ボリンジャーバンド<は多くのチャートツールに搭載されている指標で、さまざまなスタイルの投資に役立てられます。トレンドに沿った順張りや転換点を利用した逆張りする際のエントリーポイントを探すのにピッタリなので、しっかり覚えておきましょう。
ボリンジャーバンドはとても有名な指標なので、ほとんどのチャートツールに搭載されています。MT4・MT5・TradingViewなどに搭載されているので、ぜひ使ってみてください。
これからボリンジャーバンドを利用する際の期間設定について紹介するので、自分の投資スタイルにあった期間設定で適切に使っていきましょう。
ボリンジャーバンドとは-見方や順張りや逆張りなどトレードでの使い方を解説
ボリンジャーバンドは現在の価格が±2σのどの位置にあるかをチェックして買われすぎ・売られすぎを判断してエントリーポイントを探るのに使われることが多い指標です。
また、±2σを超えてもなおトレンドが継続している場合の順張りにも使える指標でもあります。
しかし、ボリンジャーバンドをしっかり機能させるためには適切に設定しておかなければなりません。オススメの設定方法は次の通りです。
しっかり設定方法を覚えておけばFX・株式・暗号資産・バイナリーオプションなどのさまざまな金融市場で役立てられるでしょう。
1分足や5分足などの短時間足では、±3σをエントリーポイントの目安にするのがオススメです。順張りする際は±2σも表示させておきましょう。
1分足や5分足でボリンジャーバンドを使う際の使い方は次の通りです。主にデイトレードやスキャルピングで役立てられるでしょう。
この2パターンが1分足や5分足でエントリーする場合の基本となるでしょう。短時間足の場合は±3σにタッチすることが多々あるので、うまく拾ってエントリーしていくのがオススメです。
相場が荒れるような材料がない場合は勝率を上げやすいので、うまく使ってみてください。
ボリンジャーバンドの±2σ・±3σを設定する際は次のようにするのがオススメです。
ボリンジャーバンドを初めて使う場合は期間を20にしておくのがいいでしょう。多くのトレーダーが意識している指標なので、トレード判断に役立てやすいといえます。
標準偏差を設定する際に数値を間違えると異なるラインが表示されてしまうので、しっかり確認してからチャートに表示させてください。
ボリンジャーバンドをより有用なものとして活用するためには、トレードスタイルに応じて適切な期間設定にしておかなければなりません。そのため、ここではトレードスタイル別のオススメ期間設定について見ていきます。
FX・株式・バイナリーオプション・暗号資産などさまざまなものに役立てられるのでしっかりチェックしておきましょう!
スキャルピングは短期間にトレードを繰り返し、小さな利益を積み重ねていくタイプのトレードスタイルです。そのため、チェックするチャートは1分足・5分足・15分足などの短時間足になるでしょう。
この場合、ボリンジャーバンドの期間設定は9か10がオススメです。一般的に使われている20にしているとボリンジャーバンドの反応が遅れがちになり、トレードチャンスを逃してしまうことが多くなってしまいます。
細かい値動きを拾っていくためにもやや短めの期間設定にしておきましょう。
デイトレードはスキャルピングよりは保有期間が長いものの、短期トレードを繰り返すタイプのトレードスタイルです。そのため、スキャルピングで使われるものと同じ9や10がオススメといえるでしょう。
こちらも細かい値動きを拾い漏らさないように短めの期間設定にしておくのがいいかもしれません。
スイングトレードは中期トレードの一種で、保有期間は数日~数週間です。保有期間が長くなる分、チェックするチャートも時間足や日足などやや長めのチャートになるでしょう。
したがって、ここで使うボリンジャーバンドは一般的に使われる20や21、やや長めの25などがいいでしょう。多くの人が参考にしている機関であり、ダマシの発生率が低いので初心者にもオススメの期間設定です。
ポジショントレードは長期トレードの一種で、ポジションを保有している期間は数週間~数ヶ月となります。この場合に利用するチャートは12時間足や日足、週足などになるでしょう。
そのため、表示されるボリンジャーバンドの期間も長めに設定し、50や75、100などがいいでしょう。一般的に使われる20、21、25などを併用するという作戦も使えるかもしれません。
長期のボリンジャーバンドになればなるほどダマシが発生しにくくなるという特徴があるので、使いやすく感じるかもしれません。
ボリンジャーバンドの期間を設定する際は、以下のポイントに注意してください。短期・長期どちらもメリット・デメリットがあるのでトレードスタイルにあわせて選択することが必要です。
短期のボリンジャーバンドは、主にスキャルピングやスイングトレードに使われます。特に9や10はよく使われるので、短期のボリンジャーバンドの特徴をしっかり覚えておきましょう。
短期ボリンジャーバンドのメリット・デメリットは以下の通りです。
短期のボリンジャーバンドは、小さな値動きがバンドに反映されやすいというメリットがある反面、ちょっとした価格推移が現れてしまうのでダマシになりやすいというデメリットもあります。
ダマシが多くなると損失が発生しやすいので、中期~長期のトレードには向いていないといえるでしょう。一方、エントリーを増やして積極的に利益を出しに行くスキャルピング~デイトレードには最適です。
一方で、中期~長期保有のトレード(スイングトレードやポジショントレード)で使われる20、21、25や、それよりも長い50、75などのボリンジャーバンドは直近の価格推移に対するバンドの反応が鈍くなります。
長期のボリンジャーバンドのメリット・デメリットは以下の通りです。
これらの特徴を考えると、長期のボリンジャーバンドは細かい値動きを掴むためには使いにくいといえるでしょう。
その一方でちょっとした値動きには反応しにくくなっているため、ダマシが少ないというメリットもあります。
総合的に判断すると、長期のボリンジャーバンドはスイングトレードやポジショントレードなど、頻繁にエントリーせずに長期間ポジションを保有するスタイルのトレードに最適といえるでしょう。
ここで考えてきた通り、ボリンジャーバンドは期間設定によってメリット・デメリットが異なります。
したがって、自分がどのようなトレードスタイルで行くのかをしっかり考えて適切に設定することが大切だといえるでしょう。
次に、チャートツール「MT4」でボリンジャーバンドを設定するための方法をチェックしていきましょう。MT4を使っている人は必見です!
