一般的なFXというと、ミセス・ワタナベで世界的に有名になった外国為替FXのことを思い出しますが、FXとは、少額の証拠金にレバレッジをかけて大きな金額の取引をする証拠金取引のことです。
仮想通貨FXとは、少額の証拠金にレバレッジをかけて大きな金額のビットコインやアルトコインの取引を行う方法のことです。
仮想通貨FXには、他のFXにない大きなメリットがあるのですが、それは土日でも取引可能というところです。
通常の株式・先物取引やFXでは、月曜早朝のオセアニア市場オープンから、土曜日早朝のニューヨーク市場のクローズまでの取引となり、一般の会社員のように平日の日中に仕事をしている人にとっては敷居の高いものでしたが、仮想通貨市場は土日も取引可能な投資商品なのです。
FX取引の最大の魅力といわれるのが、現物取引と違いレバレッジをかけられるという仕組みで、取引所に預けた証拠金にレバレッジをかけることで、資金の何倍~何十倍の金額の取引が可能となります。
理論的には、株式の信用取引や先物取引と同じで、実際には仮想通貨の現物を取引するのではなく、あくまで「買った・売った」と仮定して取引し、売買の差額が取引の損益となります。
レバレッジとは、日本語では「テコの応用」とも訳されますが、例えば、1BTC(ビットコイン)を100万円で購入する場合、現物取引では100万円を取引所に入金しますが、仮想通貨FXでレバレッジが10倍の場合には、10万円ほどの証拠金で1BTCの取引が可能です。
レバレッジが20倍の場合には1BTCの取引に必要な最低証拠金は5万円となり、レバレッジをかけることで、少額の資金でも大きな利益が目指せることになります。
仮想通貨FXはレバレッジをかけるために少額の資金からでも取引をはじめることが可能です。このため、初心者にもやさしい取引であるという面も持ち合わせています。
また、現物取引の場合には、ビットコインやリップルを買うことしかできませんので、必然的にガチホ投資が基本となり、2018年のような下落相場では、利益を出すことが非常に難しくなります。
しかし、仮想通貨FXは現物を売買するのではなく、仮想の取引(差金決済取引)ですので「買い」だけではなく「売り」から入ることもできます。価格が上昇すると思えば「買い」から、下落すると思えば「売り」から入ります。
それでは、仮想通貨FXはどうすれば取引できるのでしょうか、また、実際にトレードで成功している人たちが実践しているコツのようなものはあるのでしょうか?
仮想通貨FXを始めるには、まず、仮想通貨FXをサービスとして提供している仮想通貨取引所に口座を作る必要があります。
仮想通貨取引所といっても国内にもたくさんありますし、海外まで広げると非常に多くの取引所がありますが、どの取引所で口座開設するのが良いのでしょうか。
ここから仮想通貨取引所を見極める3つのポイントを紹介致します。
仮想通貨FXを取引する際には原則として取引手数料が発生します。手数料は各取引所によって異なりますが、現時点では多くの取引所の仮想通貨FXの取引手数料は無料となっています。
むしろ注意したいのは「ロールオーバー手数料」で、翌日にポジションを持ちこすと、ロールオーバー手数料が発生します。金利みたいなものです。デイトレードのように当日中に決済すれば、この手数料は発生しません。
スプレッドとは、各取引所で提供されている売り価格と買い価格の差額のことで、隠れた手数料ともいわれています。
仮想通貨FXの売買方法には、板情報と2wayプライス方式の2種類があります。板情報とは、ユーザー同士の取引のことで、買い板と売り板が存在し、ユーザーが買いたい価格と売りたい価格が一致した時に売買が成立します。
これに対して、2wayプライス方式とは、取引所の自己受けのことで、ユーザーと取引所(運営会社)の取引となります。
一般的には、取引量にもよりますが、板情報のほうがスプレッドは狭くなりますが、その代わり取引手数料が発生します。
2wayプライス方式のほうは、スプレッドは広くなりがちですが、取引手数料は無料のところがほとんどです。
2wayプライス方式のスプレッドの差額は、取引所への手数料と同じ意味になりますので、取引手数料が安くても、スプレッドが広い取引所の場合には、結局手数料の高い取引所となります。
逆に、板情報の場合には、取引手数料はそれほど安くなくても、スプレッドの狭い取引所は手数料の安い取引所といえます。
スキャルピング手法やデイトレーダーなどのように頻繁に売買を繰り返す場合には、スプレッドは非常に大きなコストとなりますので、スプレッドの狭い取引所が人気となります。
