香港のBlock.one社を創設企業とする仮想通貨EOS(イオス)は、2017年6月に公開された時価総額第5位(2019年5月29日時点)のメジャー通貨です。
日本ではいまいち馴染みのない通貨ですが、その実力のほどはビットコインやイーサリアムを凌ぐほどと言われており、将来的には、仮想通貨の中心的な存在になるのではと期待する人も多くいます。
2017年に公開しているEOSですが、ICO(イニシャルコインオファリング)史上最高額となる4000億円超を調達しています。
日本で成功したといわれるICOの最高額は100億円程度ですから、EOSの人気の高さが窺い知れます。
中国の行政機関である北京情報センター(CCID)は、2019年5月27日に第12回「国際パブリックチェーン技術評価指標」を公開しましたが、仮想通貨格付けランキング1位となったのは3回連続となるEOSでした。
中国の行政機関に所属する北京情報センター(CCID)のブロックチェーン研究所は、「中国政府の一流科学研究機関」として位置づけされています。昨年5月に最初のランキングを発表。CCIDが公開するランキングの結果は、政府機関や企業、研究機関やデベロッパー向けの技術的アドバイスを提供するためのもとと言われます。
現在、中国では仮想通貨は禁止されていますので、同格付けランキングは間接的な仮想通貨プロジェクトへの評価であるとの見方もあります。
ちなみに、直近の第12回の格付けランキングの2位はトロン(TRN)、3位にイーサリアムが入っています。
仮想通貨時価総額ランキングで5位に位置するEOSは、同じく仮想通貨2.0といわれるメジャー通貨中のメジャー通貨イーサリアム(ETH)と何かと比較されますが、2018年6月2日にメインネットへと移行しています。
ICO時に発行された、ERC20ベースのEOSトークンは資金調達のためだけに使用されていましたが、このメインネットローンチによって、EOSはイーサリアムのブロックチェーンから完全に切り離されて独立したことになります。
これにより、以下のEOSの大きな特徴である様々な魅力的な機能が大幅に進化しました。
・高いトランザクション能力
・取引手数料が無料
・DPoSアルゴリズムを採用
仮想通貨EOSの値段は、2019年5月29日時点で856円です。
EOSの月足チャートから見ると、他のメジャー仮想通貨同様に2017年12月に大暴騰し、その後は暴落相場となりますが、2019年に入ってから1月に底を打ち、2月以降連続で月足ベースの陽線を示現しています。
青色のラインは1年移動平均線ですが、3か月連続陽線で「赤三兵」出現から5月に1年移動平均線を上抜き、5月急騰相場となっていますが、これはビットコインとほぼ同じ動きとみてよいでしょう。
つまり、EOSは値段的には、もはや大底をつけた可能性が高く、長期的な上昇トレンドが発生していると考えられます。
4か月連続陽線というのはそうそうお目にかかるものではありません。その前が9か月連続陰線という特殊なものであったこともありますが、通常はそろそろ軽い陰線が入ってもおかしくないところで、そうなれば押し目買いのチャンスがやって来るかもしれません。
仮想通貨EOS(イオス)
通貨単位:EOS(イオス)
公開日:2017年6月26日
発行上限枚数:1,000,000,000EOS
承認方式:DPoS
ブロック生成時間:約3秒
時価総額:¥784,893,909,446 (2019年5月29日現在)
時価総額ランキング:5位(2019年5月29日現在)
取扱国内取引所:なし
取扱海外取引所:Binance、HitBTC、OKExなど
公式サイト:https://eos.io/
ホワイトペーパー:https://github.com/
公式Twitter:"https://twitter.com/eos_io
bitcointalk:https://bitcointalk.org/
ここまでイオスの基本的な情報や価格チャートについて解説してきましたが、ここからはイオスの具体的な仕組みや特徴について解説していきます。
EOS(イオス)の通貨単位は「EOS」で発行枚数の上限は基本情報にあるように10億枚です。
EOSとはDApps(分散型アプリケーション)を構築するためのプラットフォームであり、ゲームや様々なアプリ開発など幅広い分野で利用されることを想定して開発されました。
