9月24日リップルが目先の安値を付けた可能性
俄然注目を集めだしている仮想通貨市場、
ビットコイン
は
レジスタンスライン
の
132万円
を突破し久々の
140万円
台に入ろうとしています。
また、
イーサリアム
に至ってはビットコインよりも高い上昇率を見せ
5万円
台まで上昇しました。
そんな中、仮想通貨時価総額ランキングで長年3位を死守する
リップル
は上位2銘柄と比較すると大きく
出遅れ
ています。
その大きな理由と考えられるのが、2018年12月に大底をつけたビットコイン、イーサリアムに対して、リップルは2018年12月の安値を次々と更新しており、
コロナショック後にもさらに安値を更新
していることが指摘されています。
コロナショックによる暴落で
13円割れ
まで売られたリップルは、その後に反発し8月には
34円
台半ばまで上昇し、9月24日に
23円
まで反落するものの、そこからじわじわと価格を上げてきています。
リップルのチャートからは、
コロナショック後の暴落で大底をつけた可能性
が出てきており、さらに
9月24日に目先の安値である押し目
をつけた可能性が出ています。
リップルの日足チャート分析
リップルは8月34円台から9月に23円台まで反落しています。
ここに
フィボナッチリトレースメント
を引いてみると、直近では
38.2%ラインがレジスタンスライン
となっているように見えます。
さらに注意深く見てみると、9月24日を目先の底値とした
逆三尊
を構成
しているようにも見えてきます。
つまり、
26円10~20銭のところを明確に上抜いて
くるようだと、ここから急騰する可能性がありそうです。
コロナショック後の
3月13日に付けた12円90銭台が大底と仮定
するならば、その可能性はますます高いということになります。
リップルの週足チャート分析
リップルの週足チャートです。
リップル週足チャートに
25週移動平均線(SMA)
を載せていますが、この25週移動平均線は非常に機能しているのは見ての通りです。
これまでのリップル相場ではこの25週移動平均線がレジスタンスライン、または
サポートライン
として機能してきましたが、全体的には弱い相場の多いリップルでは、この25週移動平均線を超えている期間はいずれも
短期間
であり、
上昇してもすぐに25週移動平均線を割り込むという傾向
がありました。
ところが、今回の相場では2018年の暴落以降では
最も長く25週移動平均線を上回って
います。
さらに注目したいのが目先の安値となった可能性の高い
9月24日
(黄色い矢印)で、この日は急落から
25週移動平均線のところまで下落することになりますが、このポイントから急反発
しています。
10月27日時点でも、25週移動平均線はサポートラインとして機能しているところから、9月24日の23円台を明確に下回り、サポートラインを下抜けるような展開にならない限りは、リップルは上を目指していると考えられそうです。
急騰するタイミングはどこ?
3月13日に
12円台で底打ち
し、9月24日の
23円台が目先の安値
であると仮定すると、リップルは日足チャートにみられる
逆三尊の形から急騰する可能性
があります。
前述の
フィボナッチリトレースメント38.2%ラインである26円台前半
を大きく上抜いてくると、リップルが大きく出遅れているといわれる理由である、コロナショック直前の高値である
37円92銭を目指す
ものと考えられます。
コロナショック直前の高値と、コロナショック後の高値を分かりやすく比較しておきます。
ビットコイン・・・115万円台(2002年2月13日)➤139万円台(2020年10月25日)
イーサリアム・・・31684円(2020年2月15日)➤51769円(2020年9月1日)
リップル ・・・37円92銭(2020年2月15日)➤34円447銭(2020年8月17日)
リップルがいかに出遅れているかが分かります。
もちろん、仮想通貨の中にはリップル同様に出遅れ感の強いものが多くありますが、少なくとも時価総額1兆円を超えるような市場規模でここまで出遅れているのはリップルくらいと考えてよさそうです。
つまり、26円台に大きなポイントがあるということになりますが、リップルにはその上にもう一つの重要なポイントが存在しています。
リップルがコロナショック前の高値を更新するのはいつ
仮想通貨相場の中では、すでに
ビットコインやイーサリアムがコロナウィルス前の高値を上抜いて急騰
しています。
仮想通貨以外でも、
金相場、銀相場、Nasdaq指数、日本ではマザーズ指数などがコロナショック直前の高値を更新し上昇トレンドを発生
させています。
時価総額1兆円を超える
リップル
も、この仲間入りする可能性は十分持っていると思うのですが、仮にコロナショック直前の2月15日の37円台を上抜くとすると、どのタイミングで抜いていくことになるのでしょうか?
週足チャートが面白いタイミングを指摘しています。
リップルの週足チャートに気になる
3つのポイント
が示現しています。
1.まずは日足チャート同様にチャート、現在、
逆三尊の形が構成
されているように見えています。10月27日の時点では、34円50銭あたりを上抜いてくると、逆三尊からの上昇トレンド開始というところでしょうか?
2.次に、2019年9月高値の75円台からコロナショック後の戻り8月高値34円447銭に引いた下落してくる
トレンドライン
があります。
このトレンドラインは、リップルが上昇していくためには何としても上抜く必要のあるレジスタンスラインとなる可能性があり、実線(実際の価格)がこのラインに接触するタイミングが注目されます。
3.3つ目は2019年6月高値とコロナショック後の安値12円台(3月13日)に引いたフィボナッチリトレースメントです。
このフィボナッチリトレースメントは非常に有効に機能しており、逆三尊の部分も注意深く見ると
フィボナッチリトレースメント50%の水準
で抑えられているのが見て取れます。
週足チャートを見ると、この
3つのポイントが交わるタイミング
があります。
赤い矢印
のところですが、このポイントはリップルの年末相場において大変重要なポイントとなりそうです。
タイミング的には、
11月30日から12月1日
あたりとなっており、この時点でリップルの価格がこの価格帯を上回っているようなことになると、
待望の12月相場がやって来る
可能性は高くなります。
1週間後に迫った米大統領選挙は大き過ぎるイベント
さて、例年ですと、このままリップルがサポートラインに守られながら上昇トレンドを待つというイメージがしやすいのですが、今年の場合は大きく異なります。
今週末に実施される
米国の大統領選挙
は、金融市場にとって
大きすぎるイベント
となる可能性が高く、選挙前あるいは選挙後に相場が大きく動く可能性を考えておかねばなりません。
米国のメディアや日本のメディア、とりわけテレビや新聞報道では「
バイデン圧勝
」という流れになっていますが、金融市場を見ていると必ずしもそうとは思えないふしもあります。
どちらが勝っても米国の金融政策は大きく変わらないという見方もありますが、それにしても
恐怖指数(VIX指数)
は上昇しており、10月26日のニューヨークダウは一時
1000ドル安まで暴落
しています。
つまり、大統領選挙が実施される
11月3日前後は要注意日
ということになりますし、結果判明が伸びる場合にはさらにVIX指数は上昇するかもしれません。
リップルが12月相場を迎える前の大きすぎる関門
ということになりそうです。
ライター・アナリスト 竹川ヒカル
40代男性。大手証券会社、大手通信会社の経営管理を経てセミリタイヤ。職務経験から、広く事業や経済動向、株式・先物・為替市場に精通。長らく株式トレードを行い、暗号通貨は2017年から。仮想通貨だけでなく、ビジネスや世界マーケットを絡めた視点から大人の分析ができるビジネスマン。