ロスカットルールとは、取引所に預け入れた証拠金に対して、取引の評価損が一定の割合に達した場合に、取引所が強制的にポジションを閉じる(損切りして決済する)というルールのことで、各取引所によってルールは異なります。
自分の取引方法になるべく合ったルールの取引所がよいのですが、初めての方は、そうは言ってもどこにすれば分からないという方がほとんどでしょう。なお、おすすめの取引所については後ほど紹介します。
取引所に口座開設したら、国内取引所の場合なら銀行振込で口座に入金します。インターネットバンキングを利用しているなら、24時間365日にリアルタイム入金が可能です。
海外取引所の場合には、日本円での入金ができませんので、国内取引所でビットコインもしくはイーサリアムを購入して、海外取引所に送金します。
仮想通貨FXは、レバレッジをかけて証拠金の何倍もの金額の取引ができますので、うまくいけば大きな収益を上げるチャンスがあるわけですが、そう簡単に最初から誰でも儲かるわけではありません。
初心者の場合には、ビギナーズラックも多いと多いという事実もあるのですが、これを継続して利益を上げていくということは困難です。
特に、経験のない初心者の場合には、慣れるまでに時間がかかりますので、しばらくは練習(トレーニング)することをお勧めします。
取引所の中には、投資家のトレーニング用としてのデモトレードを提供しているところが多くあります。実際の取引同様の画面やテクニカル分析ができますので、いきなりお金をかけて取引するよりも、デモトレードで経験を積んでから仮想通貨FXデビューするほうがよいでしょう。
ちなみに、仮想通貨FXは少額の資金から取引を始めることが可能ですが、国内取引所の中には最低証拠金4円から取引可能なところもあります。4円は極端としても、デモトレードでは本気になれないという人も多いでしょうから、数百円から数千円くらいの証拠金でデモトレード代わりにトレーニングを積むというのもよいでしょう
さて、2018年には仮想通貨で億り人になった人たちの税金問題が話題となりましたが、仮想通貨FXで得た利益の税金はどうなるのでしょうか?
ビットコイン等、仮想通貨の利益は総合課税区分の雑所得扱いとなり、一定以上の額の場合には確定申告が必要となります。
注意しなければならないのは、金融庁の認可を受けている証券会社での先物取引、株式や国内FX(外国為替)などには、分離課税が認められていますが、仮想通貨での利益には分離課税は適用されず、総合課税の雑所得として課税されるということです。
仮想通貨FXも同様で、今のところは雑所得扱いとなります。
2018年の暴落相場では、利益どころか損失が出たという方のほうが多いでしょうが、雑所得扱いの仮想通貨や仮想通貨FXは、他の株式や外国為替FX、先物取引で利益が出ている場合でも損益通算することはできませんし、損失の先送りもすることができません。
つまり、同じ日本の金融庁が管轄する証券会社や外国為替FX、先物会社のような税制上の特典は、今の時点では、仮想通貨、仮想通貨FXでは受けられないということです。
分離課税の場合には、他の所得(給与所得など)と分離して税金を計算しますが、総合課税の雑所得の場合には、分離課税とは違い、一定額以上の場合には他の所得と合算して税金を計算する必要があります。
仮想通貨の税金をもっと勉強したいという方は、こちらをご参照ください。
すべての取引所で仮想通貨FXが提供されている訳ではありません。ここでは、おすすめの国内取引所をご紹介します。
GMOグループの仮想通貨取引所です。GMOグループには、6年連続FX取引高世界一となったGMOクリック証券があります。
FXのノウハウに関しては、他の取引所の追随を許さないレベルですから、初心者がはじめてFXにチャレンジするという場合にはおすすめの取引所です。
仮想通貨FXの基本的な取引手数料はすべて無料かつスプレッドも狭いほうで、手軽に取引できるスマホアプリ「ビットれ君」が大人気です。
「コインチェックって、まさかあの流出事件で世間を騒がせた取引所?」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、現在では、ネット証券大手のマネックス証券グループの取引所として生まれ変わり、金融庁の認可も受けています。
コインチェックでは取引手数料は完全無料で、200万ダウンロードされたスマホアプリからは最短10秒で取引が可能です。
