最初に、そもそもビットコインSV(BSV)とはどんなコインなのかについて簡単にチェックしておきましょう。将来性を考えるためにも、特徴やメリット・デメリットをしっかり押さえておく必要があるでしょう。
ビットコインSVが誕生する原因になったのは2018年11月に行われたビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークです。
このハードフォークは、ビットコインキャッシュの開発チーム内でアップデート方針に対する意見が対立したことによって起こりました。当時それぞれの開発チームが主張していたアップデート内容を簡単に見ておきましょう。
こうしてチェックしてみるとどちらの主張も仮想通貨の発展を考えると重要なもののように感じられます。そのため、結局アップデート方針の折り合いはつかず、ハードフォークを実施して別のコインとして開発を続けることが決まりました。
2018年11月のハードフォーク以降、ビットコインキャッシュ(BCH)として知られているのはビットコインABCの方です。
ビットコインSVのティッカーシンボルは「BSV」と表記されるので、間違えないようにしてください。
ビットコインSVの元になったビットコインキャッシュは、2017年8月にビットコイン(BTC)からハードフォークして誕生した仮想通貨です。
ビットコインキャッシュが誕生した理由は、当時のビットコインが抱えていたスケーラビリティ問題に対処するためにブロックサイズを拡大したためです。
ビットコインのブロックサイズは1MBで、容量不足によって増大するトランザクションの処理が追いつかなくなり、送金の遅延が多発していました。これに対処するためにブロックサイズを8MBに拡大することを決め、そのためのハードフォークを実施しました。
これによってビットコインキャッシュ(BCH)が誕生することになります。なお、その後ビットコインキャッシュは2018年にブロック容量を32MBに再度引き上げています。
続いてここからはビットコインSVのチャートを分析して今後の価格推移を予想します。相次ぐ上場廃止のアナウンスなど、懸念事項もあるビットコインSVですが今後の価格推移はどうなると予想されるのか、しっかりチェックしていきましょう!
まずはハードフォーク後から現在(2019年6月7日)までの価格推移をチェックしていきましょう。
ハードフォーク後は暴落した後に急騰するという仮想通貨によくある値動きを見せています。価格が落ち着いた後は1BSV=60~80USD(6,600~8,800JPY)前後のレンジ相場となっています。
その後2019年5月下旬から急騰し、6月7日時点では1BSV=185USD(19,800JPY)前後でトレードされています。直近の目安は1BSV=180USDと見ることができるでしょう。
続いてもう少し詳しくチャートを分析していくので、ぜひチェックしてトレードの参考にしてください。
上記のチャートはBSV/USDTの12時間足です。5/29~30にかけてに急騰した後はレンジ相場に突入しています。
2019年6月上旬時点でサポートラインは180USD前後、レジスタンスラインは232USD前後で機能しています。そのため、このラインをトレードの指標とするのがオススメです。
ただし、しばらく移動平均線を上回る価格推移を見せていたチャートですが、6/6に移動平均線を下回りました。下落相場への転換と見ることもできるので、注意が必要といえるでしょう。
チャートを見てみると5/30に価格が急騰していますが、この急騰の原因は中国で流れたフェイクニュースによるものという見方が強まっています。
その内容はビットコインSVがBinanceに再上場されるというものでしたが、後にフェイクニュースだと明らかになっているので惑わされないように注意してください。
したがって下落相場へ切り替わる兆しがあることを考えると、もしサポートラインを割り込むようなことがあれば一気に暴落する可能性があるでしょう。エントリーする場合はこれらの要素をしっかり考えて判断してください。
多くの取引所で相次いでビットコインSVの上場が廃止されていることなどを考えると、価格が下がる要素が強いといえるでしょう。
ここではビットコインSVの特徴を詳しく紹介します。どんな特徴を持った仮想通貨なのかをしっかり確認しましょう。
ビットコインSVのテーマはビットコイン開発時の目標である「分散型の世界共通通貨の実現」を追求するというものです。そのために特に重視しているのが「スケーラビリティ問題を解決すること」で、ブロックサイズを引き上げて処理速度を向上させています。
ビットコインキャッシュではブロックサイズが32MBになっていますが、これを128MBに引き上げてよりたくさんのデータを記録できるようにしています。
ブロックサイズの拡張によってコストを掛けずに処理速度を向上させたといえるでしょう。
また、リプレイプロテクションを導入してセキュリティ性能を向上させたり、ゼロ承認トランザクションを実装することでさらに送金速度を向上させたりしています。
これらのことを総合的に考えると、実用性という面でメリットが多い仮想通貨といえるでしょう。
ビットコインSVの開発者であるクレイグ・ライト氏は世界中から注目されています。
