Coin Metricsによると、100万ドル(1億円)以上のテザー(USDT)を保持するアドレスは318件。参考として100万ドル以上のビットコインアドレス数は20,000件以上あります(BitInforCharts.com調べ)。
同社の共同設立者ニックカーター氏によると、テザーの大口保有者は、バイナンスやビットフィネックスなど世界的な仮想通貨取引所です。ある一日にバイナンスとフオビで発生した取引量のうち、それぞれ40%と80%がUSDTペアで発生しています。またテザーの大口保有者には、人民元と交換する中国系ブローカーや高頻度トレーダーも含まれます。
テキサス大学のファイナンス学部教授ジョン・グリフィン氏は以前、2017年のビットコイン価格の急騰をテザーを使った市場操作と結びた論文を発表しました。今、グリフィン教授は、Coin Metricsの統計について以下のように述べています:
「テザーの集中が示す事は、少数のプレーヤーがビットコインの価格を動かせる事を示唆している。また多くの取引プレイヤーがテザーゲームを続けることに関心を持っていることを示唆している。」
テザー(USDT)の時価総額は40億ドルを越えており、そのうち20億ドルが2019年に発行されました。暗号アナリストのAndrew Rennhackは、ビットコインの4,000ドルから13,800ドルへ上昇相場は、主にテザーの新規発行によって促進されたと主張しました。
6月には、6億ドル相当のUSDTが発行され、市場に投入される一方で、ビットコインの価格は8,500ドルから11,000ドルに上昇しました。
That’s literally how market caps work. There is a multiplier effect. JP Morgan estimated that the multiplier was ~50x. In a 2017 report they estimated only ~$6B in fiat had bought crypto which resulted in a a total crypto market cap of $300B at the time. https://t.co/q0UZGc6sBU
— Andrew Rennhack (@andr3w321) August 5, 2019
2017年のJPモルガンのレポートが、Rennhackの主張を裏付けているようです。レポートは、暗号市場全体の時価総額が「(流入資金の)50xの乗数効果」を持つと述べました。当時JPモルガンは、合計3,000億ドルの市場規模に達した背後で「60億ドル近くの法定通貨が仮想通貨に投資された」と見積りました。
Rennhackはビットコインの市場占有率を67%と置き、「20億ドル×50×67%」=670億ドル相当の偽の時価総額が、今年BTCに追加されたと主張しています。
8日時点、ビットコインの価格は11,897ドル、時価総額は2,124億ドルです。1BTC=4,000ドル付近だった2019年4月初旬、ビットコインの時価総額は約850億ドルでした。
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