ブロックチェーンを使った次世代のインターネット「Uniqys Project」を発表したモバイルファクトリーCEO宮嶌裕二氏に独占インタビュー!

ブロックチェーンを使った公平な”次世代のインターネット”を創造する「Uniqys(ユニキス)Project」。そのプロジェクト内の「Uniqys Kit(ユニキスキット)」は、様々な開発言語で簡単にDApps(分散型アプリケーション)を制作でき、モバイルへの本格的な普及が期待されます。この度、その先進的なプロジェクトを発表した、東証一部企業の株式会社モバイルファクトリーCEO 宮嶌裕二氏にインタビューを行いました。「Uniqys Kit」は、現在の複雑なDApps開発環境にどのような影響を与えるのか。Uniqys Projectの今後の展望も含めて、様々なお話を伺いました。




去年の秋ごろに”育休”を取っていたんですよね。自分の子供と接していると「この子には10年後、どんな世界が待っているんだろう」とか、やっぱり考えるんです。そんな時に、この革新的なブロックチェーン技術が、世界を変えているんじゃないかというのが、まず第一に浮かびました。


―コイン東京

コイン東京へようこそ!モバイルファクトリーは2001年創業だと思うのですが、宮嶌さんは起業する前は何をやられていたのでしょうか。

―宮嶌さん

まず新卒としてソフトバンクに入社し、5年間ほど勤めていました。その後、当時未上場だったサイバーエージェントを経て、独立しましたね。


―コイン東京

ありがとうございます。最近ですと、ゲーム事業が主でしたよね。

―宮嶌さん

そうですね。これまで扱っていた事業は大きく分けて2つあります。一つは「ステーションメモリーズ!(略称:駅メモ!)」といった位置ゲームを筆頭としたゲーム事業です。もう一つは、着メロを中心とする月額課金のモバイルコンテンツサービスです。


―コイン東京

「駅メモ!」は有名ですね。ブロックチェーンの存在を知ったのはいつごろだったのですか。

―宮嶌さん

2017年の春頃、友人から仮想通貨の話を聞いたことがきっかけですね。そして自分で調べるようになり、仮想通貨はビットコインだけでなく、イーサリアムのような「プラットフォーム型」のものがあることを知りました。そこで、ブロックチェーンに大きな可能性を感じたのです。


―コイン東京

ブロックチェーン技術を知ってからというもの、それを”事業化”へ推し進めるのが速いですね。

―宮嶌さん

去年の秋ごろに”育休”を取っていたんですよね。自分の子供と接していると「この子には10年後、どんな世界が待っているんだろう」とか、やっぱり考えるんです。そんな時に、この革新的なブロックチェーン技術が、世界を変えているんじゃないかというのが、まず第一に浮かびました。

ブロックチェーンの”改ざんできない””非中央集権型”という特徴は、インターネットそのものを次世代に導けるでしょう。本当の意味で公正で、誰かが単独でコントロールしていない、もっと様々な人がチャンスを掴めるインターネットです。そして次の世代を担う自分の子供に、自らの手で作り上げた次世代のインターネットを提供したいと強く思いました。


―コイン東京

分散型の技術を基にした、新たなインターネットですね。そこから「Uniqys(ユニキス)Project」を立ち上げることになったんですね。

―宮嶌さん

この業界について調べれば調べるほど、特にイーサリアムが次世代のOSになるんだろうと思いました。去年の11月頃にクリプトキティーズというDAppsがヒットしたのですが、そこで改めて可能性を確信しましたね。開発者の数が世界的にすごく多いというのは、それだけ開発者に評価されているということなので、やはり魅力的だと思います。ですから私たちのプロジェクトは、イーサリアムのサイドチェーンを活用しています。イオス(EOS)のように独自チェーンという選択も視野にあったのですが、このイーサリアムを改良して、オリジナルのプラットフォームを作った方が堅実で効率的だと思ったからです。




UniqysKitを通して、全世界の開発者さんが自分の想いをそのまま形にできる次世代のインターネットを目指しています。


―コイン東京

ありがとうございます。ちなみにですがUniqys(ユニキス)Projectの「UniqysKit(ユニキスキット)」のローンチ時期は、いつ頃を予定していますか。

―宮嶌さん

2018年の10月から12月にかけて、UniqysKitのβ版がリリースされる予定です。UniqysKitとはDAppsを、一般的なWEBアプリケーションと同様に様々な言語で作成することができるツールです。イーサリアムの難点は開発言語の難易度なので、そこを改良して”簡単に作る”ことを実現します。またそれだけではなく、トランザクション手数料からブロック報酬等のアプリに関わる要素を自由にカスタマイズすることもできます。技術的にはデベロッパーによる独自トークンの流通も可能になるはずです。


―コイン東京

仲介の存在に捕らわれることなく、自由な開発と利用が望めるということですね。

―宮嶌さん

そうですね。DAppsが普及するには、やはり開発のハードルを下げることは必須だと思っています。DAppsに興味がある開発者さんには、是非我々のGitHubに目を通して頂きたいです。


―コイン東京

UniqysProjectの「Quragé(クラゲ)」は、既にAndroidでリリースされていますね。

―宮嶌さん

はい。「Quragé(クラゲ)」はDAppsの利用に特化したブラウザアプリです。ウォレット機能もついていて、ETHの送受金ができます。今後対応通貨をもっと増やしていく予定です。「Quragé(クラゲ)」で様々なDAppsと触れてみてください。iPhone版も今後リリースする予定です。


―コイン東京

UniqysProjectでは、独自のトークンはあるのでしょうか?

―宮嶌さん

海外向けに関しては、流通させる方向で現在構想中です。国内向けは未定ですね。規制当局との相談を綿密に行いつつ、実行していこうと思っています。


―コイン東京

現在ブロックチェーン業界に参入を考えている企業も多いかと思うのですが、実際に始めてみた中で苦労したことはありましたか?

―宮嶌さん

やはり規制が定まっていませんので、コンプライアンス的な確認事項が多いことですね。金融庁さんには色々と協力してもらって、おかげ様で進行できてはいるのですが、金融庁さん側としても非常に大変な作業なので、どうしても時間がかかりやすいです。これから参入を考えている方は、とにかく時間がかかるということを念頭に置いてください。


―コイン東京

やはりコンプライアンスのところなんですね。ちなみにですが、ブロックチェーン開発の人材確保に苦労しているところもよく聞くのですが、モバイルファクトリーはいかがでしたか。

―宮嶌さん

我々は元々ネイティブアプリの開発を主に行っていたので、人材は確保できていました。社内で知識を深め、開発することができましたね。


―コイン東京

外部に頼らず自社で完結できたというのは凄いですね。ブロックチェーンという業界において、モバイルファクトリーさんの強みとはどういった部分になるでしょうか?

―宮嶌さん

強みは大きく2つあります。まずは自社に優秀な開発者がいるという点。18年という歴史の中で、エンジニアが仕事をしやすい環境という点を追求していたことが功を奏したと思っています。2つ目は東証一部上場という信頼が担保されているという点が大きいと思います。


―コイン東京

確かに、この業界で信用は何よりもポイントですよね。それでは最後になりますが、今後Uniqys Projectの情報を知るには、どうすれば良いでしょうか。

―宮嶌さん

SNSで随時配信しています。先ほどもお伝えしましたが、DAppsに興味がある開発者さんには、GitHubをご覧頂きたいです。UniqysKitを通して、全世界の開発者さんが自分の想いをそのまま形にできる次世代のインターネットを目指しています。


―コイン東京

本日はありがとうございました!



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