ビットコインキャッシュのハッシュ戦争は終了へ、CoinMarketCapにビットコイン・サトシビジョン(BSV)は7位でデビュー

ビットコイン・キャッシュ(BCH)のフォークから約2週間、ハッシュ戦争が終わった様です。26日、ビットコイン・サトシビジョン(BSV)は、CoinMarketCapで独自のティッカーを受け、時価総額で7番目に価値の高い暗号通貨として掲載されました。この日、全体的に好調な暗号市場で、BCHはトップ10コインの中で最大のパフォーマンスを見せました。

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"ハッシュ戦争"を宣言

Bitcoin SVはDr. Craig S Wright(クレイグ・ライト)と同氏の会社nChainの発案物とされます。8月、彼らはブロックの検証と伝播の高速化を実現するロードマップを提案していたABC開発チームに反対しました。

BSVはCoingeek(コインギーク)の所有者Calvin Ayre(カルバン・エアー)氏の支援を受けています。採掘プールとしてCoingeek社は、フォーク以前にBCHネットワークハッシュレートの一定のシェアを占めていました。

11月15日に予定されたビットコイン・キャッシュ(BCH)の

ハードフォーク

で、ABC開発チームに提案された仕様に反対するBSVは、"ハッシュ戦争"を宣言しました。

これは、マイナーによる承認ブロックの長さによって、コンセンサスを競う、BCHネットワークの一種の投票システムです。BSVは、BCHのロードマップについてABCチェーンとBSVチェーンのどちらを選択するか、マイニングのハッシュパワーで決めようとしました。

クレイグ氏の目標の1つはチェーンを分割させないことでした。もともと、SVはBCHのデフォルト実装になることを望み、自身のロードマップをネットワーク上に統合したいと考えました。そのため、BSV連合マイナーはABCが降伏するまで、数か月だろうと継続的に攻撃する、とクレイグ氏は主張していました。

実際のハードフォーク時にチェーン分割(スプリット)が発生。ABCチェーンはブロックの高さとトータルのプルーフオブワーク(PoW)で先行しました。取引所の大部分はABCチームの側にティッカーを割り振り、勝利チェーンとして表現しました。一方で、ウォレットプロバイダーを始めとしたビジネスサイドのいくつかがSVチェーンへの支持を表明し始めました。それぞれのチェーンを支持する層とその需要が明確になってきていました。

もう一つの重要な点は、どちらの側もリプレイプロテクションを実装していない事でした。昨年Bitcoin Cashがビットコインから分割した際には、ユーザーが資金を失う事の無い様、リプレイプロテクションが実装されていました。チェーンの分割を望まないSVは、BCHから分割する際に、このプロテクションを拒否していました。

"終戦"の宣言

26日、CoinGeekの創設者カルバン・アイレ氏が事実上の“終戦宣言”を表明。SVがリプレイプロテクションを設置すると述べ、両方のチェーンが共存することが示唆されました。これにより、ユーザーはBCHとBSVのそれぞれのチェーンを、独立して利用できるようになります。

カルバン・アイレ氏は以下のように述べています;

「ABCはBCHティッカーシンボルを保持でき、一方でBSVはBCHのネイティブなアプリケーションエコシステムを得る。我々は、これ以上のチェーン戦争ではなく、市場でBCH(およびBTC)と競合することを楽しみにしている。」

CoinMarketCapはBitcoin SVを掲載しました。26日夜時点、ビットコインサトシ・ビジョン(BSV)の価格は、1BSV=105ドル(11,760円)前日比20%高、時価総額1,861億ドル(2,113億円)で市場7位にランクしています。

ビットコイン・キャッシュ(BCH)の価格は、1BCH=194ドル(21,728円)前日比17%高、時価総額3,032億ドル(3,443億円)で市場4位にランクしています。

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