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  • 2019/03/23
  • 2019/03/23
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

Bitwise、米SECにビットコインETFの正当性を訴求|BTC現物市場の正当な10の取引所にフォーカス

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今週、Bitwise Asset Management(ビットワイズ)は、SEC(米国証券取引委員会)にビットコイン(BTC)市場に関する調査結果を報告しました。

Bitwiseのレポートは、「60億ドルと報告されているビットコインの現物市場の取引量は、実際はその95%がフェイクである」と指摘した上で、残りの5%を取り扱う取引所にフォーカスしました。

Bitwiseは、ビットコインETF(上場投資信託)の上場申請案をSECに提出しており、当レポートはその一環で提出されました。最終的にBitwiseのETF「The Bitwise Bitcoin ETF Trust」の正当性が強調されています。

フェイク・ビットコイン・マーケット

227ページのレポートの第一章で、「リアル・ビットコイン・マーケット」について分析されています。

Bitwiseの調査は、CoinMarketCap.comで報告されたBTC取引量(以下「名目取引量」)で上位81の暗号資産取引所の分析に基づいています。81所のうち71所の名目取引量のほとんどが偽物かウォッシュトレード(人工的に作られた取引量)でした。

Bitwiseは、リアルな1日の現物BTC取引量は平均2億7000万ドル(約300億円)程度と試算しています。Bitwiseのグローバル調査責任者であるMatt Hougan氏は以下のように述べています;

「ビットコインの1日の名目取引量の大部分が明らかにフェイクであったことは、業界の多くの人々にとって驚くべきことでは無い。市場参加者は、報告された取引量がほとんどフェイクだと長年に渡って理解し、直接経験してきました。このレポートは、こうした疑いを正式に裏付けるデータが包括的に集められ、分析された最初の物です。」

例えば、ビットコインの平均取引量が4億7000万ドルのCoinBeneのスプレッドの中央値は15ドルです。一方Coinbase Proのビットコイン取引量は平均2,700万ドル、平均スプレッドは0.01ドルです。リサーチャーによると、中央値が1,500倍もかけ離れている事について、信頼に値する理由は見つかりません。

取引所からすれば、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)プロジェクトから上場手数料を効果的に集めるために、フェイクな取引量を演出するインセンティブが働きます。Bitwiseによると、上場手数料は1回に付き100万ドルから300万ドルの間とされています。

リアル・ビットコイン・マーケット

Bitwiseによると、ビットコインの現物市場の実際の取引量の上位10の取引所は以下の通りです。ここでは、米国の規制された“先物“市場(CMEとCBOE)が組み込まれており、Bitwiseは2つの先物市場の重要性と影響力を強調しました。

○sec.gov/comments/sr-nysearca-2019-01/srnysearca201901-5164833-183434.pdf

レポートによると米国に本拠を置く取引所は、名目取引量の1%未満を占める一方、リアルな取引量の試算値において最大30%を占めている事が示唆されています。

Bitwiseによると、リアルな取引量の上位10の取引所は、他よりも資本化され、より厳密に規制されている傾向があります。半数の取引所は洗練された市場監視ツールを導入しています。


BitwiseのビットコインETFは、上記の10取引所から日々のNAV(純資産価値)を算出します。Bitwiseは、「ビットコイン市場は、報告されているよりも小さく、より効率的で、規制されているため、市場操作に関する懸念を軽減する。」と結論付けました。


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