いまだ最終決着を見ない米国大統領選挙ですが、どうやら現時点では相場には大きなマイナス要因とはならなかったようです。
その大統領選挙と同時に発生した世界同時株高、さらに、11月9日にはファイザー製薬から「コロナワクチン開発成功?」というニュースが飛び出て、株式市場は大暴騰しています。
あれ程頭の重かった日経平均株価も、うそのように24000円台の壁を突き抜けて25000円台まで上昇しています。
ニューヨークダウは一時30000ドル台を達成しており、1日で1700ドル以上もの暴騰を見せています。
反面、コロナワクチン開発からDX関連銘柄は売られる展開となり、ZOOM、Netflixなどは急落、これまで株高をけん引してきたNasdaq市場は一転下落に転じています。
ハイテク株が売られたことから仮想通貨相場も気になるところでしたが、現時点では強い相場を維持しており、とりわけビットコインは165万円まで上昇後も強い相場を維持しています。
気になるリップル(XRP)はどうでしょう。
リップルの日足チャートを見ると、大統領選挙日の11月3日に目先の安値を付けています。
ここから上昇に転じますが、11月9日のワクチン開発ニュースから強含み相場となり、27円中盤に控える強力なレジスタンスライン(フィボナッチリトレース38.2%)での攻防となっています。
このチャートには、非常に面白いラインが2本登場しています。
上記の27円台半ばにあるレジスタンスラインと、安値を支えるサポートラインとして機能している200日移動平均線です。
このチャートを引き延ばしてみると、非常に面白い事実が見えてきます。
同じチャートを引き延ばしてきました。
レジスタンスラインとなっている27円台半ばの価格水準とは、これまでも何度となく節目の価格となっていることが見て取れます。
また、より強力に機能しているのが200日移動平均線で、大底をつけたと想定しているコロナショック後の3月安値までは、ほぼほぼレジスタンスラインとして機能してきました。
リップルの上昇トレンドが発生した際には、200日移動平均線を上抜けるのですが、長く続くことはなくほどなくこの200日移動平均線を割り込んで相場が終了するというパターンが何度も繰り返されてきました。
ところが、3月以降に200日移動平均線の向きが下から上抜きに転換してからは、レジスタンスラインからサポートラインとして機能するようになっています。
11月3日の大統領選挙日の目先の安値もこのサポートラインにサポートされて反転上昇しています。
今後、この200日移動平均線を割り込まない限りは、リップルが大きく下落することはないと考えられますし、一時的に割り込むことがあるとしても、200日移動平均線の向きが下に転換しない限りは、これまでとは逆に、短期間で再び上抜いてくるものと考えます。
つまり、リップルは2020年3月安値で相場の転換点を迎えた可能性が非常に高いと考えられるのです。
リップルのチャートに戻りますが、実はリップルは直近で重要な局面を迎えています。
もう一度チャートを確認しておきましょう。
まずは直近の日足チャートです。
上記と同じものですが、コロナショック後の8月高値から9月の安値までのフィボナッチリトレースをかけてみると、直近は27.473円の38.2%ラインがレジスタンスラインとなっており、ここに何度か跳ね返されています。
2200日移動平均線という強力なサポートラインがありますので、下落こそしませんが、本当に重たい壁だと感じている方も大勢いるでしょう。
しかし、それにはしっかりとした理由があるのです。
次のチャートを見てください。
このチャートは、2020年2月のコロナショック前の高値(37.922円)からコロンショック安値(12.905円)で引いたフィボナッチリトレースですが、28円強の価格帯に重要なラインである61.8%ラインが控えています。
つまり、上記の27円台にある38.2%ラインを突破しても、すぐ上にはまた新たな強力なレジスタンスラインが控えているわけです。
さらに、次のチャートもみてください。
このチャートは、2019年6月のリップル急騰相場時の53円台高値からコロナショック後の安値で引いたフィボナッチリトレースメントです。
このフィボナッチリトレースメントでも38.2%ライン(28.397円)が控えており、リップルの27~28円台には相当の売り物が依然としてある可能性を示唆しているようです。
