最初にスピンドル(SPINDLE/SPD)について簡単に見ておきましょう。スピンドルは、以前Gacktが開発プロジェクトに参加していたため「ガクトコイン」とも呼ばれています。
これまでさまざまな問題があり、今後のスピンドルはどうなっていくのかが気になっている人もいるかもしれません。スピンドルに注目している人はしっかりチェックしておきましょう!
スピンドルのICOは2018年1月に行われ、その広告塔としてGacktが起用されました。それによって多くの人から注目され、220億円以上の資金集めに成功しています。
無事にICOで資金を調達したあと、2018年5月には以下の取引所に上場されました。
しかし、上場後は価格の暴落や数々のスキャンダルが発生したことにより大きな話題になりました。「詐欺コインではないか」との評判が立ったこともあるので、仮想通貨関連のニュースで聞いたことがある人も多いかもしれません。
スピンドルの広告塔として起用されたGacktですが2018年7月頃に退任し、2019年時点では一切かかわっていません。
この退任に関するニュースはスピンドルの価格を下げる材料の1つとなり、上場後の暴落と合わせて一気に価格を下げています。
スピンドルにはさまざまな問題があり、2019年10月時点でも下降トレンドの真っ最中です。一時的に価格が上昇する局面を見せたことがあるものの、トレンドを転換させるほどの力はなかったようです。
ここでは簡単にスピンドルのプロジェクト内容についてチェックしていきましょう。
スピンドルの内容を簡単に説明すると「世界中に散らばっている暗号資産ヘッジファンドとそれに投資したいトレーダーをマッチングするプロジェクト」です。
2019年時点では暗号資産ヘッジファンドやICO案件は世界中に散らばっており、トレーダーはそれぞれの案件について公式サイトなどで個別に調査しなければなりません。
この状況を解消してより簡単に投資できるようにするためにスピンドルが開発されています。
前述のトレーダーと暗号資産ヘッジファンドを結ぶプロジェクトに使われているプラットフォームが「ZETA」です。ZETAは2018年11月にα版がリリースされ、2019年内の正式版サービスインを目指して開発が進められています。
ZETAは暗号資産の基本的なシステムであるブロックチェーンとスマートコントラクトを利用しています。そのため、ZETAが実用化されれば人の手を解することなく世界中の暗号資産ヘッジファンドに投資することができるようになるでしょう。
したがって、不正に強く全てのプロセスを自動化することによってより安全に投資することができます。うまく実用化され、世界中のトレーダーが使うプラットフォームになれば非常に有用なプラットフォームになるでしょう。
ZETAをはじめとするスピンドルのシステムを利用すれば、暗号資産ヘッジファンドに簡単に投資できるようになるだけでなく、資産管理も一元的に行うことができるようになります。そのため、分散投資している人などは管理が楽になるといえるでしょう。
また、プロジェクト側は運用情報などをスピンドル上で開示することができ、改ざんされにくいという性質上透明性の高い情報を提供できるでしょう。また、小規模な案件でもプラットフォーム上で情報を提供することにより、より多くのトレーダーに注目してもらうことができます。
続いてスピンドルの基本情報を簡単にチェックしておきましょう。
スピンドル公式サイト(https://spindle.zone/)は2019年10月時点でも公開されています。
しかし、最終更新が2019年6月19日となっているので更新頻度は低いといえるでしょう。なお、2019年10月15日時点で最新の更新ページは以下の通りです。
続いてここではスピンドルの価格チャートに注目していきます。これまでの価格推移やこれからの価格予想を知りたい人はしっかりチェックしておきましょう。
こちらはスピンドルのICO直後のチャートです。チャートから分かる通り、ICO後は一貫して価格が暴落しています。
なお、プライベートセール価格は1 SPD = 0.0015 ETH(約1.85 USD / 200 JPY)でした。プレセールはそれより安く25 JPY程度で販売されていて、その後はすぐに暴落し、2018年6月には1 SPD = 0.01 USD(1 JPY)程度になっています。
こうしてチェックしてみるとスピンドルは当初から暴落したトークン、上場後も売れなかったトークンといえるでしょう。
こちらは2019年のSPD/USDのチャートです。一時的な価格の急騰は何度か見られたものの、全体としては下降トレンドであることがわかるでしょう。一方で細かくチャートを見ていくと2019年8月以降は下降ウェッジを形成中と考えられるでしょう。
