227ページのレポートの第一章で、「リアル・ビットコイン・マーケット」について分析されています。
Bitwiseの調査は、CoinMarketCap.comで報告されたBTC取引量(以下「名目取引量」)で上位81の暗号資産取引所の分析に基づいています。81所のうち71所の名目取引量のほとんどが偽物かウォッシュトレード(人工的に作られた取引量)でした。
Bitwiseは、リアルな1日の現物BTC取引量は平均2億7000万ドル(約300億円)程度と試算しています。Bitwiseのグローバル調査責任者であるMatt Hougan氏は以下のように述べています;
「ビットコインの1日の名目取引量の大部分が明らかにフェイクであったことは、業界の多くの人々にとって驚くべきことでは無い。市場参加者は、報告された取引量がほとんどフェイクだと長年に渡って理解し、直接経験してきました。このレポートは、こうした疑いを正式に裏付けるデータが包括的に集められ、分析された最初の物です。」
例えば、ビットコインの平均取引量が4億7000万ドルのCoinBeneのスプレッドの中央値は15ドルです。一方Coinbase Proのビットコイン取引量は平均2,700万ドル、平均スプレッドは0.01ドルです。リサーチャーによると、中央値が1,500倍もかけ離れている事について、信頼に値する理由は見つかりません。
取引所からすれば、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)プロジェクトから上場手数料を効果的に集めるために、フェイクな取引量を演出するインセンティブが働きます。Bitwiseによると、上場手数料は1回に付き100万ドルから300万ドルの間とされています。
Bitwiseによると、ビットコインの現物市場の実際の取引量の上位10の取引所は以下の通りです。ここでは、米国の規制された“先物“市場(CMEとCBOE)が組み込まれており、Bitwiseは2つの先物市場の重要性と影響力を強調しました。
レポートによると米国に本拠を置く取引所は、名目取引量の1%未満を占める一方、リアルな取引量の試算値において最大30%を占めている事が示唆されています。
Bitwiseによると、リアルな取引量の上位10の取引所は、他よりも資本化され、より厳密に規制されている傾向があります。半数の取引所は洗練された市場監視ツールを導入しています。
16/ Additionally, 5 out of the 10 exchanges have implemented sophisticated market surveillance tools to prevent market manipulation and bad behavior. pic.twitter.com/uncExHkkXK
— Bitwise (@BitwiseInvest) 2019年3月22日
BitwiseのビットコインETFは、上記の10取引所から日々のNAV(純資産価値)を算出します。Bitwiseは、「ビットコイン市場は、報告されているよりも小さく、より効率的で、規制されているため、市場操作に関する懸念を軽減する。」と結論付けました。
関連記事
仮想通貨ニュースサイトのコイン東京では、ビットコインやリップル等仮想通貨にまつわる最新速報やプロトレーダーによる仮想通貨価格チャートの分析&解説、注目プロジェクト等のインタビューなど様々なコンテンツをお届けしています。
ビットコイン(BTC)は急落の値動きから揉み合い相場へ切り替わ...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/27
ビットコイン15%の反発を見せるも伸び悩み!ニューヨークダ...
コイン東京編集部 2021/02/25
米MicroStrategyがビットコインを10億ドルで追加購入|平均取...
コイン東京編集部 2021/02/25
ビットコイン(BTC)は100万円幅を超える下落!今後も下落の値...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/24
米決済大手スクエアがビットコインを追加購入|1億7,000万ド...
コイン東京編集部 2021/02/24
ビットコイン史上最高値更新から2日連続急落で約30%の下落!...
コイン東京編集部 2021/02/24
ビットコイン、テスラ株が乱高下|イエレン米財務長官の「極...
コイン東京編集部 2021/02/24