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  • 2019/05/02
  • 2019/05/02
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

NEM(ネム)VC部門の設立者、出資プロジェクトの選定基準について語る

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@NemVentures
NEMエコシステムのVC部門「NEMベンチャーズ」の共同設立者デイブ・ハドソン氏は、VCのポリシー、投資プロジェクトへの関与、今後のブロックチェーン業界の展望について語りました。

NEMベンチャーズについて

NEM(New Economy Movement)は、ブロックチェーン経済におけるトランザクション層およびアプリケーション層の使用のために設計された仮想通貨ネム(XEM)の基盤となるブロックチェーンエコシステムです。

NEMベンチャーズは、NEMプラットフォーム上で構築されている、またはNEM / XEMエコシステムにとって有益な企業/プロジェクトへの投資を目的とした、NEMコミュニティを代表するベンチャーキャピタル組織です。

nemventures.io/nem-ecosystem-explained/

3月にNEMベンチャーズは、ジブラルタルの証券取引所GBXと連携することで、最初の規制された被保険の仮想通貨取引所GBX-DAXでのXEM上場を実現させました。この取組みにはGBXのスポンサー企業Techemy Capitalが貢献したとのこと。

NEMベンチャーズはまた、仮想通貨バンキングに取り組む仮想通貨のスタートアップVIMBA(ビンバ)へ、50万ドルの投資を発表しました。


資金援助に値するプロジェクト

ハドソン氏は、NEMベンチャーズが資金を提供するプロジェクトの選定基準を説明しました;

「まず第一に、私たちはNEMコミュニティの利益のために存在する投資ファンドです。商業的に成立可能なチームを探しています。ファンドが持続可能であるために、プロジェクトへの投資から将来的な金銭的利益を得る必要があります。...私たちは大部分のVCより良いかもしれませんが、常に商業的に実現可能である必要があります。」

「一部の伝統的な投資会社は、デューデリジェンスを必要以上に長く実施して、会社の銀行残高を削減するかもしれない。我々はそのようなプロセスを削減できるように努めています。」

「我々は、創業チームとのパートナーシップ締結を望みます。そうすることで、彼らはコミュニティの一員であり続けるために動機付けられ、より成功する可能性が高まります。また、私たちの予算のXEMで利益を得られる事も理由の一つです。理論上、プロジェクトが成功して採用された場合、XEMの価格は上昇します。投資だけでなく、残高からも経済的な利益が得られます。」

「最後に、各プロジェクトがNEMにもたらす利益を評価する必要があります。それが採用の原動力となるのか、彼らのコードがオープンソース化してリポジトリにコミットされるとか、NEMプラットフォームがより成功するために他のプロジェクトとパートナーシップを組むのか。」

「私たちは特定のプロジェクトが他のプロジェクトをサポートする理由をコミュニティに説明できるように、それぞれがエコシステムにもたらすメリットを明確に説明できる必要があります。」

ブロックチェーンの今後

ハドソン氏は、ブロックチェーンの具体的なユースケースが、今後5〜10年以内に明確化するだろうと述べました。

「短期的には、フィンテック、ヘルスケア、エネルギー、ロジスティクスの分野で活躍することになるでしょう。そこでは必要のない大規模な集中型プレーヤーが存在しており、もっと効率的にできます。」

「それらの産業はより速く動き始めています。資金が最も大きいフィンテックが先導していることは明らかです。しかし、ブロックチェーンが人生の様々な側面に浸透していくと予想しています。」

「私は街の半分がインターネットに接続しない、世界のちょっとしたところに住んでいるので、彼らがブロックチェーンに関わる生活を見ていません。」

「ロンドン中心部、パリ中心部、メキシコ中心部など、人口統計によってユーザーベースは大きく異なります。ブロックチェーンは若い人たちの生活にますます浸透しています。…私たちの人生を通して、もっと多くの産業でそれが起きると期待しています。」

キャリア初期にドットコムブームを経験したハドソン氏は、ブロックチェーン・ムーブメントと非常によく似ていたと指摘します。

「私はエンタープライズアーキテクトとしてパブリッククラウドの導入を手がけましたが、いくつかの類似点があります。あらゆる業界のあらゆる側面に革命を起こすいう約束を聞きますが、これは事実ではありません。そんなに大規模な変革はすぐに達成しません。実現には数十年を擁します。」

ハドソン氏によると、NEMベンチャーズは現在、出資を希望するプロジェクトから約60のアプリケーションを受け取っています。同社は、VCとしての方向性やトレンドを形成するため、年末を目標にプロジェクトを精査しています。


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