大手取引所のメリットは、初心者でも簡単に利用できるように様々な配慮が提供されていることで、仮想通貨の知識がほとんどないという方には最適な取引所となります。
FXで利益を出している世界中のトレーダーの多くが利用している売買ツール「MT4」、この「MT4」を国内取引所の中で唯一提供しているのがBITpointです。
一度利用すると他のツールが利用できなくなるといわれる「MT4」ですが、この世界基準の売買ツールを利用するのであれば、BITpointでの口座開設がおすすめです。
スプレッドについては、固定式ではありませんので、2019年6月20日時点でのスプレッドとなります。
外国為替FX取引では、日本人投資家の多くが海外FXを利用しています。その最大の理由が、日本の金融庁の管轄外となるため、レバレッジ規制がなく、追証ゼロシステムなど国内FX会社にはないサービスが提供されているからです。
仮想通貨FXにも、海外FX(外国為替)同様のサービスを提供するところが現われました。
海外の仮想通貨取引所というとBinanceが有名ですが、ビットコインの取引量においてはBinanceの10倍前後の取引量(2019年6月時点)を誇っているのがBitMexです。昨年末の仮想通貨下落相場では、ビットコイン取引量のシェア30%前後まで記録したこともあります。
人気の秘密はレバレッジです。国内取引所の場合には1~25倍というところですが、BitMexのレバレッジは、ビットコインで100倍まで、アルトコインで50倍までとなっています。
FX取引の最大のメリットは、少額の資金で大きな額の取引ができるということですから、資金の効率性という観点からは、このレバレッジの大きさが重要です。
外国為替FXでは、海外取引所の場合にはレバレッジ500倍前後が標準で、中にはレバレッジ1000倍まで提供しているところもあります。
仮想通貨の場合には、相場の歴史が浅く、ボラティリティが高くなりやすいという点がありますので、100倍でも実質的には非常の効率の良い取引が可能です。
海外取引所BitMexのもう一つのメリットが、追証なしのゼロカットシステムを採用しているところです。
高いレバレッジは、儲かるときは何倍~何十倍の利益を上げることができますが、逆に、損するときは大きな損失を出すことになります。
昔から、信用取引や先物取引が危険といわれるのは、保証金(FXにおける証拠金)の範囲内の損失であれば何の問題もないのですが、特に暴落相場の際には、保証金(証拠金)を超える損失が発生する可能性があるからです。
売りが集中すると、価格がつかなくなってしまいますので、ストップロスを置いておいても大きな損失となることがあります。
保証金(証拠金)以上の損失が発生すると、これは証券会社や仮想通貨取引所に対する債務(借金)となってしまい、マイナス分は追加で不足する証拠金をすみやかに支払う必要があります。
いわゆる追証というやつですが、この追証が発生する可能性があるために、先物取引、FXは危険だと言われていました。
ここで登場したのが、追証なしのゼロカットシステムです。レバレッジの高い海外FX(外国為替)では当たり前のサービスとなっていますが、このサービスをBitMexも採用しています。
追証なしのゼロカットシステムがあると、投資家は安心してレバレッジ取引をすることができます。
仮想通貨FXには以下のようなメリットが考えられます。
証拠金取引であるFX最大のメリットは、少額の資金にレバレッジをかけて、大きな利益が目指せるという点です。
初心者投資家でも、お小遣い程度の少額資金でデモ代わりとしてトレードとして利用することができます。トレーニングには最適かもしれません。
2017年まではロング(買い)派が大きな利益を上げ続けることができましたが、2018年の年間と通した下落相場では、ロング(買い)で利益を出すのが非常に難しい相場でした。
FXでは、ロング(買い)ばかりではなく、ショート(売り)から入ることもできますので、下落相場でもトレードチャンスとなります。
一般的に、先物取引やFXでは、下落相場時には急落(暴落)に繋がりやすく、ショートのほうがより大きな利益を狙うことができるといわれています。
おすすめの海外取引所BitMexでも、下落相場ほど取引量のシェアは高くなっています。
メリットばかりでなく、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
レバレッジをかけることで大きな利益が狙えるということは、逆に損する場合には損失が拡大する可能性があります。
FX取引では、リスクヘッジをかけて損失を最小限に朝得ることも重要なポイントとなります。