まずは基本となる中心線(移動平均線)及び±1σのラインを設定する方法を紹介します。
MT4を起動したら以下の手順で操作してください。
ココで期間を入力し、最後に「OK」をクリックしてください。これでチャート上に移動平均線が表示されるので、チェックして問題がなければ次に進みます。
±2σ及び±3σの設定を行う場合、前述の±1σの設定をしたときと同じ手順でボリンジャーバンドの設定画面を開きます。
その後、Shiftと書かれている部分の数値を調整してください。±2σを表示させる場合は「2」と入力し、±3σを表示させる場合は「3」と入力しましょう。
最後にOKをクリックするとチャート上に表示されます。正常に表示されているかを確認し、問題なければトレードに役立てていってください。
MT4には標準偏差にレベル設定を加えることによって新たなバンドを設定することができます。レベル設定の方法は次の通りです。
MT5でもMT4と同様にインジケータ表示画面からボリンジャーバンドを設定することができます。主な設定方法は次の通りです。
直接トレードにかかわることはないものの、ボリンジャーバンドの計算式は以下の通りです。基本的には標準偏差(σ)を計算し、その結果を利用して±1σ~±3σを計算します。
標準偏差(σ)は以下のように計算します。
これで標準偏差が求まったら、次に±1~±3σを計算します。計算式は次の通りです。
手動で計算すると手間がかかるので、トレーディングツールのボリンジャーバンド表示機能を使いましょう。
最後にボリンジャーバンドの使い方(順張り・逆張り手法)について見ていきましょう。
ボリンジャーバンドを利用して順張りする場合、最初に探すべきポイントは「バンドウォーク」です。ボリンジャーバンドを利用したトレードで最も利益を出しやすいのがこのバンドウォークなので、発生したら積極亭に狙っていきましょう。
バンドウォークの定義は以下の通りです。
終値が±2σと±3σの間になり、ラインに沿うように上昇/下降トレンドが継続する
バンドウォークが発生した場合は強いトレンド相場にあると判断できるので、順張りする絶好のタイミングといえるでしょう。
なお、基本的にバンドウォークは極端に長く続くことは少なく、いずれ±1σのラインに近づいてきます。±1σはサポートライン/レジスタンスラインとなることが多いため、これを割り込んだら決済するのがいいかもしれません。
うまく利用すれば強いトレンドに乗って利益を出せる可能性があります。
ボリンジャーバンドはバンドウォークを利用した順張り手法だけでなく、逆張りにも利用できます。
逆張りに利用する場合は±2σまたは±3σのラインにタッチしたときに逆方向にエントリーするのが一般的ですが、ダマシが多いので注意が必要です。
そのため、最もオススメの逆張り手法がスキャルピングまたはデイトレードにおいて±3σのラインにタッチしたときに逆張りするというものです。
スキャルピングやデイトレードで利用する1分足・5分足・15分足などでは通常、±3σのラインにタッチする瞬間が1日に数回発生するので、逆張り狙いにオススメといえるでしょう。
逆に中期~長期トレードで見る日足や週足チャートでは±3σにタッチする瞬間を狙っているとほとんどエントリーできないので、前述のバンドウォークを利用した順張りがオススメといえます。
今回はボリンジャーバンドをトレードに役立てる際に使える設定方法及び期間について紹介しました。ボリンジャーバンドはうまく使えば順張り・逆張りいずれにも使える有用な指標なので、しっかり設定してトレードの参考にしてください。
最もオススメのボリンジャーバンドの使い方はバンドウォークに沿った順張りで、次に使えるのがスキャルピングやデイトレードにおける逆張りです。
うまく利用して積極的に利益を狙っていきましょう!
20代男性、都内有名大学卒業後、貿易会社を経て独立。前職中に暗号通貨にハマる。現在はweb関連事業を行う傍ら、仮想通貨やFXトレードも兼業。好きなものはガジェット、ゲーム、自転車。暗号通貨や相場のことを分かりやすく説明することを得意とする。