2017年6月に公開されて間もなく、仮想通貨時価総額ランキングでトップ10入りを果たすという快挙を成し遂げますが、これはイーサリアムを超えるのではとの期待感から人気化したものと思われます。
何かとイーサリアムと比較されるEOSですが、イーサリアムを超えるという期待感はどこにあるのでしょう。
決済系のコインでしばしば問題となるのがトランザクションの処理能力です。ビッとコインの決済に大幅な遅延が出たり、すでに多数の問題が発生しており、イーサリアムについても処理能力の問題を抱えています。
そもそも予想を上回るような大勢の人たちから利用されるとは想定していなかったということになりますが、その点、EOSの場合にはトランザクションの速さを売りの一つとしています。
トランザクションとは、データベース内での情報が処理される速さのことです。イーサリアムの場合には1秒あたりに約15トランザクションの処理が可能ですが、EOSの場合には、2019年に入って6,000件を突破しており、さらに進化し続けています。
また、EOSにはイーサリアムなどとの比較の上で、送金手数料等が無料という非常に大きなメリットがあります。
銀行送金などよりは安くなるとは言え、完全に無料という決済系通貨は非常に希少価値があり、頻繁に取引する人や企業には大変魅力的です。
トランザクションの高速処理が可能で、しかも取引手数料が無料というのが、EOSが将来的に本命視される理由なのかもしれません。
EOSのICO(イニシャルコインオファリング)時のホワイトペーパーには、前述のようにERC20ベースのEOSトークンは、「EOSプロジェクトの資金調達のために発行」と記載されています。
分かりやすく言うと、ICOの時点ではイーサリアムのブロックチェーンを利用しており、そのままではEOSトークンには価値がないということになり、EOSトークンが価値を生み出すためには、EOS独自のメインネットへ移行する必要があったのです。
2018年6月にメインネットへ移行したことで、イーサリアムから完全に独立するとともに、EOSトークンも名実ともに価値を有することになります。
数ある仮想通貨の中でもトップクラスのトランザクション処理能力を有し、しかも取引手数料等を無料にしているのは、EOSがトランザクションのコンセンサスにDPoSを採用しているからです。
DPoSとは、イーサリアムのPoSを改善したアルゴリズムで、PoSと同じように投票によって選ばれた人が承認作業を行います。つまり、選ばれたマイナーだけがマイニングすることができるといいう仕組みです。
また、PoSとの違いとしては、セキュリティが強化されており、不正を行うような人が選出されない仕組みとなっています。
仮想通貨EOSは、人気の高いエアドロップを頻繁に行うことでも知られており、今や数十種類のコインがEOSブロックチェーン上に誕生しています。
エアドロップによるコインをもらう方法も簡単で、ほったらかしにするだけで自然にコインをもらうことができるのです。
ただし、AirGrabによるエアドロップでコインをもらうためには、一定の作業を行う必要があります。
ここからはイオスの気になる今後・将来性を、価格チャートから分析していきます。
チャートは、EOSの週足一目均衡表にフィボナッチリトレースを併せています。
月足チャートもそうですが、週足チャートを見てみても、EOSはいち早く他のコインよりも底値が確認できており、2019年に入ってからは、上昇トレンドの中にいることが見て取れます。
2018年12月3日の週に底値を付けており、2019年3月25日の週にそれまでのレジスタンスラインであった一目均衡表の基準線(赤色のライン)を上抜いています。ここがポイントとなって、上昇トレンドが発生しており、転換線(水色のライン)がサポートラインとなって上昇します。
よく見ると、2019年1月に転換線を抜いて以来はこのラインがサポートラインとして機能しています。
転換線が長期にわたってサポートラインとして機能する相場は長期上昇トレンドの可能性が高まります。
さらに直近の5月27日の週には一目均衡表の雲の下限ラインを突破し雲の中に入っていくとともに、フィボナッチリトレース23.6%ラインも突破、おまけに遅行線も明確に陽転しています。
現在の動きから判断すると、多少の調整はあるかもしれませんが、フィボナッチリトレース38.2%ラインや雲の上限ラインあたりまでの上昇は時間の問題とも考えてよいのではないでしょうか?
