のマイナーの50%が採掘を停止すると、2016ブロックの採掘に4週間かかります。

「仮にデス・スパイラルが起こると、多くのマイナーが『もういい、価格が50%低下して、採掘がスロウになってまともな収益が得られない。私はマイニングを止める』と考えると、推測する人もいる。そうするとハッシュはさらに低下し、さらに遅くなり、また低下する、負のスパイラルになり、難易度が一向に調整されないと考える。」

デス・スパイラルが起こらない理由

しかし、アンドレアス氏によると、マイナーは長期戦略に基づいて採掘施設を運営しているため、先の収益のために耐え忍び、スイッチを切らないマイナーが一定数存在します。そのため、ビットコイン・プロトコルでデス・スパイラルは実現する可能性は低いという。

「その理由の一つは、マイナーが長期的視野を持っているということです。つまり、既存の設備投資があり、通常は長期計画で電力を購入しています。週毎にそれを支払いません。仮に3週間後に(難易度調整によって)収益化が見込める場合、彼らは既存の設備をオフにせず、次の難易度再調整を待ちます。」

仮に既存のマイナーの50%が採掘を停止すると、耐え忍んだマイナーの収益性は倍増します。これはマイナーが我慢して待つ、大きなインセンティブとなります。

〇BTC難易度、ハッシュ値 出典:bitcoinwisdom.com

過去2ヶ月間、ビットコインのハッシュレートは約50エクサハッシュから37エクサハッシュに約25%減少しました。しかし、2018年1月以降、ブロックチェーンネットワークのハッシュレートは12エクサハッシュから37エクサハッシュに増加しており、年間ベースでハッシュパワーは依然として3倍以上の高水準にあります。

「デス・スパイラル」は、パブリック・ブロックチェーン・ネットワーク上で発生する可能性があり、過去に小さな暗号通貨で発生しました。アンドレアス氏は、この言葉の持つダークな印象が独り歩きして、多くの人をいたずらに不安にさせていると批判しました。しかし、実際に起こり得る可能性はほぼゼロだと述べています。最後の難易度再調整は12月3日に起こりました、data.bitcoinity.orgによれば次の調整は12月19日と試算されています。


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