そのため、セオリー通りの動きをすれば今後は上昇トレンドに転換する可能性があります。しかし、スピンドルは有用に見えるプロジェクトであるものの価格を下げる要素が大量にあるので上昇トレンドに転換した場合でもまたすぐに反転する可能性もあるでしょう。
とはいえ、タイミング良く新機能の実装などの価格を上げる要素があれば一気に上昇トレンドに移行するということもあり得ます。今後どのように価格が推移していくのかに注目していきましょう。
なお、2019年10月15日時点の価格は1 SPD = 0.0000000187 BTC(0.00016 USD / 0.017 JPY)です。プライベートセールセール価格と比較すると1/11,562、プレセール価格と比較すると1/1,470となるため、一気に暴落したことがわかるでしょう。
スピンドルは当初、前述した5箇所の取引所に上場されていましたが、そのうち以下の取引所では上場が廃止されています。
その一方で分散型取引所であるBancor Networkに新規上場されています。したがって、2019年10月時点でスピンドルをトレードできる取引所は以下の通りです。
このように3つの取引所に上場されていますが、流動性の問題から実際にトレードする場合はHitBTCを利用するのがオススメです。取引量のほとんどがHitBTCのものなので、特別な理由がない限りここを使うのがいいでしょう。
次にスピンドルのこれまでの動きとこれからの見込みをチェックしていきます。スピンドルに期待している人にとって見逃せない情報が多いので必見です。
最初にチェックするのはスピンドルこれまでのニュースです。価格が暴落する原因になったニュースが多いので一通り確認しておきましょう。
スピンドルを発案したのは「宇田修一」という人です。しかし、宇田修一が運営していた金融商品取引業者であるドラグーンキャピタルに対して行政処分が行われ、金融庁への登録(金融商品取引業者としての登録)を抹消されました。
この件に対する金融庁からの発表は以下の通りなので、一度チェックしてみてください。
スピンドルはブラックスター(Blackstar&Co.)という企業が販売していましたが、設立していた日本のオフィスを閉鎖して移転させるという動きを見せました。
この移転の前にスピンドルの価格は暴落していました。そのため、このニュースが追い打ちをかける形になり、さらに価格が暴落しています。
スピンドルのICO~上場の動きがあった2018年に総務大臣を務めていた野田聖子ですが、スピンドル関係者と共に金融庁に対して圧力を掛けたとの報道がありました。
この報道に関する審議は明らかにされておらず、当の野田聖子は「仮想通貨交換業の説明を受けただけ」という説明をしています。
実際にどうだったのかはわかりませんが、数あるスピンドル関連のスキャンダルの1つといえるでしょう。
最初にも紹介した通り、スピンドルのICOが行われるときにGacktが広告塔として活動していました。その結果として220億円の資金が集まったのは事実です。
しかし、その後すぐにGacktがスピンドルから離れることになりました。このニュースも価格に影響したと考えられ、暴落した要素の1つといえます。
なお、当のGacktは暴落前にスピンドルを売り抜けたを考えられており、これもトレーダーからの印象を悪くした原因になっていると考えられるでしょう。
スピンドルは前述の通り2018年に5箇所の取引所に上場しました。基本的にICOが終了したトークンが無事に取引所に上場されると、価格が一気に上昇することがほとんどです。
しかし、スピンドルは上場後も一貫して価格が暴落しています。あまり注目されていないトークンの場合は価格が下がることもありますが、ある程度注目されていながらここまで一気に暴落したのは非常に珍しいといえるでしょう。
スピンドルの基本的な機能となる「トレーダーと暗号資産ヘッジファンドを繋ぐプラットフォーム」を実現するための「ZETA」ですが、そのα版が無事に2018年11月にリリースされました。
α版のため機能は限られており、特定のヘッジファンドに投資するための機能は実装されていません。とはいえ暗号資産ヘッジファンドの投資成績を調べる機能は実装されているので、投資判断に役立てられるでしょう。
2019年3月にはBLUEBELTと業務提携を行い、この関係の元でスピンドルの基本システムであるZETAの開発を行うことになりました。
これによってよりセキュリティを向上させ、トレードを簡単に行えるようになることが期待されています。また、BLUEBELTが運営している取引所を利用できるようになればスピンドルのトレードを今以上に行えるようになるかもしれません。
この業務提携が今後スピンドルの発展にどのような影響を及ぼすのかに注目していきましょう!
