76円90銭から19円まで暴落したリップル、完全に終わってしまったと考えている人も少なくはないでしょう。
この暴落劇の最大の要因は、言うまでもなく米SECの提訴によるものです。
しかしながら、この提訴内容についてははるか以前から言われていた内容であり、リップル社が提供するリップル(XRP)は暗号通貨ではなく証券であるというものです。
最終的には裁判で争われることになりますが、判決が出るのは数年後と言われています。
では、この判決が出るまでの間、リップルは下落し続けるのでしょうか?
こう問われたら、正直多くの投資家がそうなると答えるのかもしれません。
しかし、そもそも仮想通貨相場とは、業績を買われているわけではなく、その技術力や将来性を買われているものであり、だからこそ、他の投資市場ではありえないような暴騰相場を実現させてきました。
このように言うのは、確かに大暴落したリップルですが、目先的には、いったん19円で底打った可能性も出てきているのです。
株式や貴金属相場同様に、リップルの相場には時間による周期性が見られます。
一目均衡表の時間論が有名ですが、これによるとリップルの相場には明らかに重要な時間帯が存在しています。
まず、月足ベースで見てみると、リップルには17か月周期(サイクル)が存在しています。
上記チャートのように、2018年1月に史上最高値を付けているリップルは、その後の暴落相場から、2019年6月に戻り高値をつけています。
久々の上昇相場であったので記憶している人も多いでしょうが、この期間が17か月となり、一目均衡表の基本数値(9,17,26,33,42・・・)となります。
そして、その後の低迷相場から2020年11月に76円90銭まで暴騰するわけですが、この11月は2019年6月からはちょうど17か月目となります。
つまり、2020年11月という時間帯はリップルにとって非常に重要な時間帯であり、高値もしくは安値をつけに来る可能性の高かったタイミングだったのです。
11月に76円90銭をつけ、その後暴落したということは、この76円台は当面の高値ということになります。
さらに、2019年6月から2020年11月にはもうひとつ重要な時間帯があります。
その時間帯とは、2020年3月のことで、ご存知のようにコロナショックによる大暴落のタイミングです。
コロナショック自体は意図的に発生したわけではないでしょうが、この2020年3月とは、2019年6月から9か月目となり、さらに、2020年3月のコロナショックから9か月目が2020年12月となり、実は12月も非常に重要な時間帯であり、高値もしくは安値を付けやすいタイミングであったのです。
つまり、2020年12月の19円という価格は目先の底値である可能性が出てきているのです。
2021年1月後半、リップルは30円弱という価格水準のところにあり、この水準がサポートされるようだと大底を付けた可能性が強まることになります。
月足ばかりではありません。週足のリップルにもサイクルが観測されます。
上記チャートは、2018年1月高値からのリップル週足チャートですが、重要な戻り高値、安値更新の際には37週前後のサイクルが存在しています。
2018年1月から同年9月の戻り高値を付けた時間帯が37週間、2018年9月戻り高値から2019年6月高値までが39週間、そして2019年6月から2020年コロナショックの際の安値更新が38週間となります。
こればかりではありません、驚くのは次のチャートです。
同じくリップルの週足チャートですが、こちらのほうは2018年10月から現在までのチャートとなります。
上記のコロナショックによる安値(12円90銭)から2020年11月の暴騰劇での高値(76円90銭)までが37週間となっているのです。
あまりにも出来すぎた話ですが、2018年1月の大暴騰劇から、リップル(XRP)の価格は37週周期に支配されているように見えます。
ちなみに、2018年1月以降に37週周期は現在4回連続で機能しています。ということは、下記のチャートのように75週前後のチャートも存在しています。
このように、2018年1月から2019年6月戻り高値までは76週間、さらに2019年6月戻り高値から2020年11月高値までが75週間となっており、この2020年11月高値は相当強い存在となります。
そして。もう一つリップルの週足チャートにも見逃せない周期が存在しています。
リップルの37週周期のチャートに戻ります。
ここには、前述した37週周期以外にも42週周期が存在しています。
この42という数字は、一目均衡表の時間論の基本数値であり、また今回の場合には対等数値とも見ることができます。この42というサイクルは、リップルだけではなく、株式など多くの相場で大活躍するサイクルです。
この42週周期が面白い時間帯に出ているのです。
分かりやすくしたチャートを載せておきます。
筆者は、今回の仮想通貨大相場は「コロナとともに始まった」と考えています。簡単に言うと、コロナで発生した危機感に対して、法定通貨にとって代わる次世代テクノロジーを有した暗号通貨が買われたということです。
これは株式市場についても同じことがいえるかもしれませんが、おそらくコロナ収束とともに、今回の相場も収束していくのかと考えています。
相場は数か月先の世の中を反映するといわれますが、温かくなってコロナが収束することを相場はすでに読んでいるのかもしれません。
前置きが長くなりましたが、2019年12月中国武漢で発生したといわれる新型コロナウイルス、これと時を同じく2019年12月に年初来安値を付けたビットコインなどの仮想通貨相場は、2020年年初早々から上昇トレンドを形成して2020年2月に久々の高値(37円92銭)をつけています。
そこからコロナショックによる暴落で3月安値(12円90銭)となるわけですが、実は、2020年2月高値から11月の年初来高値(76円90銭)までは41週間となり、一目均衡表の時間論42週と1週違いとなります。
そして、コロナショック安値(12円90銭)から同じく2020年12月の米SEC提訴による暴落安値までが42週となっています。
これも偶然といってしまえばそれまでですが、投資の世界で何度も機能してきた42週サイクルがここで発生しているということは、可能性としてリップルは今回の暴落で当面の安値を2020年12月につけてしまったと考えられることになります。
逆に言うと、この安値を下抜いていくようなことになると、コロナショック後の安値である12円台を目指すことになりますが、当面はこの12月の価格水準は強く意識されるはずであり、簡単には下抜けない価格帯だと考えられます。
リップルはこれから下落し続けるしかないのでは?