仮想通貨時価総額ランキング5位のEOSは、世界中の取引所で取り扱われていますが、残念なことに日本の取引所には上場しおらず、日本から購入する場合には、国内取引所経由して以下の流れで購入します。
1.日本の国内取引所でビットコイン(もしくはイーサリアム)を購入する
2.EOSを取り扱っている海外取引所にビットコイン(もしくはイーサリアム)を送金する
3.海外取引所でEOSを購入する(ビットコイン建てやイーサリアム建てなど)
Binance
もやは知らない人も少ないという世界最大規模の仮想通貨取引所です。現在、マルタに拠点を移しています。
OKEx
中国発の大手取引所で300種類以上の取り扱い通貨を誇ります。現在、EOSの取引高がトップクラスの取引所です。
Huobi
こちらも中国発の大手取引所で、「独自トークンHT」でも有名です。OKExと並んでEOSの取引高がトップクラスです。
Bitfinex
香港の大手取引所で、米ドルにおける取引量は世界一を誇ります。
最後に、EOSを取引する際にオススメのウォレットをご紹介しておきます。
最も簡単な方法としては、取引所の提供するパブリックウォレットを利用するという方法もありますが、ご承知の通り万が一のハッキングということもありえますので、よりパーソナルなウォレットを利用したいところです。
Infinito Wallet
Infinito Walletとは、ビットコインなどの主要通貨をはじめ、ECR20トークン、EOSトークン、NEP-5トークンまで対応する世界初のユニバーサルウォレットです。
iOSとAndroidの両方に対応し、ユーザーのスマホに秘密鍵を保管するクライアント型ウォレットであるため、ハッキングにも強くセキュリティ性の高いウォレットです。
スマホとアプリのパスワードさえしっかりと管理していれば安心して利用することができます。
MEET.ONE
MEET.ONEはEOSのブロックプロデューサーにより提供されているEOS専用ウォレットです。
イーサリアムから独立したメインネット移行後は、EOSといえば、アプリケーションプラットフォームとしても知られていますが、このMEET.ONEはDAppsまでフルサポートしており、DApps含めたウォレットという場合にはおすすめです。
国内取引所に上場しておらず、日本人にはあまり馴染みのない仮想通貨EOSですが、仮想通貨時価総額ランキングでは5位に位置し、その実力のほどはビットコインやイーサリアムを凌駕するともいわれています。
何かとイーサリアムと比較されますが、分かりやすく言うとイーサリアムの問題点と改善したという、イーサリアムの進化系という感じの仮想通貨です。
国内取引所では購入できませんが、チャートから判断すると、すでに上昇トレンド第1波が進行中というところであり、将来性という観点からも大注目という仮想通貨です。
20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。
イオス(EOS)でドイツ銀行債のトークン化、分散型デリバティブ...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/10/13
イオスが「EOSIOv2.0」をリリース=開発環境・性能・セキュリ...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/10/10
イオス開発企業Block.oneと米SECの和解が意味するもの
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/10/02
イオス(EOS)、未登録証券の販売で米SECに罰金を支払うも、現...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/10/01
アルトコインウォッチ:コスモス(ATOM)、イオス(EOS)、チェー...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/09/14
Bitfinexがイオス版テザーの入出金を開始、USDTの流通ブロッ...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/07/31
テザー(USDT)の時価総額がイオス(EOS)とBinance Coin(BNB)を...
コイン東京編集部 コイン東京編集部 2019/07/15
イオス(EOS)はダブルボトム形成に期待!イオス(EOS)の今後を...
コイン東京編集部 アオ 2019/07/08