現物投資でガチホすると、仮想通貨プロジェクトが破たんしない限りは資金がゼロになることはありませんが、FXでは証拠金以上の損失が出ると資金がゼロや、追証が発生し借金が発生する可能性もあります。
FX取引では、リスクヘッジとしてのロスカットポイントを自ら設定しておくことが重要です。また、追証がなるべく発生しないように、取引所のほうでも一定の証拠金維持率を下回ると、強制的にロスカットが執行されます。
トレードスタイルと主なテクニカル分析を簡単に説明します。
基本的に、リスクを軽減する意味からもFXでは短期トレードが主流となります。FX取引では、ロールオーバー手数料(金利みたいなもの)も日々発生しますので、長期投資には向きません。
スキャルピングとは、超短期トレードのことで、早ければ数秒で決済するようなトレードのことです。トレード時間を短くすることでリスクが軽減されます。
狭い値幅で売買を繰り返します。値幅は小さくても、大きな取引量で繰り返し売買することで大きな利益を狙うトレード法です。
その名の通りに、その日のうちにトレードを完結(決済)するトレードのことです。宵越しにトレードを持ちこすと、寝ている時間に相場に変動があって大きな損失を出す可能性があります。このようなリスクを避けるために当日中に売買を完結させる手法です。
仮想通貨FXは土日でもトレードができますので、会社員の方でも、土日でデイトレードすることができます。
数日から長くても1週間くらいのトレードのことです。トレード時間が長い分リスクは大きくなりますが、その代わり大きな利益が狙えるというメリットもあります。
個人投資家の多くは、デイトレードかスウィングトレードを好む傾向があります。
株式や外国為替FXなどで多く利用されているシステムトレードのことです。投資の難しいところは、人間の欲望がトレードの邪魔をすることだと言われますが、自動売買であれば「欲望」を抑えることができます。
最近では、AIを利用した自動売買も増えています。
FXなどの短期売買と非常に相性がよく、多くの投資家に利用されているのがテクニカル分析です。
テクニカル分析の教科書の一番先に出てくるのが移動平均線です。分足、時間足、日足、週足、年足と様々な移動平均線があります。
最近では、ビットコイン等は1年移動平均線(12か月移動平均線)を上抜いたところから急騰しているのが分かります。
あまりに一般的な指標であるためにありがたみがなく、多くの投資家は聖杯(絶対に儲かる手法)を探し続けるのですが、実は多くの常勝投資家が、単純な移動平均線でトレードしているというのもまた事実です。
個人投資家から機関投資家にまで利用される最も利用者の多いテクニカル分析です。
一般的なボリンジャーバンドは、±2σライン、±1σライン、センターラインの5本のラインで表示されます。ボリンジャーバンドでは、平均値を中心にした標準偏差で価格の動きを見ます。
±2σラインに価格が収まる確率は95%、±1σライン内に収まる確率は68%となり、このラインを超えた価格帯は買われすぎ、売られすぎという考え方をします。
しかし、現実の相場では、±2を超えるような相場はトレンド発生となることが多く、ボリンジャーバンドのバンド幅が拡大している際には、よりその可能性が高まります。
このため、ボリンジャーバンドは、相場のトレンド発生を見る指標として重要視されています。
オシレータ系の代表的なテクニカル分析です。他のオシレーター系と同じように、買われすぎ、売られすぎを見る指標ですが、人気なのはダンバージェンス(逆行)現象を利用しての売買です。
オシレーター系はダマシが多いという問題がありますので、他のテクニカル分析のフィルターとして利用されることが多いです。
MACD(マックディー)は、RSIとともに人気のオシレーター系のテクニカル分析です。オシレーター系の場合にはダマシが多いという欠点がありますが、MACDは比較的ダマシの少ないオシレーター系として知られます。
2019年4月前後から、大きな回復傾向を見せる仮想通貨市場ですが、過去の株式市場のインターネット相場同様に、大きく上昇していくことが期待されます。
2017年までの仮想通貨相場での主役は「ガチホ」でしたが、株式相場や為替相場と同じように、投資市場として成熟していく今後に主役となるのはFX取引です。
この時期にFX取引のことをしっかりとマスターして、来るべき大相場に備えたいものですね。
20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。