スピンドルが利用しているZETAを利用して「BTN」と呼ばれる新たなサービスが開始されました。このBTNでは、金現物のトレードを提供しています。金には実体があるため、それをトレードするためにはトレード履歴の管理だけでなく所有権の管理も必要になるため、その機能も実装されています。
ZETAを利用したトレードのさきがけとして金現物のトレードが行えるようになったので、その動きには要注目と言えるでしょう。これがうまくいけばZETAの本来の目的である暗号資産ヘッジファンドへの投資も行えるようになるでしょう。
スピンドルの今後が気になるという人も多いかもしれません。ICO後から2019年10月までの動きは一貫した価格の下落ですが、今後どうなるのかが気になるところです。
ZETAのα版のリリースやBTNのリリースなど、注目されそうなポイントもいくつかあるので今後の開発がうまく進めば価格が上昇するかもしれません。
とはいえ、不透明な要素が非常に多いのでしばらく様子見がいいといえるでしょう。いずれ購入したいと考えている人は、開発状況や価格推移を頻繁にチェックしながらタイミングを探りましょう。
最後にスピンドルの評判を簡単にチェックしていきましょう。他のトレーダーの考えを調べたい人は必見です!
アルトは上がらない
これは特に上がらない
引用元: https://fate.5ch.net/test/read.cgi/cryptocoin/1554452535/144
スピンドルに関する5chの反応を見ていくと、「上がらない」という意見が大多数です。これまでの暴落やスキャンダルを考えるとこういった反応になるのかもしれません。
ガクトが売り出したガクトコインは売り出し価格が25円から今や0.0004円。仮想通貨の恐ろしさは元々無価値だから、ひたすらゼロ円に向かって無間地獄で下げ続けるところにある。
— Blue Bird (@kkk_musya) July 14, 2019
日本じゃ各メディアに飯のタネにネタ扱いされてたガクトコインこと
— ケイシ タチバナ@仮想通貨 トレード ビジネス (@kei___tachibana) May 17, 2019
「スピンドル」
だけど、もう少しでプラットフォームβ版がリリース!
1週間で70%、3ヵ月で200%上昇!
市場が小さい分価格はすぐ上がる#Gackt
ZETAβ版ローンチ近づく。 – SPINDLE_ZONE – Medium https://t.co/MmiT9uckMT
今回は上場後に一気に暴落した暗号資産スピンドル(SPINDLE/SPD)について詳しく紹介しました。一時期はGacktが広告をしていたこともあり、注目されていましたが価格が暴落し続けていることによって2019年時点ではあまり注目されていません。
トレーダーと暗号資産ヘッジファンドを結ぶプロジェクトというのは有用なもののように見えるものの、価格が追随していないので今後に少し不安に感じることでしょう。
2019年10月時点では様子見が良さそうですが、スピンドルが気になっている人は今後の動きにしっかり注目していきましょう!
20代男性、都内有名大学卒業後、貿易会社を経て独立。前職中に暗号通貨にハマる。現在はweb関連事業を行う傍ら、仮想通貨やFXトレードも兼業。好きなものはガジェット、ゲーム、自転車。暗号通貨や相場のことを分かりやすく説明することを得意とする。