2018年7月にEquihash(エクイハッシュ)アルゴリズムのASIC(特定用途向け集積回路)マイナーが発売される以前、GPUマイナーは主にイーサリアム(ETH)とジーキャッシュ(ZEC)にフォーカスしていました。
F2Poolによると、2018年7月末にハッシュ値がETH(290Th / s)とZEC(500Msol / s)のピークに達した時、暗号マイニング市場では合計1,300万台のGPUが稼働していたと試算されています。これは、GPUだけでも200億元(およそ3300億円)を越える市場規模となります。
しかし、EquichashベースのASICマイナーの発売以降、マイニングの利益率が低下したため、ジーキャッシュ(ZEC)を採掘するGPUマイナーはほとんど無くなりました。
現在、最高の利回りを持つGPUマイニングコインはイーサリアム(ETH)、グリン(Grin)、ビーム(Beam)、およびレイヴン(RVN)の4つです。F2Poolは、4コインのハッシュレートに基づいて、実際に稼働中のGPUは約800万台であると結論付けました。
2018年7月以降、マイニングGPUの30%以上が、暗号価格の低迷とともにスイッチをオフにしてきた事が分かります。500万台のGPUは、カフェやゲームプレイヤーに転売されたり、将来再び使用されるまで保管されています。
5月から中国南西部の雨季に入れば、マイニングコストが低減するため利益率がある程度上昇すると予想されます。
F2Poolはまた、現在GTX 1060で採掘するのに最適な暗号通貨はグリン(Grin)だと指摘しています。RX470 / 570マイナーにとってはイーサリアム(ETH)がベスト、次いでBeam、Grin、RVN、Aionが並びます。
F2Poolはイーサリアム(ETH)のハードフォーク「コンスタンティノープル」による影響を概説した上で、GPUマイナーの今後の展望を以下のように概説しました;
“(マイナーにとって)コンスタンティノープル・ハードフォークの影響は大きいものでは無かった。採掘報酬の総量と収益がさほど変動する事は無く(ブロック生成速度が上がったため)、ネットワークも基本的に安定している。ETHが「アイスエイジ」を迎えると報酬は最終的にゼロになるが、心配し過ぎる必要は無い。
一方で、ETHはある程度の安定性を担保しつつ、GPU採掘市場への影響を最小限に抑えようと試みている。他方では収益性の高い代替コインが出現し始めている。ETHがPoSに完全に移行する前に、新しい優良なコインが台頭する可能性がある。”
BTC.comの統計によると、F2Poolは世界で2番目に大きいビットコイン(BTC)のマイニングプールであり、世界で4番目に大きいイーサリアム(ETH)のマイニングプールです。
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