ちなみに、コロナショック直前の高値37円台も、このフィボナッチリトレースメント61.8%ラインでしっかりと抑えられていますし、コロナショック後の8月高値もフィボナッチリトレースメント50%を抜ききれなかったということになります。
現在、26~27円台で推移するリップルには、27~28円台にかけて強力なレジスタンスラインが複数存在していますが、下には200日移動平均線というこちらも強力なサポートラインが24.6円あたりに存在しています。
つまり、25円前後から27円前後の相場と考えるとわかりやすいと思いますが、いずれは、このどちらかに価格は抜けていくことになります。
現在考えられるシナリオとしては、以前説明しましたように、2019年6月高値からコロナショックによる安値が、リップルの最終下落段階であったと想定しており、2020年3月安値が大底と仮定しています。
すると、2020年8月高値はエリオット波動第1波(推進波)であった可能性があり、現在は推進3波の途上にあると考えられます。
このシナリオは、200日移動平均線が機能する限りは崩れませんし、このラインが上向きである以上、いずれ37円台を突破していくことになると考えられます。
200日移動平均線とは、過去の200日間の平均線のことで、現在のトレンドが継続する限りは今後しばらくは上昇し続けることになります。
レジスタンスラインは27~28円台と変わることはありませんが、強力なサポートラインは日々上昇していくことになります。
このチャートでは、2020年7月から急騰開始した時期からの200日後をみてみたところ、2021年1月17日前後となっています。
これが意味するところは、今後リップルが200日移動平均線にサポートされる限り、来年の1月17日あたりから200日移動平均線がさらに角度をつけて上昇する可能性を示唆しています。
もちろん、だから必ずしも上昇するというわけではありません。
株式市場が乱高下したり、大統領選挙が大もめにもめたり、あるいは、コロナが予想を超えて大変な事態になっている可能性など、多くのリスクははらみますが、このまま200日移動平均線にサポートされるという前提で見れば、年末年始にかけてリップルの価格値は今とは違うステージにある可能性は高そうです。
ビットコインには、12月相場のアノマリーが存在しています。
このことは、12月に仮想通貨相場自体が高値または安値をつけやすいという傾向を示しています。
今回の相場では、ビットコインにはヘッジファンドの動きが想定され、ヘッジファンドの決済時期である12月中頃までには高値を取りに来る可能性もありそうです。
このシナリオが実現するとすれば、動き出すのは11月中となり、リップルが強力なレジスタンスラインに対してどのように動くのか注目されます。
どんなに良い銘柄でも「上昇しないのにはそれなりの理由がある」、株式市場ではよく聞く言葉ですが、仮想通貨の世界ではリップルがまさにこれに当てはまるコインと言えるでしょう。
確かに、これまで上昇できなかったのにはそれなりの理由が存在するのでしょう。
しかし、2020年3月のコロナショック後に大底値をつけた可能性があるリップルについては、上記の格言は当てはまらないのではないでしょうか?
仮想通貨の世界では、数少ない時価総額1兆円を超えているリップルです、長期投資にはもってこいでしょうし、短期投資的にも超出遅れコインとして面白いと思われます。
株式市場はワクチン開発のニュースを受けて大暴騰しています。
リスクオン相場、米ドル買いが進む中、ビットコインをはじめとする仮想通貨はしばらく下落するのではとも思われましたが、現時点ではその心配は杞憂に終わりそうな勢いです。
2017年12月からの暴落相場での新高値を更新したビットコイン、まだ上昇すると思っても160万円台に投資するというのは中長期投資ではなかなか度胸がいるでしょう。
その点、リップルは27円前後と非常にお買い得価格となっています。
ヘッジファンド等のクジラが、これからビットコインを狙うか、あるいはリップルを狙うのか、面白いところです。
40代男性。大手証券会社、大手通信会社の経営管理を経てセミリタイヤ。職務経験から、広く事業や経済動向、株式・先物・為替市場に精通。長らく株式トレードを行い、暗号通貨は2017年から。仮想通貨だけでなく、ビジネスや世界マーケットを絡めた視点から大人の分析ができるビジネスマン。
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