2012年に設立されたジェネシスは、マイニングにルーツを持ち、アジアで40以上の商業規模の採掘ファームを運営している。仮想通貨仲介ビジネスを管理するジェネシスブロックでは、取引総量の80%以上が中国起源だ。ヤン氏は、中国の仮想通貨取引市場について以下のように述べた;
「2015年に、中国はビットコイン取引量の90%を占めていたと思います。今では明らかにそれほどのボリュームはないが、それでもOTC市場の取引量は過小評価されています。ジェネシスでは、人民元(RMC)をBTCに移します。取引所でこのペアではありません。」
ジェネシスブロックの最低取引額は10,000ドルだ。この手の業種の中では比較的低い。主な顧客は、リテール、富裕層の個人、ファミリーオフィスで構成される。
ヤン氏によると、両替は歴史的に香港と中国で大規模なビジネスだ。業者はオーダーブックを持ち、実際に国境を越えて資金を動かさずに取引を処理する。最近、両替ビジネスで仮想通貨の有用性が注目されているという。とりわけテザー(USDT)へのニーズがあるとヤン氏は述べた。
「たいていはマクロの不確実性によるものです。たとえば人々が米中貿易戦争等から人民元安を予測するとき、人民元から退避する必要があります。従来の方法は管理されているため、仮想通貨の購入に頼ることがあります。しかし、ほとんどの中国人はビットコインを理解しておらずボラティリティも好きではないので、彼らはUSDTを購入します。あとはどうなるか考えてみてください。」
ヤン氏は、中国でテザー(USDT)が裁定取引を行う多くの機会があるとだけ付け加えた。
香港は6月以来、「逃亡犯条例」改正案への抗議闘争から混乱が続いている。足元では、富裕層が資金をビットコインに移していると考えるアナリストは多い。しかしヤン氏は、このようなナラティブに同意しなかった;
「実際には、そうだと確信できません。ビットコインはまだ小さな市場です。人々にとって最初の選択肢ではありません。銀行家であれば、ビットコインに注意を向ける理由はほとんどありません。価値の保存や価値の移転と捉えて数億円を投入するまでには、長い教育プロセスが必要です。私たちはこの点で新規顧客のために努めています。」
ビットコイン価格は今年後半に10,000ドル以上を維持できるだろうか?ヤン氏は以下のように答えた;
「私はマニピュレーションを大いに信じています。ビットコインが4月1日に上昇し始めて、ビットコインが現在の価格水準にある事が偶然とは思わない。偏見が過ぎるかもしれないが、私のセオリーはマイナーとクジラ(大口)に利益をもたらすシナリオに基づいています。」
ヤン氏は中国四川省の雨季に向けて、採掘メーカーが大量のマイニングリグを販売したと述べた。そして現在Bitmainや競合他社はIPOを計画している。通説では、暗号クジラは一般的にマイナー自身であったり、マイナーの友人で構成される場合が多いようだ。
Bakktやフィデリティなど注目されるニュースは既に織り込まれている。そのため夏が過ぎたら比較的静かになるのではないか、とヤン氏は語る。しかし、クジラの行動はヤン氏にも読めない。市場のクジラは一枚岩では無いからだ。巨額の資金が互いに競う場面がある。
「例えば、デスクAがビットコインの大規模なショートポジションを持っているとする。それを知ったデスクBは、仕掛けてこれをスクイーズする。これは従来の市場でも起きている事です。」
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