こう考えている投資家は多そうです。しかし、裁判の結果が分かるのはまだまだ先であり、仮想通貨相場次第では反転上昇する可能性も残しています。
それでは、リップルが反転上昇していくためには何が必要なのでしょう。
チャートは、2018年後半からのリップル日足チャートに200日移動平均線をのせています。
リップルの日足チャートでは、200日移動平均線が綺麗にレジサポラインとして機能しています。赤い矢印に注目していただきたいのですが、2020年7月前半までは強いレジスタンスラインとして機能していましたが、7月後半に大きく突破するや、一転してサポートラインとして機能し、結果的に大相場を実現させました。
その後、米SEC提訴を機に大暴落相場となり、200日移動平均線を下抜き、再びレジスタンスラインとなりそうなところです。
注目は、今後リップルが反転上昇するためにはこのレジスタンスラインを突破していく必要があります。このラインは相当意識されるはずですから、簡単には上抜けないでしょうが、仮想通貨相場全体が上昇するような展開になると、再び上抜く可能性もあります。
仮に上抜いた場合でも、短期間で下抜くようなら本物の上昇トレンドではないでしょう。ただし、現状の200日移動平均線は上向きの方向性を示しており、1~2月中にもこのレジスタンスラインを上抜くようなことがあると、相場に活況が戻る可能性もあるでしょう。
いずれにせよ、そう簡単には上抜けて行かないでしょうが、仮に上抜いた場合でも短時間で再び下抜くようなら、上昇トレンド発生とまではいかないと思われます。
チャートは、リップルの週足チャートに60週移動平均線をのせています。リップルではこの60週移動平均線がよく機能しており、このラインを上回ると上昇トレンド、下回ると下落トレンドとなっています。
現状は、ぎりぎりのところでサポートラインとなっており、週の終値で60週移動平均線を守れるかどうかは重要なポイントとなります。
また、コロナショック後の年初来安値(12円90銭)から11月高値(76円90銭)に引いたフィボナッチリトレースメントからは、暴落後の反発局面では61.8%ラインに跳ね返され、現在は78.6%ラインでの水準となっています。
60日移動平均線と78.6%ラインがほぼ同じところにあり、このサポートラインの重要性を表しているようです。
反転上昇していくためには、この週足上のサポートラインを守りたいところです。
リップルの時価総額は、現状日本円で1兆2千億円前後です。
この時価総額は非常に重要で、リップルの今後の価格に大きな影響を及ぼします。
仮想通貨相場全体にも言えることですが、特にリップル相場の場合には、他の株式市場などと比較すると先物市場がそれほど大きくはありません。
従って、時価総額が減少しなけらば価格が大きく下落してくことは可能性として少なくなります。
考え方としては、短期性の資金で暴騰相場が実現しましたが、短期性の資金であるからこそ大暴落が引き起こされました。つまり、すでに大半の売り物は出ている可能性もあり、時価総額が今後大きく減少しなければ価格水準も保たれる可能性があります。
上記でリップルが反転上昇するための条件をいくつか提示しましたが、それではリップル相場の転換点となりそうなタイミングはあるのでしょうか?
前述しましたように、17か月周期、37週周期、75週周期で高値を付けた可能性の高いリップルは、現在、9か月周期、42週周期で安値を付けた可能性が出てきています。
すると、次の重要な時間帯としては、11月高値からの37週目あたりが一つの狙い目となります。
このタイミングとは、2021年8月第2週となります。
直近でサポートラインにサポートされるのかどうか、あるいは、サポートラインを下抜いて再び下落するのか、いずれにせよ方向性が出てきた場合には、8月第2週に向けてその方向性で動く可能性に注意ということになります。
40代男性。大手証券会社、大手通信会社の経営管理を経てセミリタイヤ。職務経験から、広く事業や経済動向、株式・先物・為替市場に精通。長らく株式トレードを行い、暗号通貨は2017年から。仮想通貨だけでなく、ビジネスや世界マーケットを絡めた視点から大人の分析ができるビジネスマン。
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