ハッシュレート分布について、ここ数年間にマイニングチップ製造業者間の「競争激化」により、以前に比べて寡占状態が緩和しています。2014年半ば、マイニングプールGHash.IOはBTCの全ハッシュレートの約50%を制御し、51%攻撃のリスクに晒しました。
51%攻撃はネットワーク・採掘パワーの過半数を占めることで、特定の取引履歴を再配列したり、二重支払いに悪用される場合があります。ネットワークが分散して単一のマイナーの支配力が下がることは、ハッシュ力の膨大なBTCブロックチェーンが、よりセキュアに維持されている事を意味します。
2019年には、各マイニングプールのBTCハッシュは20%以内に留まっています。5つのマイニングプールが10〜20%のハッシュレートを制御し、残りのグループで全ハッシュレートの10%未満を占めています。
ビットコインの分散化の進行は基本的にポジティブな傾向です。主な要因はASIC(特定用途向集積回路)が改良されて、ビットコインマイニングチップが一般化した事にあります。採掘可能なマイナーが増えた事で、採掘報酬の一極化を防いでいます。Canaccordは以下のように述べています;
「例えば、Bitmain(ビットメイン)は、Antminer S9を引き継ぐ優れた製品を製造できていないため、Canaan Creativeとの競争が激しくなっている。Canaan CreativeはBitmainと拮抗するチップを、より広範囲のマイナーに販売するようになった。」
さらにハーフィンダール・ハーシュマン・インデックス(HHI)で測定したビットコインの集中化は、2013年:3,000から現在」1,200まで着実に減少していると述べています。HHHIは、産業における企業の競争状態を表す指標です。1,500未満は「競争の激しい市場」、1,500-2,500は「中程度に集中」、そして2500を超えるHHIは「非常に集中」と考えられています。
しかし、この調査ではBitmainがAntpoolとBTC.comの両方のマイニングプールを所有している事実を省いています(BTC.comは独自でオペレーションしていると主張しています)。現在、Bitmainの2つの採掘プールは合計約30%を占めています。2018年6月にBitmainは、BTCの採掘シェア(ハッシュレート)の42%を占めていました。
分析サイト「Crypto51」は、プルーフオブワーク(PoW)ブロックチェーンについて、51%攻撃に必要な1時間当たりの「ハッシュ値」のレンタルコストをシミュレーションしています。ビットコイン(BTC)の場合は、1時間あたり30万ドル(約3300万円)と試算されています。
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