ビットコイン開発者であるサトシ・ナカモトを自称しているものの、基本的にこの主張は否定されていてBinanceから警告を受ける事態にまで発展しています。
なお、これはビットコインSV上場廃止の原因にもなっているので要注目といえるでしょう。
さらに、2019年4月にはビットコインのホワイトペーパーの著作権を取得しました。しかし、著作権取得=ビットコインの開発者であるというわけではないので注意が必要です。
何かと話題に事欠かないクレイグ・ライト氏なので、これからもその動きに注目していきましょう。
ビットコインSVを購入する場合、どこの取引所が使えるのかをチェックしていきましょう。2019年4月以降に上場廃止が相次いだため、これから購入する人はここで紹介する取引所がオススメです。
2019年6月時点でビットコインSVを上場している日本国内の取引所はありません。そのため、購入するためには国外の取引所を利用する必要があります。
ビットコインSVは上場していないものの、CoincheckやBITPointはハードフォーク実施時にビットコインキャッシュ保有者に対して、本来付与されるべきビットコインSVの数量に相当する日本円を配布しました。
一例として、BITPointでは1BSV=6,166JPYで付与されました。
なお、ビットフライヤーやZaifなどその他のビットコインキャッシュを上場している取引所ではこの対応は行われていません。
2019年6月時点でビットコインSVを上場している取引所の中でオススメの所は次の通りです。
マルタ島を本拠地とするOKExは取引量が多く、世界最大規模の取引所の1つです。他にも多種多様なトークンを上場しているので、分散投資したい人にもピッタリです。
Huobi Globalは信用取引に力を入れている取引所の1つで、ビットコインSVのレバレッジトレードも可能です。ビットコインSVの信用取引をしたい場合にオススメの取引所といえるでしょう。
ただし、国外取引所の中では取扱通貨数が少なめなので注意してください。
Float SVは2019年6月時点で唯一存在するビットコインSVを基軸通貨として使える取引所です。ビットコインSVをベースとしたトレードをしたいなら必見です!
とはいえ、2019年6月時点でビットコインSVベースでトレードできるのはBCH/BSVのみなので注意してください。
Flort SVについてもっと詳しく知りたい人は以下の記事も参考にしてください。
BitcoinSV(BSV)ベースの取引所Float SVがオープン|OKExのインフラを活用ー仮想通貨ニュース
ビットコインSVを購入したら安全に保管しておかなければなりません。そのためには、ハードウェアウォレットを利用するのがオススメです。
その中でも特にオススメなのが「Ledger Nano S」です。ビットコインSV以外にも多種多様な仮想通貨に対応しているので、利便性が高いといえるでしょう。
また、My Ether Walletとも連携できるのでERC20トークンを保管したい人にもオススメです。初めてハードウェアウォレットを使うならぜひチェックしてみてください。
ビットコインSVはビットコインキャッシュからハードフォークして誕生して以来、さまざまな問題を抱えながらも注目を集めています。
誕生後の対処の問題は「ハッシュ戦争」で、マイニング報酬よりマイニングにかかるコストのほうが高くなるのにもかかわらず勃発したという特徴があります。
ハッシュ戦争の結果、ビットコインSVはビットコインキャッシュのシステムとは異なる独自のシステムを構築することになり現在に至っています。
ビットコインSVはその後多くの人から注目を集め、一時は時価総額ランキング5位になったこともあります。2019年6月時点での時価総額ランキングは8位で、約3,200,000,000 USDです。
他にも前述したビットコインSVを基軸通貨として利用できる取引所「Flort SV」のオープンなど好材料がいくつかあります。
その一方でクレイグ・ライト氏に対する警告やそれを発端とする上場廃止など、マイナス要素もいくつかあるので注意が必要です。
将来性のある仮想通貨ではありますが、いくつかのマイナス要素によって今後の動向がやや不透明といえるでしょう。今後どのように進展していくのかに注目していきましょう。
この記事ではビットコインSV(BSV)の特徴や価格推移を紹介するとともに、今後の値動きに関係しそうな材料をいくつかチェックしていきました。
開発コンセプトやシステム自体は将来性があるものの、クレイグ・ライト氏の動きやBinanceを始めとする上場廃止の連続など、いくつかの懸念事項が存在しています。
それに伴って今後どうなるかがやや不透明になっているので、これから投資する場合は注意が必要だといえるでしょう。価格を左右しそうな材料やチャートの動きに注目して投資することをオススメします!
20代男性、都内有名大学卒業後、貿易会社を経て独立。前職中に暗号通貨にハマる。現在はweb関連事業を行う傍ら、仮想通貨やFXトレードも兼業。好きなものはガジェット、ゲーム、自転車。暗号通貨や相場のことを分かりやすく説明することを得意とする。
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